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11月11日(水)に、パソナキャリア主催で「女性が管理職として働くってどう?」を開催いたしました。
女性が今後のキャリアを考える上で、「管理職」は切り離せないポイントになっています。その一方で、社内にはまだまだ女性管理職が少ないという企業も多く「他の会社ではどんな風に働いているんだろう?」「実際、女性の管理職ってどうなんだろう」という声が、パソナキャリアにも寄せられてきています。
そんな疑問にお答えするために、今回はアマゾン ジャパン株式会社でシニアHRビジネスパートナーとして活躍される奥田様をお迎えし、「女性が管理職で働くってどう?」をテーマに講演、ディスカッションを行いました。後半は「等身大のリーダー像に向けたアクションプラン」をみなさんで立てていただくワークショップを開催いたしました。当日の様子をご紹介します。
まずは奥田様より、ご自身のキャリアの中で大きな転機となった2つのポイントのお話がありました。1つ目のポイントは新卒でご入社されたIT企業での出来事だったそうです。
「エンジニアになりたいという強い意志をもって就職した1社目の会社で、配属されたのは教育の部門でした。自分では望んでいたキャリアではなく、どうしてこういった配属になったんだろうと考えたものの、まずはがんばってみよう、やるのであればきちんとコミットしよう、と3年半がんばりました。いろいろなタイプのお客様や先輩と接していく中で自分の向き・不向きを痛感し、結果として、人事としてのキャリアはそこから始まりました。」
その後、留学を経て、人事系のコンサルティング会社に転職をされた奥田様。そこでキャリアの2つ目のポイント、転機が訪れたそうです。
「チームメンバーとしてのステージを経て、プロジェクトマネージャーになりました。自分が部下を持ったり、責任を持つことには自信がなかったので、一度は断りました。ただ、それでも会社がアサインをしてくれたので、自分の中での『自分にはできない』というハードルは自然と乗り越えることができました。
プロジェクトマネージャーとしては、失敗もたくさん経験しました。その失敗で学んだことは間に入るのが管理職の仕事だということ。間に入る以上、お客様に対しての成果物の品質水準は保たなければなりません。部下が失敗したことは、部下の失敗でなく、自分が間に入れなかった失敗だということを身にしみて学びました。」
奥田様ご自身のキャリアだけではなく、「人事」という立場からも、お話をいただきました。
「自分の責任がある範囲において、何かを代表して責任をおう、というのはとてもおもしろい経験ではないでしょうか。自分に自信がある仕事が常にくるわけではありません。自分よりも大きい責任や大きな範囲の仕事が、『この人ならできるのでは?』と声がかかるわけです。120%の自信があるという状態で仕事がくることはめったにないので、まずは自信がなくてもやってみるといいと思っています。
管理職に関しても思い描いているリーダー像はとても男性的な、力強く、ぐいぐいひっぱるというものを描いている方が多いと思います。でも、リーダーはそれだけではありません。いろいろなスタイルがあっていいと思います。まずはチャレンジしてみることを、私はおすすめします。」
後半は弊社ITグループマネージャー遠山とのディスカッションを行いました。
遠山:120%自信がある状態で管理職のチャンスがくるわけではないというのがとても印象的でした。自信がない状態で依頼がきたとき、気持ちの切り替えはどのようにしていましたか?
奥田様:私個人としては、即答せずに一晩考えるようにしています。無意識に反応すると、「NO」といってしまう可能性が高いからです。一晩考えると、「自分にとって、ここはいいかもしれない」「こんなサポートがあればできるかもしれない」と思うかもしれないので、御礼を言って一晩考えます。
人事という立場から言うと、日本の管理職の世界はまだまだ男性が多いです。女性は自信がないけど、もう1回言われたら挑戦してみよう、と思う方もいらっしゃるでしょう。ただ、男性の管理職はそのようには受けとらず、「やりたくないんだ」と判断されることがあります。チャンスが与えられたのであれば、一度冷静になって考え、できれば挑戦してみるのがよいのではないでしょうか。
遠山:自分からチャンスをつぶすのではなく、やってみようというのがポイントですね。管理職になったうえで、メンバーとの距離感について気をつけていることはありますか?
