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【2021年上半期】金融・保険業界の市場動向

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金融・保険業界の採用活動は、新型コロナウイルスの影響はダイレクトには受けておらず、即戦力となる人材を積極的に採用しています。特に、「金融×IT」の分野やDX推進、金融専門職求人の温度感が高く、特定の専門スキルをお持ちの方が重宝されています。ゼネラリストより、何かしらのご自身の強みをお持ちの方が求められる傾向にあるので、転職をご検討されている方は、今後のキャリア形成も含めてぜひ、パソナへご相談ください。

金融・保険業界の採用動向

メガバンクでは即戦力人材を積極採用。一方、地方銀行は採用数を減らす企業も。

昨今、メガバンクでは、新卒採用の人数を大幅に減らしており、中途採用では即戦力となる金融業界の経験者を積極的に採用しています。M&Aや事業承継、相続、専門ファイナンス、リスク管理等専門性の高い分野のニーズが多くございます。一方、地方銀行では、政府の地銀再編の取り組みやマイナス金利の影響も依然大きく、採用数は減少しています。4~5年前では、大手の地方銀行でも多くの求人が出ていましたが、業績の悪化や社内リソースでの充足により、現在ではピンポイントで人材が不足した際に採用を行っている傾向が強い状況です。

保険業界では、外資系企業を中心に採用も回復している。

保険業界の中途採用においては、外資系の企業の求人が多い状況です。外資系企業では、一時は新型コロナウイルスの影響で、本国での決裁がおりず採用凍結になるというような事態もありましたが、現在の採用活動はコロナ以前と変わらない状況まで回復しています。日系の企業においてもネット系生損保や、新興企業が台頭しており、新しい採用ニーズが出ております。

また、ショップ型代理店を通じた生命保険商品販売が活況で内国生保大手子会社を中心に各社盛り上がりを見せています。直近では法人向け保険の規制等のニュースも出ておりますが、今後もお客様のニーズに対して柔軟かつスピード感のある商品開発/更改が求められている状況は今後も継続していくと見込まれます。損害保険も例年通りの専門職ニーズは存在しており今後も積極的な採用が予定されております。 また、ダイレクト保険を中心にテック企業やアプリケーションを抱える事業会社との連携事例も出てきており、新規でのポジションオープンも検討されております。

フィンテック業界では、決済分野で幅広い職種で積極採用。

フィンテック領域では、政府のキャッシュレス推進も後押しとなり、決済分野の企業の採用活動が盛り上がっています。エンジニアはもちろん、営業、企画、管理部門と幅広く募集が出ている状況です。 ネット銀行・ネット証券も新規ビジネスを検討されていたり、スピード感を持ってビジネス展開をされており、新規ビジネス企画やサービス企画などのニーズが高いです。 金融業界でも、フィンテック領域はスピード感や変化の大きな領域ですので、最新情報にアンテナを張って情報収集されることをおすすめします。

求められる人材は?「金融専門職」「金融×IT」領域のDX人材や若手のIT経験者が重宝される。

求人が増えているのは、ネット銀行、ネット証券、フィンテックの企業の求人です。これらの企業は、設立して新しい企業も多く、新卒採用ではなく中途採用がメイン。求められる人材としては、ITエンジニアやDX推進、業務効率化のプロジェクトの経験がある方が重宝されます。金融業界は、未だに紙ベースで業務を行う文化が強く、システムも古いものが多いのが現状です。これから、タブレット導入やシステムの刷新に取り組まれる企業も増えていくでしょう。 企業としても新陳代謝を図っている企業が多く、年齢の高いベテラン層よりは、経験が浅くても新しいことへのチャレンジ意欲のある若手が求められる傾向にあります。

2021年上期の金融・保険業界の今後の採用動向・トレンド

今後は、ある特定の強みを持ったスペシャリストが求められるでしょう。そのため、若手の方は自身の強みとなるスキルや領域を見つけ、経験を積むことをおすすめします。中堅層の方は、自身の強みをより高め、それを活かせる企業へアピールしましょう。 金融・保険業界は、新型コロナウイルスの影響をダイレクトに受けているわけではありません。求人数は回復し、むしろ以前より増えている状況です。ピンポイントで即戦力人材を求めている企業も多いので、ご転職を検討されている方は早めに情報収集をされるとよいでしょう。

