転職活動で給与交渉をスムーズに行う方法と印象を悪くするNG交渉

転職活動を進めていると、内定前に企業から給与や年収額を提示されることがあります。これまでに培ったキャリアやスキルを活かし、即戦力として活躍する自信がある場合は、提示金額に対して給与交渉をしても良いでしょう。
ただ、なかには「給与交渉をすると、採用担当者の心証を害するのではないか」と不安を感じる人もいると思います。
では、採用に影響を与えずに給与交渉を行うにはどうすれば良いのでしょうか。今回は、給与交渉を考えている転職希望者向けに、給与交渉のタイミングやポイント、注意点についてご紹介します。

<目次>
1. 転職活動で給与交渉はしてもいい?
2. 転職活動での給与交渉のポイント
3. 印象が良くない給与交渉のNG例
4. 転職エージェントで納得できる給与交渉を!
5. 給与交渉の前に自分の市場価値の客観的な把握を

転職活動で給与交渉はしてもいい?

「給与交渉をすると、面接結果に影響するのではないか」「採用担当者の心証を害するのではないか」と不安を感じる人もいるでしょう。
実際、面接時に給与交渉することは可能ですが、それにはいくつかの条件があります。

●給与交渉は基本的に可能
転職活動の際、応募先の企業が提示した金額に対して給与交渉することは可能です。提示金額が、現職・前職と比較して低かったり、自分のキャリア・スキルと見合わないと感じたりした場合は、面接が進んで条件交渉に入った段階で、給与を上げられないか聞いてみると良いでしょう。それだけ自分のスキルと転職後の活躍に自信をもっている証拠だと好感を持って受け止められる可能性もあります。ただし、キャリアやスキルの裏付けもなく給与交渉をしても、採用担当者の心証を害するおそれがありますので注意が必要です。

また、給与・待遇への不満を転職理由に挙げ転職活動を行っている場合も、転職すれば給与が上がるとは限りません。転職時に給与が下がってしまうというケースも見られますので、その点は念頭に置いたうえで、転職活動をするようにしましょう。

●内定後の給与交渉は困難
選考過程で給与交渉を行う機会はありますが、あくまで交渉の機会と考え、自分の言い分だけを一方的に主張しすぎないように注意しましょう。待遇面にこだわり続けると、「転職の理由はお金か」という印象を与えかねません。

ただし、内定後は基本的に給与交渉ができません。待遇についての交渉は、内定前の条件交渉の段階で行いましょう。一部企業のなかには、給与交渉をせず、企業側が提示する金額を受け入れられない場合は採用を見送るところもあります。なお、転職エージェントを通じて応募した場合は、内定後に給与交渉を行うこともあります。

転職活動での給与交渉のポイント

給与の希望金額を伝えるときは、切り出すタイミングに注意し、実績やスキルを根拠に採用担当者を納得させる必要があります。

●給与交渉を始めるタイミングと話し方
給与交渉を持ち出すのは、面接の終盤です。面接官から「何か質問はありますか?」と聞かれたら、まず会社のビジョンなどについて質問をし、その後で切り出すと良いでしょう。
ただし、1次面接で給与の話をするのは避けましょう。そもそも転職希望者が給与の希望金額を述べることを嫌う採用担当者もいますし、1次面接から給与の話を持ち出すと、「いきなりお金の話?」「採用後も待遇面について、いろいろ言ってくるのでは?」といった印象をもたれる恐れもあります。

次に給与交渉の切り出し方です。
初めに「給与体系につきまして、求人情報では拝見しましたが、確認のためあらためて教えていただけないでしょうか」などと給与体系全般に関する質問を行ってから、具体的な交渉に進むのがおすすめです。

また、話し方にも注意しましょう。
強気すぎたり、自信がなさそうに話したりするのも「自分の市場価値をわかっていない」「コミュニケーション力が低い」として評価を下げられてしまう可能性があります。あくまでビジネスの一環と認識して、冷静に交渉することが大切です。
緊張を防ぐためには、伝える内容・要点を事前にノートや手帳、スマホなどにメモしておいて、面接前に確認すると良いでしょう。

