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客観的な自己分析から自己PRのポイントを知る

客観的な自己分析から自己PRのポイントを知る

転職したい理由がはっきりしたら、次は自己分析を行いましょう。自己分析は転職を成功させる大きなポイントです。自己分析を行う過程で仕事上の経験やスキルを洗い出し、自分の「強み」を明確化させましょう。それが自己PRになります。
今回は、転職を成功に導く自己分析の方法と、採用担当者に好印象を与えやすい自己PRの書き方を紹介します。

自己分析の目的

自己分析は、転職活動に欠かせないファーストステップの一つです。自己分析の目的は、自分の強みを明確にして、希望する仕事の内容や方向性を決定づけることです。自己分析の結果、自分の強みを認識できたら、それを基に自己PRを作成しましょう。

自己分析を行うためには、自分が仕事で経験してきたこと、できること、得意なこと・苦手なこと、強み・弱み、性格に関する長所・短所などを細かく書き出し、自分の特徴を客観的に把握することが大切です。

採用担当者は応募者の人となりや経験、スキル、能力、将来性などを総合的に判断して採否を決めています。 自己分析で自分の能力やスキル、性格を客観的に把握できたら、「自分ができること」から今後のキャリアプランとなる「これからやりたいこと」が自ずと見えてくるでしょう。

自己分析の方法、経験とスキルをすべて書き出す

自己分析の具体的な方法についてお伝えします。まず、仕事上での経験とスキルを細かく書き出すことが、自己分析の第一歩です。

ポイントは、これまで手掛けてきた仕事、身に付けたスキル、取得した資格などをすべて書き出すだけでなく、成果を上げるために行った工夫や改善点、苦労した案件に対する対処法、失敗した経験、印象に残ったエピソードなども加えることです。 成功体験以外も振り返ることで、より客観的な自己分析になります。ほかにも、「モチベーションが上がったこと・下がったこと」を追加しておくと、転職先の選定や面接時に役立つでしょう。

特筆すべき成功体験がある人だけでなく、大きな成果を上げたことのない人も、所属する部署の中で上げた実績や、上司に褒められたりクライアントに感謝されたりした経験がないか、振り返ってみましょう。

例えば、「○年入社の新卒同期で最初に新規開拓を達成」「○年第1四半期の営業成績でチームNo.1を達成」「業務改善プロジェクトのPMを務め、部署内の生産効率を2割アップ」などでも大丈夫です。その際、具体的な数字や携わったプロジェクトの名称を書いておくと、履歴書に記載するときに便利です。

自己PRのポイント

自己分析が完成したら、それを基に履歴書や面接で使える自己PRを作成しましょう。自己PRは、採用担当者に「自社で活躍してくれそうな人材だ」と感じてもらえるように仕上げることが大切です。自己分析した内容を踏まえ、次の3点を意識するとより納得感のある内容となります。

  • どんな経験をしてきたか(スキルや能力の根拠)
  • どんなことができるか(得意分野のアピール)
  • 新たな勤務先で何をしたいのか(採用側のメリット)

注意点は、応募する業種・職種と関連した内容にすることです。業種・職種と関係のない自己PRを見せられても、採用担当者は「なぜこの会社に応募してきたのか」「同じ自己PR文を使い回しているのではないか」「採用するメリットがわからない」という感想しか持てません。「この人を採用したら、即戦力として活用してくれそうだ」「人員補充が必要な部署にぴったり」「目立った実績はまだないが、自社で育成すれば成長しそう」と期待させる内容にまとめましょう。

良い自己PRの作り方

自己分析の結果、アピールすべき内容がまとまったら、具体的な自己PRの文章を作成しましょう。ここでは、応募者の強みが感じられる自己PRの書き方を、NG例とOK例を比較する形でご紹介します。

CASE01抽象的で具体性に欠ける(営業職応募の場合)
NG例

営業職として、お客さまに信頼されることを第一に行動してまいりました。飛び込み営業から始まった4年間の営業マンの経験で、どんな時もお客さまのニーズを最優先に考えることが大切だと学びました。入社できた際には、お客さま目線の提案をしていきたいです

OK例

これまでは、個人店向けの新規飛び込み営業をメインに活動してまいりました。まずはお客さまに信頼されるよう、いきなり商談に入るのではなく、お客さまの趣味やご興味のある話をし、心を開いていただいてから商材のご提案をさせていただくよう心がけておりました。

POINT

NG例が漠然としているのに対し、OK例は成果を上げるために注力したポイントを具体的に記載しています。短い文章に説得力を持たせるには、具体性が大切です。よりよい仕事をするためにどんな工夫をしたか、具体的な行動策を盛り込みましょう。これにより、採用担当者の信頼を得ることができます。

