転職ノウハウ
2017.09.27

資格を持っていると転職に有利?採用担当者が注目する理由とは

資格の勉強を始めるきっかけの1つに、転職活動があります。希望の職種に就くために資格が必須というケースもありますが、転職活動を有利に進める手段として資格を取得するという人もいます。 では、実際のところ、資格は転職活動にどのくらい有利に働くのでしょうか。 今回は、転職活動で評価されやすい資格の種類や、資格を転職活動に役立てるコツについてご紹介します。

<目次>
1. 転職時に資格があると有利?
2. 幅広い転職に役立つおすすめの資格
3. 採用担当者が求めるのは資格より即戦力
4. 転職で資格をアピールするときのコツ
5. 転職活動で資格を上手に活用しよう

転職時に資格があると有利?

業種や職種によっても異なりますが、資格の有無はどのくらい転職活動に影響するのでしょうか。

●業務独占資格
取得していることが業務に就くための必須条件である資格を「業務独占資格」といいます。弁護士・公認会計士・行政書士など法律や会計の専門的な知識が求められる職種、警察官・消防士・パイロットなど危険を伴い業務の遂行のために高度な訓練を受ける必要がある職種、医師・看護師など人々の健康と命にかかわる医療系の職種、建築士など人々の生活の安全に重大な責任を負う建設系の職種などは、仕事をするのに資格が必要です。これらの職種を目指す人は、転職に動き出す前に必要な資格についてよく調べておきましょう。

●業種によって異なる資格の扱い
専門性の高い職種の求人では、業務に必要な知識やスキルを取得している証明として、応募条件に該当する資格の所持を明記している場合もあります。また、職種によっては職務経歴書の記載内容だけでは実務能力や実績が伝わりにくいこともあるため、資格が能力を証明できるものと位置付けられています。

一方、専門性の高い職種でも、資格がそれほど有利にならない例もあります。特に、金融系やIT系のなかには実務経験や実績を重視し、資格そのものや資格取得のために得た知識は、採用するうえで参考程度と考えているところもあります。

応募した求人の業務に直接関係のない資格を取得していることもあるでしょう。一見関連性の薄い資格でも、高い専門知識を身に付けていることが評価されて採用に有利に働いたり、社内での昇進や昇給に良い影響を与えたりすることもあります。しかし、後述するデメリットもあるので、思わぬ評価につながらないよう、考えてアピールする必要があります。

幅広い転職に役立つおすすめの資格

特定の資格所持の必要がない職種・業種はたくさんあります。応募要件に資格の必須条件がない場合でも、もっていると幅広い職種への応募に役立つ汎用性の高い資格には何があるのでしょうか。

●英語系の資格
業務の中で英語を必要とする企業は増えており、業界・業種を問わず英語系の資格は転職の際に武器になります。英語力をアピールする資格や検定は多くありますが、中でも有名なのはTOEICとTOEFLです。どちらも合否のない検定試験で、スコアから受験者の英語力を測ります。

<TOEIC>
日本国内で知名度のある英語力の測定試験です。990点満点中スコアが600点以上あると海外旅行で困らないレベルとされ、中途採用者に求める最低基準にしている会社があります。700点以上がビジネス上の日常コミュニケーションを行えるレベル、800点以上あれば英語での打ち合わせや海外赴任が可能なレベルとされています。

<TOEFL>
TOEICが基本的に「リーディング」と「リスニング」のみの試験なのに対し、TOEFLでは「スピーキング」と「ライティング」の試験もあわせて行われるのが大きな違いです。非英語圏の人向けの検定試験のため、ビジネス向きの試験内容ではありませんが、国際的な知名度はTOEICよりも上です。120点満点中スコア90点以上なら外資系企業への転職活動で有利なアピールポイントになるでしょう。

そのほかの英語資格を持っている場合は、認定団体が設定している試験のレベルを「日常会話可能レベル」「英語での商談が可能なレベル」などと併記しておくと、採用担当者に評価してもらいやすくなります。

●PCスキルの資格
ほとんどの企業でPCが導入されており、業務に必要な操作が求められます。PCの専門的な業種でない限り、有利になるということはありませんが、未経験の職種でも業務の進行に困らない程度のスキルがあることをアピールしやすくなります。

<ITパスポート試験>
ITパスポートは経済産業省が認定する国家試験で、情報セキュリティやネットワーク、データベースに関する知識まで、幅広く習得できるのが特徴です。インターネット上のコミュニケーションにおける企業コンプライアンスの意識付けや、トラブル対応の知識も身に付きます。
内容的には、社会人としての基礎知識であるIT力を証明するための試験です。エンジニアやプログラマなら常識とされる入門レベルのため、経験者募集の転職で重視されることはありませんが、未経験者を募集しているのであれば、他の応募者との差別化に有利に働くでしょう。

