転職回数が多いのは不利?転職経験をポジティブにアピールする方法

働き方や仕事に求める条件は人それぞれで、入社後定年まで勤め上げる人がいる半面、キャリアアップを目指して転職を繰り返す人もいます。日本では、終身雇用制度が長く定着していたため、「転職回数が多いと再就職に不利になる」と思われがちです。 しかし、転職回数が多いと絶対的に転職が厳しいのかというと、必ずしもそうではありません。転職の多さをアピールし、その経験を活かしながら即戦力として歓迎される場合もあります。 今回は、転職回数が多いと不利といわれる理由や転職が多い人の特徴、さらに転職回数の多さをポジティブにアピールするコツについてご紹介します。

<目次>
1. 転職回数が多い人は不利?
2. 転職回数が多い人の特徴
3. 転職回数の多さを活かせる職種とは?
4. 転職回数をポジティブにアピールするコツ
5. 自分のセールスポイントを明確に

転職回数が多い人は不利?

海外では、スキルアップや待遇改善のための転職が一般的ですが、日本の企業ではこれまで終身雇用制度や年功序列などの雇用形態が浸透してきたため、経歴に転職回数が多いと不利だと思われる風潮があります。

転職回数は、企業や業種などによっても異なりますが、3回以上の転職経験があると「多い」と見なされることが一般的です。転職の成功率も、3回以上の転職歴があると一気に下がるという統計もあり、書類選考の際に基準の転職回数以上の人は書類選考の段階で足切りするという企業も存在します。

なぜ転職回数が多いと、再就職に不利といわれるのでしょうか。まず、考えられるのは、入社後の定着性が疑問視されることです。会社側としては、長く働いてくれそうな人を採用したいため、転職回数が多いと忍耐力やストレス耐性がなく、入社してもまたすぐに辞めてしまうかもしれないとネガティブな印象を持つのです。
また、転職回数が増えると、1社あたりの在職期間が短くなってしまうことも理由として考えられます。中途採用は、即戦力としての人材を募集することが多く、1社あたりの在職期間が短いと業務経験が少なくなるため、スキルや経験が不足しているのではないかという点が懸念されます。特に、異なる職種を転々としている人については、キャリアの一貫性についても疑問符を持って見られるでしょう。

選考の際にこうした懸念点が挙がることから、「会社に貢献してもらえそうだ」という期待感を持ちにくく、結果として不採用になることが多いのです。

転職回数が多い人の特徴

一方、転職回数が多い人はそれだけいろいろな経験をし、それぞれの職場でスキルを磨いてきたと考えることができます。高い目標を常に持ち続け、キャリアアップを目指す行動力を持った人ともいえます。

●経験が豊富
転職回数が多いということは、それだけ多くの仕事を経験しているということです。特に同じ業界や職種を数社経験すると、その業界のスキルや知識を十分兼ね備えていると見られるため、転職後もすぐに仕事で結果を出せる可能性が高いでしょう。中途採用の場合は、即戦力になるかどうかが重視されるため、同じ業界での経験値の高さはメリットになります。

●適応力が高い
1社しか経験していない人と複数の企業に在籍経験がある人では、会社ごとの「当たり前」の認識に大きな違いがあります。転職経験がなく1社しか知らない人の場合、今の職場で当たり前だと思い込んでいることは、実はその企業独自のルールや文化にすぎないかもしれません。

例えば、1社目でベンチャー企業に在籍していて、次に大企業に転職した場合、それまでは個人の裁量が大きかったのに対し、大企業ではチームワークが重視されるため、仕事の進め方も異なります。そのため、前職と同じように何でも自分一人でこなそうとすると、周囲から反発を買うケースもあります。
一方、転職回数が多い人は、企業独自のルールがあることを理解しているため、会社そのものを広い視野で客観的に捉えることができます。

●行動力がある
理由は人によって違いますが、転職回数が多い人は常に自分に合った職場を探すというアクションを起こしています。見方を変えると、転職回数が多いということは、それだけ自分の能力を最大限発揮できる場所を探してきたということにもなります。チャレンジ精神や、向上心がない人は、実際に行動に移すことができないでしょう。そういった意味では、転職回数が多いと、「行動力がある」という強みにつながると考えられます。

●スキルを持った人が多い
転職回数の多い人は、自分の市場価値を常に意識して働く人といえます。市場価値を意識しているからこそ、実績を出すことにこだわった働き方をしており、その結果、どこでも活躍できるスキルを身に付ける人が多いため、何度も転職を繰り返すことができるのです。
また、転職を重ねながら人脈を広げてきたという人は、その豊富な人脈が大きな強みにもなります。人脈がきっかけで、新しい商談や事業につながるケースもあるからです。

転職回数の多さを活かせる職種とは?