CASE02前職ではなく学生時代の経験のみを書いている(営業職応募の場合)
NG例

大学時代は応援部で部長をしていました。リーダーシップと声の大きさには自信があり、元気の良さでは誰にも負けません。また、在学中には半年間のカナダ留学を経験しました。知らない土地で現地の人と触れ合い、貴重な体験をたくさんすることができました。

OK例

学生時代は応援部部長として、チーム全員が高いモチベーションを維持できるよう、マネジメントを行った経験があります。当時培われた体力と留学経験で得たコミュニケーションスキルによって、前職では週30件の営業ノルマを難なくこなすことができました。

POINT

学生時代の経験を語る場合は、「それがどのような形で今の仕事に生かされているか」までアピールできていないと意味がありません。第二新卒であっても、学生時代の経験は最小限にとどめ、その経験が仕事にどう役立ったのか、どんな成果を達成したのかといった点にフォーカスしましょう。

CASE03転職理由がネガティブな内容に始終している(エンジニア職応募の場合)
NG例

前職では残業や休日出勤が多く、精神的にも肉体的にもきつい職場でしたので、退職を決意しました。今後は安定した労働環境のもと、自社の製品を世の中に広めていきたいと考えておりますので、ぜひ一度面接の機会をいただけますようよろしくお願い致します。

OK例

これまではシステムエンジニアとしてソフト開発などを担当してきましたが、今後は自社における受発注システムの開発に携わりたいと考えて、転職先を探しております。前職の経験を生かし、即戦力となれれば幸いです。

POINT

労働条件の不満による退職は、たとえ事実であっても採用担当者によい印象を与えません。「前職の経験を活かして、希望する仕事に取り組みたい」など、前職で培った実務能力をアピールし、やりたいことの実現へ熱意を見せましょう。

CASE04応募先企業のニーズに合っていない(営業から営業事務職へのキャリアチェンジ希望の場合)
NG例

私は現職にて、お客さまのご要望を汲み取り自ら提案する力を得ました。お客さまとお話しするなかで、お客様自身も気づいていないニーズを汲み取り、提案することで満足いただくことができました。この提案力を生かし、今後も貴社に貢献していきたいと思います。

OK例

私は現職では営業職としてお客さま自身も気づいていないニーズを汲み取ることを得意としていました。また、自分自身で提案資料を作成したり、PCスキルを活かして、チーム全体で数字管理ツールを作成し、チームメンバーに喜ばれました。

POINT

せっかくの強みやアピールポイントも、応募先の企業にマッチしたものでなければ意味がありません。自分のアピールしたいスキルが応募先の企業が求めているスキルと合っていることを確認し、採用後に活躍している姿をイメージさせましょう。

徹底した自己分析が転職成功の鍵

自己分析を行うことは、仕事で身に付けたスキルや経験などを再認識できるだけでなく、自分自身を見つめ直す良い機会になります。納得できる転職を行うためにも、時間をかけて自己分析をすることをおすすめします。

何をもって転職成功とするのか、転職の軸について考える

「今、自分が何を望んでいるのか」「次の企業で何を実現したいのか」に優先順位をつけることで自分の転職の軸を把握することができます。転職をするうえで自分が大切だと思える要素をチェックをしてみましょう。

  • 年収が上がる
  • 将来性のある会社で働く
  • フレックスタイムなど時間の融通がきく
  • 世の中の役に立つ仕事に就く
  • 勤務地の希望がかなう
  • 社内教育制度などスキルアップの場がある
  • 任される仕事の規模が大きくなる
  • ポジションがあがる
  • 目標とする上司がいる
  • お客様に喜んでいただけるような仕事をする
  • 専門スキルを身につける/高まる
  • 職場の雰囲気が良い
  • ワークライフバランスを改善できる
  • 任される仕事の難易度が高くなる

なぜ転職をしたいのか、改めて理由を考える

なぜ転職をしたいのか、改めて理由を考えましょう。転職の目的を明確にすることで、応募企業を選ぶ尺度ができます。そして、転職をすることによって、本当に転職の目的が達成されるのかを考えましょう。また、今の会社に希望を伝えることで、目的が達成される可能性はないか、探ってみるのもよいでしょう。

希望の仕事内容、雇用条件を整理する

仕事内容、ポジション、給与や待遇、勤務地、入社時期など、自分の希望を検討して書き出しましょう。全ての希望が満たせる求人が見つかることがベストですが、全ての希望を満たすのは難しいかもしれません。自分の希望の中で大切にすることは何か、どこまでなら譲れるのか、など優先順位をつけましょう。

キャリア目標を設定する

未来の自分を見据えて具体的なキャリアの目標設定をします。最終的なキャリアの目標と、1年後、10年後に目指す姿、アクションプランを書き出します。書いてみることで、漠然としたイメージが形になってくるでしょう。目標とするキャリアに必要なスキルや能力なども併せて書き出せば、アクションプランがより具体的になります。

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