奥田様:基本的なスタンスとしては、何かのご縁で限りある時間を一緒に仕事をしているわけなので、メンバーに対して、新しい力を身につけてもらえるように、ということを意識しています。その人のもっている力や、自分が気づいていない力を自分のものにしてもらう手伝いができるといいなと思っています。また、仲間ではありますが、友達ではありません。自分のプライベートや悩み、至らなさ、などはチームに対して話しません。メンバーの悩みは聞きますし、いいアイディアや意見はもちろんとりれます。ただ、自分の相談相手は部下ではない、ということに気をつけています。
遠山:ご自身が悩んだときはどうされるんですか?
奥田様:メンターに相談しますね。社内と社外に、相談相手になる方(メンター)を意識的に保つようにしています。自分が聞きたくないことも言ってくれる人という目線で相談相手を選びます。「メンターになってください」と直接お願いすることもありますね。
遠山:女性の活躍事例が少ない企業で働かれている方もいらっしゃると思うので、そういう方も社外に積極的にメンターを持つといいですよね。
遠山:マネジメントもして、自分の仕事もするとなると、時間管理や優先順位のつけ方が重要になると思いますが、意識していることはありますか?
奥田様:失敗やいろいろな経験を経て、今のやり方をしているのですが、2つの軸を持っています。ひとつめは中長期的に、プライベートも仕事も両方含めて、やるべきことを棚卸ししています。これは、自分の仕事の品質や価値を見直すためです。もうひとつは、2週間先の予定を確認しています。月曜の朝か、日曜の夜に確認することが多いです。2週間先の予定を確認することで、自分の中でのプライオリティがつきます。複雑な仕事や人に頼まなければいけない仕事、考えなければいけない仕事、など、段取りがよくなりますね。
遠山:ありがとうございます。最後に、今日来ているみなさんに一言お願いします。
奥田様:「やってみる」というのはとてもいいことだと思っています。振り返ってみると、失敗したときのほうが成功のときよりも学んでいることは大きいかもしれません。失敗するくらい、自分にチャレンジを課すことはいいことだと思います。「管理職」でも、「仕事の幅を広げる」のでもなんでもよいので、まずは「やってみる」ということをしてみてほしいですね。
ご自身の経験と、人事という立場を交え、多くの視点からのお話をしていただきました。
後半は、6名程度のグループにわかれ、「等身大のリーダー像」に向けたアクションプランを立てていただきました。管理職をすでに経験されている方、これから挑戦したい方など、参加者のみなさん同士でも情報交換をされている姿が多く見られました。
参加されたみなさんからも、多くの前向きな感想をいただきました。
「今の自分を振り返る時間がもてました。声がかかったときはチャンスととらえてチャレンジします。」
「明日からすることが明確になりました。メンターもつくろうと思います。」
「様々な業界の、同じような悩みを抱えているみなさんの率直な話が聞けてよかったです。私は今、管理職をしていますが、不安を抱えているのはみんな同じ。メンバーとのコミュニケーションを課題と感じることも多いですが、伝え続ける大切さや人の力を借りる大切さを学ぶことができました。」
「自信がないほうなので、『自信が120%ある状態で仕事はこない』ということがとても参考になりました。これからは自分だけで抱え込まず、サポートを受けたりしながら、何事にもチャレンジしていきたいと思います。」
ご参加いただいたみなさんが、ひとつでも「明日からやってみよう」という気づきをお持ち帰りいただけていればと、主催者一同思っております。
ご登壇いただいた奥田様、遅くまでご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
プレスリリースはこちら
【パソナキャリアカンパニー イベント報告】 女性がキャリアについて考えるイベント 『女性が「管理職」として働くってどう?』を11月11日開催
https://www.pasonacareer.jp/info/info_20151120/
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