<MOS>
MOS とは、Microsoft社が認定する「マイクロソフトオフィススペシャリスト」という資格です。Office製品の機能を効果的に使いこなせることが証明できます。ソフト別に計5種類の資格がありますが、基本的には「Excel」「Word」「PowerPoint」の3つを持っていれば十分なアピールになるでしょう。
これらの資格は、Office製品を日常業務で使用する企業では社員教育にも利用されており、事務系の転職活動で大きな武器となります。試験対策がそのまま実務に直結するため、事務職の経験が浅くても資格で補うことができます。

●会計・営業に役立つ資格
社会人の基礎力として、会計の知識や経営数字が理解できることの証明となります。経理を目指す人だけでなく、会社の規模が大きいほど会計の知識を有する人材のニーズは高まっています。

<日商簿記検定>
財務諸表が読める、各種の帳簿作成に関する業務を適切に行う能力があるなど、会社の経営管理に役立つ簿記の技能を証明する資格です。大手・中小問わず経理関係は重要な業務のため、簿記の技能はどこでも重宝されます。企業が応募者に求める資格の上位に位置し、経理業務での募集ならば、ほぼ必須の資格といって良いでしょう。
日商簿記の取得者は女性が多くなっていますが、営業職で転職活動する男性にもおすすめです。数字に強いことが効果的にアピールできます。

<中小企業診断士>
中小企業診断士は、経営コンサルタントの国家資格です。経済学、経営戦略、人事、マーケティング、財務・会計、法務などの幅広い知識を持ち、経営の診断とアドバイスを行う能力があることをアピールできます。中小企業の多い日本では、あらゆる業界・業種で中小企業診断士の知識が必要とされています。地方では中小企業診断士の資格を持つ人材が希少であり、さらに公共機関からの需要も高いため、地方で転職活動をする場合は有利になるでしょう。

採用担当者が求めるのは資格より即戦力

資格はあくまでも専門知識や専門スキルを取得している証明であり、実務能力や実績を証明するものではありません。資格必須の職種でない限り、一般的には資格よりも実務経験と実績が重視されます。

●資格を持っていないから不利になるわけではない
中途採用者の採用の決め手は、高い実績があること、コミュニケーション能力に長けていること、社風や新しい環境に適合できる柔軟性があることなどが評価されることが一般的です。
資格が選考に有利に働く場合があるのは確かですが、採用基準はそれだけではありません。資格を持っていないからといって、転職活動が不利になってしまうというわけではないのです。

●資格よりも即戦力
中途採用では、資格より即戦力として働けるかどうかが重視されます。もちろん、実務経験を積んだ人が、これまで身に付けた知識とスキルの証明として資格を持つのであれば意味のあるアピールになりますが、資格がなくても実務経験と実績があれば評価されます。
逆に、実務未経験の人が資格について過剰にアピールしても、効果はそれほど期待できません。実務未経験者に対して採用担当者が注目する点は、「初めての業務にどんな姿勢で向き合うのか」ということであり、「資格があるから、即戦力として期待できる」とは考えてもらえないでしょう。

転職で資格をアピールするときのコツ

せっかくの資格も、アピールの仕方を間違えると転職活動に不利に働くことがあります。転職で上手に資格をアピールするコツをご紹介しましょう。

●目指す仕事の業務内容に合った資格を書く
現在の職種、もしくは目指す業務と関連性のある資格はアピールすべきですが、目指す業務とかかわりの薄い資格のアピールは慎重に行いましょう。ポジティブに評価してもらえることもありますが、内定をもらえたとしても、持っている資格に期待されて、希望の職種とは違う部署に配属されてしまう可能性も考えられます。

履歴書の空欄をとりあえず埋めることで応募書類を充実させられると考えがちですが、自分の転職理由に合わせたアピールをするのが、転職活動の一番重要なポイントです。目指す職種と関係ない資格のアピールをしてしまうと、その職種を目指す理由を問われることもあるでしょう。自分の望む転職を実現するためにも、履歴書には目指す仕事に合った資格を書くことが大事といえるでしょう。

●資格そのものだけでなく、過程もアピールする
資格を取ったという事実だけでなく、資格を取得するまでの過程で学んだことや、困難に直面したときの対処法などもアピールポイントになります。勉強と仕事の両立のためのスケジューリングや自己管理、長期間勉強を続けた粘り強さなど、資格取得までの経験からアピールの材料を掘り起こしてみましょう。

転職活動で資格を上手に活用しよう

資格を履歴書に書くだけでアピールになるケースは、実はそれほど多くありません。実務経験のある職種で転職しようとしているのか、未経験の業種・職種に飛び込もうとしているのかによっても、資格のアピール方法を変えたほうが良いでしょう。資格を転職活動の武器にしたいなら、英語関係やPCスキル関係など、業種や職種に限定されないビジネススキルとしての汎用性の高い資格を取ることを検討してみてもいいかもしれません。

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