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Story01

キャリアも、家族も、

あきらめない。

あるワーキングママの
再出発物語

普段よりも人がまばらで静かな月曜日のオフィス。いつものように今日一日のスケジュールを確認した後、私は彼女からの一通のメールを開いていました。

「思い切って相談させてください。キャリアも家族も、どちらもあきらめたくないんです。でも、正直もう限界かもしれません…」

画面越しに伝わってくる、静かな決意と揺れる心。 転職アドバイザーとして多くの女性と向き合ってきた私だからこそ、この言葉の重みが胸に響きました。

初めて彼女——中村さゆりさん(仮名・42歳)と対面したのは、ある穏やかな春の日のランチタイムでした。
仕事の合間の短い休憩時間を使い、オンラインで画面越しに現れた彼女は、落ち着いたグレーのジャケットに身を包み、凛とした雰囲気をまとっていました。
しかし、その瞳の奥には、不安と期待が入り混じっているように見えました。

「今の会社では、管理職として責任ある立場を任されています。でも、カバーしなければいけない範囲がとにかく広くて、いつも仕事に追われていて…」

そう言いかけて、彼女は少し俯きました。

「でも、本当にそんな贅沢な悩み、口にしていいのでしょうか。周りのママたちも忙しく働いているのに、私だけが弱音を吐いている気がして…」

さゆりさんは大手IT企業で課長職を務め、三人のチームを率いています。 日々の業務をこなしながら、小学生の娘と保育園の息子の子育ても両立させてきました。

所属する企業にはフレックス制度やリモートワーク制度も整ってはいるものの、チームを束ねる立場としては“出社していること”が前提になっており、実質的にその選択肢はありませんでした。

「制度がある」と「使える」とのギャッ プに、もどかしさを感じながらも、彼女は日々の生活と仕事を必死にこなしていました。

彼女の一日は、家族が眠る午前5時から始まります。 薄暗いキッチンでコーヒーを淹れながら、その日のスケジュールを頭の中で組み立てる。「あれもこれも、どうやって間に合わせよう…」と、まだ誰もいないキッチンで小さくため息をつく彼女。

朝食の準備、子どもたちの身支度、保育園への送り、そして満員電車に揺られてのオフィス出勤。 会議、プロジェクト管理、チームメンバーとの1on1ミーティング。 夕方には急いで保育園へ向かい、帰宅後は夕食作り、入浴、寝かしつけ…。

「ママ、明日の保育参観、来てくれる?」
息子の無邪気な問いかけに、さゆりさんは胸が締め付けられる思いでした。 明日は大事なプレゼンがある。でも、息子の期待に満ちた瞳を前に、どう答えればいいのか。
「ごめんね、明日はママ、大事な仕事があるの…」
そう言った時の息子の表情が、彼女の心に深く刻まれています。 がっかりした表情を隠そうともせず、それでも「うん、わかった」と言ってくれた息子。 その夜、子どもたちを寝かしつけた後、さゆりさんはひとり、静かに涙を流したそうです。

「毎日が綱渡りのようで、どこかで何かが崩れないかとヒヤヒヤしています。子どもたちにも、チームメンバーにも、十分に向き合えていない気がして…」

そう語る彼女の表情には、疲れと共に確かな罪悪感が宿っていました。 キャリアも家庭も、どちらも大切にしたいという強い思い。 それは多くの働く母親たちが胸に秘めている願いではないでしょうか。

さゆりさんが転職を考え始めたきっかけは、ある夜の夫婦の会話だったそうです。
「このまま今の会社にいても、いつか、すり潰れてしまうんじゃないかって不安がずっとあって…。でも、仕事と家事・育児に加えて、転職活動までこなせる自信もなくて…」
その言葉に、夫は静かにうなずいたとか。
「君が転職活動にチャレンジしたいなら、僕たちは応援するよ。家のことは分担して乗り切ろう」
でも、その後の現実は甘くありませんでした。 「言葉では応援してくれるけど、実際は『あれやっておいて』『これやっておいて』と、結局私がやることになって…」

