はたラボ

副業を始めるなら「確定申告」について知っておこう

f:id:pasona_career:20170428151313j:plain

 

「まだ確定申告が終わらない」。3月中旬ごろに、フェイスブックやツイッターで、悲鳴をあげる自営業者やフリーランスの投稿を見かけた人も多いのではないだろうか。副収入を得る方法として副業に注目が集まっているが、副業を始めれば個人はノータッチで済んでしまう税金の問題と、向きあわざるをえない。

 

今回は副業の入門編として、「確定申告」について事前勉強をしてみよう。税理士の伊藤英佑先生に、初心者が確定申告で気を付けることや、「青色申告」「白色申告」の違いなど教えてもらった。

 

20万円を超えたら確定申告が必要

 

 確定申告とは税金の申告手続のこと。会社に勤めていれば会社が代行してくれるが、起業や副業をする場合には自分で手続きをする。1月1日~12月31日の収入と支出を計算し、所得を算出した申告書を税務署に提出して、所得税額を確定させるものだ。

 

副業を始めたら確定申告は絶対に必要でしょうか。

 

「すべての収入を合算して所得税は計算されます。ただし、副業をしている場合には、現在勤めている会社以外からの所得が20万円を超えるとき、所得税の確定申告をする必要があります。この20万円とは、収入から経費を除いた金額のことなので、必要経費によって20万円より少ない額しか残らない場合には申告は必要ありません」

 

確定申告というと「青色申告」と「白色申告」をよく耳にしますが、それぞれどのような特徴なのか教えてください。周囲の話を聞いていると「青色=面倒くさい」というイメージですが……。

 

「簿記には『単式簿記』と『複式簿記』の2種類があります。『単式簿記』とは、現金出納帳をつけ、その残高を基準に記録すること。一方、『複式簿記』は、ひとつの取引について残高だけではなく、それをお金の動き全体を「借方」と「貸方」の2面の方向から記録します。白色申告は『単式』、青色申告は『複式』なので、確かに面倒だと感じる人が多いのかもしれませんね」

 

それなら「白色申告でいいのでは?」と思ってしまいますが、青色申告をするとどのようなメリットがあるのでしょうか。

 

「ちゃんと青色申告での記帳をしていれば事業所得の所得額から65万円控除ができます。白色申告の場合は、記帳そのものはお小遣い帳程度の簡単なものですが、控除額は基礎控除の38万円なので、その差は大きいですよね。さらに青色申告では家族の給与を経費にすることや、赤字を3年までは繰り越すこともできます」

 

そんなメリットがあったのですね。最近では、クラウドソフトに数字を打ち込むだけで、青色申告の準備を完了させる仕組みもあるため、それを利用すると簡単につくれるそう。初めて確定申告をするにあたって、知っておくべきことはありますか?

 

「青色申告の場合には、2期連続で期限後に申告書を提出遅延すると『青色申告の承認』が取り消されてしまいます。すると、控除をはじめとしたメリットが受けられなくなり、1年間は再申請もできません。」

 

青色申告はお得なことが多いぶん、帳簿が複雑で締め切りが厳しいですね。

 

「帳簿をつける作業を本人がどう捉えるかによりますが、ある程度の収入がある場合には、青色申告にしたほうがお得だと思いますよ。確定申告は、収入以上に支払う仕組みではありません。怖がらずに安心して書類を提出してくださいね」

 

イメージだけで面倒だと思いこんでいた確定申告は、話を聞いてみると、手間を掛けるだけその分メリットもありそうだ。副業を始めたときには、20万円以下と思わず、高く目標をもち稼いでいこう。

 

(小松田久美+ノオト)

 

※2017年5月2日現在の情報です。

 

f:id:pasona_career:20170428160633j:plain
取材協力:伊藤英佑

伊藤会計事務所代表。ベンチャー支援(資本政策やIPO、会計税務業務)と資産管理業務(資産管理会社の設立・運営サポートや税金対策)などを行っている。

パソナキャリア

労務の仕事は、労働に関する事務全般を行う職種で、就労する上でのルール作り、運用も行います。転職市場では社会保険労務士の資格を持っていると歓迎されるでしょう。

>> 労務/企画・管理・事務 の求人・転職情報