デザイナー&クリエイター積極採用企業に聞く! 選ばれるポートフォリオの作り方<基本編>

デザイナー、クリエイターの転職において、必ずといっていいほど必要となる「ポートフォリオ」。履歴書とともに企業に送っているものの、はたしてその内容はしっかりと自分をPRしてくれているのだろうか。そんな疑問を持ったことのある人も多いはずです。
そこで、今回は実際にデザイナーやクリエイターを採用しているDeNA Games Tokyoの松本さんに、本当に「選ばれるポートフォリオの作り方」を教えていただきました。企業はポートフォリオで何を見ようとしているのか、企業が本当に必要としている情報は何か。日々、多くの応募者のポートフォリオと向き合っている方の生の声を徹底紹介します。

<インタビューした人> DeNA Games Tokyo 松本一葉さん
株式会社DeNA Games Tokyo
デザイン部 部長 クリエイティブディレクター
松本 一葉

大学卒業後、製薬会社を経て、ゲームディベロッパーや制作会社に転職。UIデザインやアートディレクションを経験後、2015年DGT入社。アートやUIなどのディレクションを担当し現職へ。現在はデザイン部部長として、多くの採用応募者の面接やポートフォリオ選考なども行っている。

そもそも、ポートフォリオってなんだろう?

ポートフォリオを提出してください、とお願いすると、多くの人は自分の経験や実力を示すために、たくさんの案件を紹介したポートフォリオを送ってくれます。でも、本当に採用企業が必要な情報が入っているポートフォリオはそう多くはないのが事実です。
今回は、「選ばれるポートフォリオの中身」を作るために、まずは「ポートフォリオ」がいったいあなたにとって「何なのか」を考えていきましょう。

●「ポートフォリオ=自己分析」である
ポートフォリオは、履歴書と同じように自分自身を紹介するものです。仕事において、あなたが何をしてきたか(経験)、どんなことができるか(実力)、そして、仕事上のあなたのスタンス(考え方)や仕事の進め方を明確に企業に伝えてくれます。
とても雄弁なアイテムだからこそ、その作り方には注意や工夫が必要。しっかりと「今の自分」を見つめ、自己分析を進めた上で、自分の魅力を最大限に引き出すポートフォリオを作りましょう。

●自己分析の進め方
これまでに手掛けた案件を思い浮かべつつ、今の自分について考えます。「今できること」、「これからできるようになりたいこと」、「得意なこと」などをベースに、「自分自身が今後どうしていきたいか」をじっくり考えてみてください。
その上で、今まで取り組んできたどの案件が「今の自分を表現」するのに適しているかを見極めます。案件数は多ければいいというものでもなく、有名なものの方がいいというものでもありません。「自分を表現するのに適切かどうか」で考えることが大切です。

<POINT>
1. 「今できること」
2. 「これからできるようになりたいこと」
3. 「得意なこと」
→これらを軸に自己分析し、それを表現するポートフォリオを作る。

採用担当者が会いたくなるポートフォリオとは?

企業には日々たくさんのポートフォリオが送られてきます。中には見ていて、「面白い!」と感心させられるものもあれば、「惜しいなぁ」と残念に感じるものも。ポートフォリオには、制限やルールがありません。だからこそ自由に自分を表現することができるのですが、ある程度抑えておくべきポイントはある。そのことを忘れてはいけません。

よく、「採用担当者はポートフォリオで何を見ているのですか?」と質問されることがあるのですが、その答えは、その人の『スキル』『センス』『人柄』『考え方』『仕事への向き合い方』......などなど、ありとあらゆることです。
「そんなことポートフォリオで分かるの?」と思う人もいるかもしれません。でも、分かるんです。実は、ポートフォリオからはその人の本当にさまざまな部分が見えている。そのことをぜひ意識してポートフォリオを作ってみてください。

●「会いたい」と思わせるポートフォリオの内容とは
ではここからは、具体的にどんな内容のポートフォリオを作るべきかを紹介します。

<「会いたくなる」ポートフォリオに必須な内容>
1. 案件内容「どんな仕事をしてきたか」
2. 仕事の中身「目的・手段・考察は」
3. 力量「自分の担当部分はどこか」