金融・保険業界の求職者動向

求職者の方の動きとしては、20代~35歳くらいの方からご相談をいただくことが多いです。 多い転職理由としては、「業界の将来性の不安」「金融特有の営業手法」「上層部の社員が詰まっており、マネジメント経験が積めない」などです。特に新型コロナウイルスが流行し始めてからは、リモート勤務など柔軟な働き方を希望される方が増えたといえるでしょう。緊急事態宣言下でも、出社しなくてはならなかったり、営業も対面で行っていたりする企業もあります。時代にあった働き方や柔軟な考え方の企業が求められています。

一方、40代以降のベテラン層の方は、役職定年や環境の変化を求めて転職のご相談をいただくことがあります。金融業界で長年勤めあげてきたが、「このままでいいのか」という漠然とした不安や役職定年による減給を懸念される方が増えたといえるでしょう。たくさんの求人があるわけではありませんが、強みとされているスキルやマネジメント経験の豊富な方はピンポイントで経験を活かせる求人に巡りあえることもあります。

パソナの転職サービスでは、金融・保険業界の中でも、銀行、証券、保険、運用会社、フィンテック企業とコンサルタントの担当がかなり細かく分かれています。そのため、専門性の高いコンサルタントが求職者の方のご経験や叶えたいキャリアにあった求人をご案内させて頂きます。コンサルタントは、企業担当も兼任したアドバイザーなので企業や求人の情報も多く、企業と密に連携し選考のサポートをさせていただくことが可能です。金融・保険業界への転職をご検討されている方は、ぜひパソナにご相談ください。

〈話し手 プロフィール〉

金融・保険業界 責任者 飯田 榛奈

新卒でパソナ入社後、医療系業界従事者の転職を支援。その後約8年にわたり、金融業界の企業の人材採用および転職希望者双方の支援に従事。現在は責任者として統括マネジメントに従事。

金融・保険業界の経済状況・今後の市場予測

従来型の金融企業は厳しい環境に

メガバンク、地方銀行、保険など金融関連業界は今、かつてない変革を迫られています。まずはメガバンク。超低金利が長期化し金利収入を増やしにくいことに加え、新型コロナによる貸出先企業の収益悪化に備えた貸倒引当金の積み増しも収益圧迫要因となっています。ただ、新型コロナによる企業倒産は懸念されたほどには増加せず、足元では企業活動が再開しており、2021年は新型コロナ次第ではありますが、収益回復が期待できそうです。

次に地方銀行。地方経済は観光産業の比率が高く、新型コロナの打撃が大きくなっています。また、菅首相の「地方銀行は多すぎる」との発言などもあり、ここにきて地銀再編が業界の大きなテーマとなっています。菅政権発足以降、すでに、東和銀行とSBIHDの資本提携、群馬銀行の地銀連合への参画、りそなHDによる関西みらいFGの完全子会社化など、再編絡みの発表が相次いでおり、今後もこうした動きが加速していきそうです。

最後に保険業界。大きな動きが見られるのがペット向け保険です。在宅時間が長くなり、ペットを飼う人が増加しています。これに伴いペット保険の加入者も伸び、ペット保険を展開するアニコム損害保険の2020年4-6月の新規契約数は四半期として過去最高を記録しました。アニコムHDやアイペットHDなどが注目されそうです。そのほか、新型コロナを受けた健康意識の高まりなどから生命保険などに対するニーズも高まっており、生保大手の第一生命HD、T&Dホールディングスなども注目されそうです。

フィンテックの更なる加速で新興企業の存在感が高まる

新型コロナを受けて非接触・非対面のニーズが高まったことで、キャッシュレス化の動きに拍車がかかりました。こうしたフィンテック化の動きは今後も一層進展していくことが予想され、関連企業としてGMOペイメントゲートウェイなどの決済代行会社や決済システム会社の活躍が期待されます。また、海外ではデジタル通貨発行の動きが出てきており、金融業界ではデジタル化対応が猶予なしの喫緊の課題となってくるでしょう。さらに、2020年12月にはスマホによる資産運用支援を展開するウェルスナビが新規上場するなど、金融業界の地図は刻々と変わりつつあります。金融・保険業界にとって2021年は近年にない激動の年となり、構造変化が一層進んでいきそうです。

Fisco

株式会社FISCO

1995年に設立、2006年上場。金融情報配信会社として、株式、為替、債券、仮想通過といった金融情報を広く取り扱う。各投資市場に対する深い理解と洞察に基づき、初心者からプロまで、投資家を支援する各種金融サービスを提供している。全国の金融機関約250社向けに金融情報を提供しているほか、個人向けではヤフーファイナンス、LINEニュース、SmartNews、Gunosyなど、国内の主要なサイトやアプリに金融・経済系コンテンツを提供している。


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