さゆりさんは苦笑いしながら、夫婦喧嘩の話もしてくれました。 「さゆりの仕事も大事だけど、子どもたちはもっと大事でしょ!」と夫に言われた時の悔しさ。「私だって同じよ!」と声を荒げてしまった後の後悔。

それでも、家族の支えを感じたさゆりさんは、少しずつ次のステップに向けて動き始めました。 まずは自分自身と向き合い、強みや弱み、本当にやりたいことを見つめ直す時間を作ったそうです。オンラインセミナーに参加し、同じように両立に悩む女性たちとの交流も深めていきました。

「同じ悩みを持つ人たちと話すと、『私だけじゃないんだ』って思えて。でも同時に、みんな輝いて見えて、『私が要領よくやれてないだけなんじゃないか』という焦りも感じて…」

私たちキャリアアドバイザーは、単なる求人紹介ではなく、一人ひとりの人生に寄り添うパートナーでありたいと思っています。だからこそ、さゆりさんの「キャリアも家庭も大切にしたい」という想いに応えたいと強く決意しました。

「さゆりさんのスキルと経験を活かせる環境はたくさんあります。でも、家庭との両立も大切にしたいですよね。フレックスやリモートワークが充実した職場を一緒に探していきましょう」
私がそう伝えると、彼女の表情が少し明るくなりました。
「本当に…そんな職場、見つかるでしょうか」
その言葉には、希望と不安が入り混じっていました。

転職活動は決して平坦な道ではありませんでした。 履歴書・職務経歴書の作成、面接対策、企業との条件交渉…。 時には子どもの発熱で面接日程を変更することもありました。

「面接の前日、娘が39度の熱を出して。看病しながら資料を読み返して、それでも頭に入らなくて…結局その面接はうまくいかなかったんです」

そう語る彼女の目には、悔しさの涙が浮かんでいました。 「もう諦めようかと思った時もありました。『私のわがままで家族に負担をかけているだけなんじゃないか』って」

それでも、程なくして気持ちを立て直したさゆりさん。数ヶ月の準備期間を経て、希望通りのフレックス制度とリモートワークが整った企業からオファーを受け取りました。 新しい職場での初日、彼女は少し緊張した面持ちながらも、確かな手応えを感じていたそうです。

「この選択は間違っていなかった」

そう語る彼女の瞳には、新たな挑戦への期待と、家族への感謝の気持ちが溢れていました。 でも同時に、「やっていけるだろうか」という不安も隠せなかったと言います。
「初日、帰りが遅くなって。子どもたちが寝た後に帰宅したら、夫が『おかえり、お疲れ様』って温めたご飯を出してくれたんです。その時、涙が止まらなくて…」

今、さゆりさんは週に4日のリモートワークを活用しながら、子育てとキャリアの両立を図っています。 以前よりも自分の時間を持てるようになり、子どもたちとの時間も増えたとか。 そして何より、自分の可能性に再び向き合えることの喜びを感じているそうです。

「先日、息子の保育参観に行けたんです。終わった後、息子が友達に『ぼくのママだよ!』って誇らしげに紹介してくれて…あの瞬間、頑張ってきて良かったって思いました」

完璧な母親でも、完璧な社員でもない。でも、どちらも大切にしながら、自分らしく生きていく—。 そんな等身大の幸せを見つけたさゆりさんの姿に、私も心から嬉しく思いました。

「子育てがひと段落したら、もっと大きな挑戦もしてみたい」

そんな未来を描く彼女の姿は、同じように迷い、悩みながらも前に進みたいと願う女性たちの背中を、そっと押してくれるのではないでしょうか。

キャリアアドバイザー
紺谷

キャリアも家庭も、どちらもあきらめない。 その想いを形にするために、私たちキャリアアドバイザーは、あなたの隣で伴走します。 一般的な転職サイトでは得られない、一人ひとりに寄り添ったサポートで、あなたらしい働き方を一緒に見つけていきましょう。 まずは気軽にご相談ください。あなたの「あきらめたくない」という想いを、私たちが形にするお手伝いをさせてください。

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