企業のなかには、転職回数が多いというだけではネガティブな印象を持たれない職種や、転職を重ねることで培った経験を活かせる業界もあります。

●転職回数を活かせる職種や業界
<外資系企業>
日本と比べて、海外では転職やヘッドハンティングが日常的に行われています。能力の高い人は、転職によって自身のキャリアやスキルをさらに上げ、より自分を高く評価してくれる企業に転職します。そのため、転職回数が多いと、むしろポジティブな評価をする外資系企業も多くあります。つまり、「転職回数の多さ=キャリアの豊富さ」と判断してくれる場合があるということです。

<ベンチャー企業>
ベンチャー企業も、転職回数はあまり気にしないという会社が多い傾向にあります。転職の回数よりも、どちらかというと本人のポテンシャル重視であるため、一般の企業と比べ狙い目です。
しかし、もちろん転職の動機や目的、前職での成果も重要です。転職した理由をしっかりと説明し、転職によるスキルアップをアピールできれば、転職回数の多さをネガティブに捉える必要はありません。

●もともと転職が多い傾向の業界
専門性の高い技術系の業界は、転職回数が多くても転職の成功率が高い職種です。例えば、看護師や薬剤師は常に人手不足のため、退職してもすぐ次の就職先が決まり、転職の成功率が高い傾向にあります。また、ITエンジニアなどの技術職は、自身の技術向上やステップアップのために転職する人が多くいます。これらの業種では、転職回数が4回以上の人でも、高い転職成功率を保っています。専門性の高い技術系の業界であれば、それほど転職回数の多さを気にする必要はないでしょう。

転職回数をポジティブにアピールするコツ

転職回数が多くても、その経歴を消すことはできません。そのため、転職回数をポジティブにアピールすることが、転職成功へのポイントとなります。

●転職理由を明確にする
転職回数の多少を問わず、転職の理由や志望動機を明確に伝えることは大前提です。一貫性のあるキャリアで、転職によるスキルの成長を説明できれば、企業にとって有益な人材として評価されるでしょう。
また、正当な事情があって転職した場合は、その理由もはっきりと伝えましょう。例えば、会社の倒産や語学留学、女性であれば出産、育児といったやむを得ない事情で、転職回数が増えてしまうケースもあります。そのような場合でも、嘘をついたり、無理に取り繕ったりせず、転職した理由を正直に説明するようにしましょう。

●前向きな表現に言い換える
退職理由を聞かれた場合、現職に対しての不満や批判を言うのは厳禁です。実際、待遇が悪かったり、人間関係に問題があったりしたとしても、他人にばかり責任を押し付けるような表現は避けましょう。退職理由が待遇改善の場合は、今後の働き方にフォーカスし、前向きな表現に言い換えるようにします。

例えば、もともとは広報希望での採用が、会社の業績が不振で仕方なく営業の仕事にアサインされたという場合、「会社の先行きが不安でした」「やりたくない仕事だったから」というような回答はせず、「営業の仕事も顧客ニーズをサービスに反映させられるやりがいのある仕事でした」「しかし、自分としてはやはり広報としてのキャリアも積んでいきたかったため、今回退職を決意しました」といった前向きな表現にしましょう。

自分のセールスポイントを明確に

転職活動でのポイントは、自分が「これなら誰にも負けない」というセールスポイントを明確に伝えることです。「企画力」「人脈」「営業力」など、希望する職種によって軸を決め、それに合ったスキルを強調することが大切です。
面採用担当者は、会社の未来を担ってくれる人材を見極めるため、とても厳しい目で採用面接に臨みます。しかし、転職回数が多いことに対し、引け目を感じる必要はありません。自分のこれまでの経験を活かし、企業に貢献できるということをきちんとアピールしましょう。

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