ポートフォリオに必要な要素はこの3つです。
まずは実際の経験を軸に、どんな仕事をしてきたか案件の内容を紹介しましょう。そして、大切なのはその先、「目的・手段・考察」を明確にしておくことですね。
「目的:なぜ、それを作ったのか」、「手段:どうやって作ったのか」、「考察:作ってどうなったのか」を具体的に考えられている人なら、採用担当者は会いたくなるはずです。

学生の時や新卒で就職活動を行った際にポートフォリオを作ったという人も多いかと思いますが、その時のものと社会人になって作るポートフォリオの違いは、この「考察」にあるのではないでしょうか。
「目的」や「手段」は学生時にも提示していたと思いますが、「考察」、つまり制作物がどんな効果、影響、変化を人に与えることができたのか、というところまで考えられていることは少ないように思います。
リリースしたものに対して、社会がどう反応したのか。これは実際の仕事でしか得られない結果です。だからこそ、その事実をしっかりと提示しておくことが大切。これができている人には、一緒に仕事をしていきたいと思わせる力があるように思います。

●採用担当者が最も重視する"ユーザー視点"
また、ポートフォリオで採用担当者が最も重視して見ているのは、「目的思考でデザインができているか」、つまり「読み手(採用担当者、ユーザー)に向けたデザインができるか」という点です。だからこそ、自分の中にある「読者(採用担当者、ユーザー)視点」を証明する場が、「ポートフォリオ提出」だと捉えておくことが、何よりも大切になります。
ポートフォリオ制作において、採用担当者は受け手側、つまりユーザーです。私たちが見たいと思っているものを見せることはもちろんのことですが、それに加えて見やすいもの、扱いやすいものを作らなくてはなりません。そのことを意識すれば、おのずとどのような内容、デザイン、仕様にすべきかが見えてくるはずです。

<ポートフォリオ制作におけるユーザーとは...... → 採用担当者>
ユーザーにとって「必要な情報」をしっかり表現し、「扱いやすい仕様(デザイン)」にすることが大切

カン違いしがちな「残念ポートフォリオ」とは......

●例1:かっこいい絵がドーン!だけ......
NG例
例1:かっこいい絵がドーン!だけ......NG例
確かにかっこいいんですが、それを並べているだけでは何も伝わりません......。
先ほど挙げたように、「目的・手段・考察」を明確にし、さらに、どこのどの部分を自分が担当したのかも書いておく方がいいですね。例えば、エフェクトだけ、色付けだけ担当したと言うのなら、それでもいいんです。
今の自分にできることが明確になっていないと、こちらも判断に困ってしまいます。
スキルはこれから引き上げることができます。だからこそ、今の自分を正直に表現しましょう。「かっこいいデザインがしたいんです」、「できるんです」という自己満足ポートフォリオでは、採用担当者に「会いたい」と思わせることは難しい。それを覚えておいてください。

OK例
例1:かっこいい絵がドーン!だけ......OK例

●例2:キレイさが欠ける「惜しい」デザイン......
意外と多いのが、内容は充実しているものの、フレームが揃っていない、突然意図なくフレームデザインが変わる、余白やフォントがバラバラなど、統一性がなく違和感のあるポートフォリオ。
クリエイターとして応募するからには、デザインにはぜひ気を使ってほしいですね。
見ている人の視線をどう誘導するか、見てほしい部分をどの強調するか、デザインの細部にまでこだわってほしいです。
実際に、それができている人は仕事でも丁寧なデザインをあげてきます。だからこそ、ポートフォリオは自分の力量だけでなく、仕事のスタンスやクオリティーを示すものだ、という意識を持って作りましょう。

OK例
例2:キレイさが欠ける「惜しい」デザイン......OK例

一番大切なのは「自分自身が制作を楽しむこと」

......と、ここまでポートフォリオ制作の基本をまとめてお話しましたが、最後にひとつ、重要なことをお伝えしたいと思います。

ポートフォリオ制作において、何より大切なことは、自分自身が制作を楽しむことです。
「今の自分はこうなんです。ぜひ一緒に仕事をしましょう」というメッセージをいかに採用担当者に響くカタチで伝えられるか。そこには、的確なプレゼン内容と、自身の想像力やアイデアが必要です。
最初にお伝えしたとおり、ポートフォリオには決まった形式やルールはありません。自分次第でどんなふうにも広げられる。だからこそ、しっかりとポイントを押さえつつ、楽しく作ってみてください。
その楽しさは「あなたの魅力」として、採用担当者に伝わるはずです。

>>選ばれるポートフォリオの作り方<実践編> はこちら

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