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朝のワイドショー「スッキリ!!」コメンテーターの坂口孝則さんに聞く、「会議でのコメント力」を磨く方法

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ビジネスの現場では、自分なりの主張や見解が求められるシーンに事欠かない。特に会議や商談では、事前の段取りに沿っただけの発言だけではなく、当意即妙のコメントを発し、強い印象を残したいところだ。そこで参考になるのが、テレビのワイドショーではないだろうか。コメンテーターたちは、限られた時間内にアドリブでコメントをひねり出し、その場を盛り上げていくプロなのだから。

 

何人ものゲストがせめぎ合うなか、視聴者に刺さるコメントをどうやって考えているのか。朝の情報番組『スッキリ!!』(日本テレビ系)にコメンテーターとして出演している経営コンサルタントの坂口孝則さんに、会議でも使えるコメント力のツボを教えてもらった。

 

ワイドショーの現場で目立つために考え抜いたこと

 

「私はコメンテーターとして10年ほど前からテレビに出演しています。番組では、本職と関係のある経済・経営系の話題はもちろん、芸能からスポーツ、殺人事件に海外面白ネタ、動物のほっこり動画といった専門外のトピックでも適宜コメントが求められます。指名された際に、視聴者に分かりやすく、うまく答えられなければ、次回から番組に呼ばれることはないでしょう。初めのころは悪戦苦闘で、何を答えたかあまり覚えていないほどでした」

 

と、インタビュー初っ端から、自身の役割やデビュー当時のことをわかりやすく教えてくれた坂口さん。放送中は、他のコメンテーターが話している時でも、MCからのアイコンタクトによって、次に話を振られる人への静かな打診が続くそうだ。しかも、スタジオのフロアディレクターからはコメントにかけられる時間が秒単位で指示される。そんなギリギリのシチュエーションで、独自性のあるコメントをいかにして繰り出すのだろうか。

 

「『スッキリ!!』の場合、他のコメンテーターは芸人やカルチャー系の評論家といった布陣のため、それぞれ自然に感想を言うだけで意見が食い違い、見解が少しズレるようになっています。これはキャスティングの妙ですが、この視点はビジネスでも有効です」

 

意見の食い違いや発言のズレが、ビジネスの現場ではプラスになるということでしょうか?

 

「そうです。会議で求められるのは『追従』か『逆張り』のいずれかです。メンバーの発言の意図をくみ取ってまとめたり、データを補足して整理したり、という立場も参加者の一つのスタイルです。発言者がうまく言語化できないことを自分なりに噛み砕くことができれば、『追従』は決して悪いことではありません。もう一つの『逆張り』は、これこそがワイドショーのコメンテーターに求められていることでしょう。この場に出ていない意見は何かを常に考え、パズルで空いているピースを埋めるような発言が望ましいのです」

 

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オリジナルの視点、論点を持つとどんなことでも語れるようになる

 

確かに、ワイドショーのようなキャスティングこそないものの、ビジネスの会議でも各人の意見の隙間を縫ったコメントが求められる。「そこで重要になるのが『視点』です。同じテーマでも、視点を変えるだけで新しい意見に見えることもありますから」と坂口さん。

 

コメンテーターとして考えを語る際、多様な視点・論点でニュースを捉える意識は大切だ。事件であれば被害者目線だけではなく、加害者目線に立ってみたらどうか。統計的に見たらどうなのか。地理的に事件が多発しやすいスポットなのか。坂口さんはあらゆる視点をノートに書き出し、多角的、かつ複眼的に事象を捉えていくトレーニングを重ねてきたという。

 

「たとえば、工場の単純労働について考えてみましょう。作業者の視点では規定時間内にいかに作業をこなすかが重要になりますし、最終検査をする側に立てば、完成品をいかにしてチェックするかという目線になる。一方、モノの視点になると、いかに加工されるかという別の視点が生まれます。単純に視点を変えるだけで、コメントのバリエーションはいくらでも考えられるのです」

 

自分なりの視点を持つことで、いかなるジャンルの話題についても、独自の意見が出せる。視聴率、視聴者の反響がダイレクトに反映されるテレビの現場では、コメンテーターそれぞれが独自の技や型を磨き、シビアな生き残りを続けているのだ。

 

そもそもワイドショーは、複数のコメンテーターが異なる立場、視点からコメントを織り交ぜていく情報空間である。さまざまな意見が飛び交うことで、ニュースやトピックはさらに新たな切り口で視聴者に届けられていく。

 

ビジネスの会議も似ている部分があるのではないだろうか。「○○さんと同じです」「考え中です」といった発言だけでは多様な視点が提供されず、会議体が行き詰まるのは避けられない。そんな時こそ、自分自身のポジションを考え、自分ならではの切り口や視点を模索することが大切なのだ。ワイドショーの達人たちのやり取りを参考に、これからの会議を活発化させてみてはいかがだろうか。

 

(取材・文:佐々木正孝 編集:ノオト)

 

 

取材協力:坂口孝則(さかぐち たかのり)

 

調達・購買コンサルタント/未来調達研究所株式会社取締役/講演家。

大阪大学経済学部卒業後、電機メーカー、自動車メーカーに勤務。原価企画、調達・購買、資材業務に従事する。2012年、未来調達研究所株式会社取締役に就任。コスト削減、原価、仕入れ等の専門家としてテレビ、ラジオなどで活躍。企業での講演、製造業を中心としたコンサルティングを行う。著書に『仕事の速い人は150字で資料を作り3分でプレゼンする。』(幻冬舎)など多数。

 

 

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