●希望金額の伝え方
現職または前職の会社の給与を聞かれたときに備え、「基本給が◯万円、残業代が◯万円、ボーナスが○万円、合計年収は◯万円」と詳細に述べられるように準備しておくことが大切です。
一方、給与の希望金額については、現職・前職の給与、キャリアやスキル、実績、取引先との良好なリレーション状態などの根拠とともに「何%アップの○万円を希望いたします」「〇万円アップの○万円を希望いたします」などと具体的に伝えましょう。応募先企業に住宅補助などの各種手当がある場合は、給与交渉の際に手当の種類と金額を確認しておくことをおすすめします。

面接が複数回ある場合は、その都度希望給与額・希望年収を聞かれる可能性があります。その際に前回と違う金額を答えると、一貫性のない印象を与えてしまいます。面接に臨む前に、あらかじめ希望金額を決めておきましょう。

印象が良くない給与交渉のNG例

給与交渉が可能といっても、話し方次第では、採用担当者にマイナスイメージをもたれてしまいます。給与交渉のNG例を具体的に解説します。

●能力を過大評価している
給与交渉で陥りやすい失敗が、自分の能力以上の給与を要求することです。
これまでのキャリア、スキルを踏まえたうえで、転職希望先の企業にいかに貢献できるかを根拠を持って提示することは大事ですが、その根拠のレベルが低く、「自分を過大評価している」と採用担当者に受け取られると、「自分の市場価値を適切に把握できていない」「自己分析ができていない」としてマイナス評価になってしまいます。
逆に、それが説得力のある根拠だった場合は、高い評価につながる可能性もあります。
なお、「やる気」や「意欲」は給与を上げる根拠にはならないので注意しましょう。

●業界の給与水準からかけ離れている
業界の給与水準とかけ離れた金額を提示した場合も、印象が悪くなるのは避けられません。「業界の現状分析ができていないのでは?」「何か勘違いしているのでは?」と受け止められるおそれがあります。現職・前職の給与の金額だけでなく、業界の給与水準との整合性も考えたうえで、希望金額を伝えましょう。

●待遇面ばかり質問する
給与や福利厚生、休暇など、待遇面に関する質問を連発するのもNGです。「自社の仕事に興味があるわけではなく、待遇が良ければどこでもいいのでは?」と採用担当者に思われてしまう可能性があります。

また、給与をアップさせたいからといって、現職・前職の給与を多めに伝えるといった虚偽申告をするのはやめましょう。入社後に前職の源泉徴収票などを提出すれば正確な数字が判明するので、問題になることもあります。

転職エージェントで納得できる給与交渉を!

転職活動が初めての人や、給与交渉に自信がない人は、「給与交渉なんてしていいのだろうか」「印象が悪くなって合否に影響が出るのではないか」と特に考えてしまいがちです。そんな人は、転職エージェントを活用してみましょう。転職エージェントから求人応募をすると、転職希望者に代わって給与交渉を行ってくれます。

●面接官の印象を気にせず希望が出せる
転職エージェントは転職サポートのプロですから、交渉に慣れていますし、採用担当者にネガティブな印象をもたれるリスクも減らせます。
転職エージェントに給与交渉を依頼する際は、「最低いくら」「可能であればいくら」などと希望金額をはっきりキャリアアドバイザーに伝えることが大事です。

●客観的な給与水準を教えてくれる
転職エージェントに依頼するメリットのひとつは、応募先の企業や業界の給与水準がわからなくても、専任のキャリアアドバイザーが年収ラインを提示してくれることです。よく相談したうえで、自分のキャリアやスキルに見合った金額を設定し、給与交渉を依頼してみましょう。

給与交渉の前に自分の市場価値の客観的な把握を

転職活動の面接で給与交渉をすることは可能です。給与アップを狙っている人は、内定前に給与交渉をして希望金額を伝えましょう。高い実績を上げていたり、業務に活かせるスキルを持っていたりするにもかかわらず現職・前職の給与が業界の水準より大幅に低い場合は、転職で給与が上がる可能性があります。
そのためには自分のキャリアやスキルにどれくらいの市場価値があるのかを客観的に把握することが大切です。「自分の市場価値がわからない」という人は、一度転職エージェントに相談をしてみてはいかがでしょうか。

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