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【転職最新動向:営業職】20代若手営業経験者に伝えたい 「自分が本当にやりたいこと」の見つけ方

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売り手市場な昨今、転職エージェントに面談に来る人も数多く、転職市場は活況だ。社会に出て間もない20代でも、「第二新卒」や「ポテンシャル採用」の枠で採用されるケースが増え、転職すること自体へのハードルは下がっている。しかし、それ故にむやみな転職を繰り返し、思うようなキャリアが描けなくなってしまう懸念も背中合わせであるのが事実だ。今回は、パソナキャリアで20代若手営業職を中心とした転職サポートを行う山崎将吾に、「20代のキャリアの描き方」と、思い描いたキャリアを実現するための「転職エージェントの活用法」について聞いた。

思った仕事ができないからキャリアチェンジ……ではなく、自分が「何をやりたかったのか」を考えてほしい

-最近は、どのような業界の若手営業職の方が相談に来る傾向にありますか?

山崎:さまざまな業界出身の方から転職のご相談をいただきますが、最近は新卒で金融業界一社経験という20代の方の相談が増えてきていますね。と言っても、金融以外にも建築資材や材料などを扱っているものづくり系の会社や、ハウスメーカー、不動産営業、BtoB営業やBtoC営業など、幅広い業界・業態の方からご相談をいただいています。

―営業職の方は、どのような悩みに直面して転職を考えるのでしょうか。

山崎:どの職種の方も悩んで迷って来られているのだと思いますが、営業職の場合は「数字を追い続ける」ことに対するプレッシャーから「営業がつらい、だから辞めたい」とご相談に来られる方もいますね。

営業職を目指して新卒で就職された方は、やはり「お客様のためになりたい」という思いが強い方が多いです。しかし、業績が伸びている業界でない場合、お客様が必要としていない商品を売らないと売上を立てることができなかったり、お客様に喜んでもらえるような営業ができなかったりします。そういった場面に直面して、「これが本当にお客様のためになっているのか?」という迷いが生じて、「自分は営業には向いていない」「営業以外の仕事をしたほうがいいのではないか」と考えてしまうようです。

―そういった方々に対して、どのようなアドバイスをするのでしょうか。

山崎:まずは、転職者の要望を伺います。「営業はもう嫌なので、事務職がいいです」と言う方も多いですね。

―そのような転身は可能なのでしょうか。

山崎:率直に申し上げると、かなり難しいですね。いろいろな職種がある中で、今一番内定獲得が難しいのが事務職なんです。2019年2月現在、業界の通説として、一人あたりの求人はおおよそ2.4求人ぐらいあると言われています。これは全職種ならした場合の数値です。これが事務職になると、0.2程度になるのです。一人あたり0.2求人ということは、5人で1求人を取り合っているという状況……中途採用は経験者もいますから、未経験で内定を獲得するのはかなり厳しいです。

転職エージェントに相談に来られる際に、「キャリアチェンジをしたい」とおっしゃる方はやはり多いのですが、私は基本的に、中途採用は「経験の延長線上に仕事がある」と考えています。ですから、「職種を変えたいです」と言われて、すぐに「はい、わかりました」とご要望の職種を紹介することは難しいですね。現職(前職)での「営業の仕事が嫌だった」ということだけではなく、その方の人生……中学生、高校生、大学生の時にどんな人間だったか、何が強みで、何が得意で、何が好きだったのか、といったことをお伺いし、その人の「良さ」を見つけたいと考えています。それらをきちんと理解した上で、その方に合う、適性がある仕事を選ぶのがキャリアアドバイザーの仕事ですから。

―過去の経験や生き方・考え方まで掘り下げるんですね。

山崎:正直なところ、「お客様のためになりたい」と考えて営業の仕事に就いていた場合、それが事務職でかなえられるかと言ったら、難しいのではないかと思います。人の役に立ちたかった、でも数字ありきの営業スタイルに馴染むことができなかった……ということでしたら、例えば最近はIT業界などで「カスタマーサクセス」という職種が新たに誕生しています。これは、会社の中で営業職の業務内容をさらに分割し、クライアント企業がシステムなどを導入した後のサポートやフォロー業務を行う職種です。

最近は、クラウドやサブスクリプションなど、継続契約し、お客様の事業のサポートを行う商品やサービスを提供する企業も増えてきています。こういった企業でお客様のサポートをする仕事であれば、今まで営業の仕事で培ってきた折衝能力を生かした上で、お客様のことを考え、お客様が成功することに貢献することができるのでは……?といったように、転職者の方が気付かない新たな職種を見つけ、ご提案するのも私たちの仕事ですね。

他にも例えば、「やりがい」と「年収」を重視する方でしたら、数年の社会人経験で積んだ営業経験・折衝のスキルを生かして、さらにステップアップできるコンサルティング業界への転身をおすすめしたり、「将来起業したい」ということでしたら、経営層の動きを間近に見ることができるベンチャー企業をおすすめしたり、「将来性がある業界へ行きたい」ということでしたら、今だったらAIやドローンなどをビジネスにする企業をご紹介したり……といったように、ご要望に応じた紹介の仕方は千差万別です。人材紹介・転職エージェントを使う一番のメリットは、こうした自分に合った「情報」を得ることができる点であると、私は思いますね。

20代は選択肢が多い。だからこそ、「Will」「Can」「Must」3つの視点から転職を考えよう

-転職者の今までの経験を否定せず、経験を生かせる仕事や本人の志向性に合った仕事を提案する方法を教えていただきましたが、「営業は辞めたい。でも自分が何をしたいのかよくわからない」という人に対しては、どのようなアドバイスをしているのでしょうか。

山崎:基本的に、ご自身が「何をしたいのか」が明確にならないと、転職エージェントは適切な求人をお選びするのが難しい、という事実があります。「こういう仕事をしたい。そのためにこういう転職がしたい」ということであれば、精一杯ご提案をするのですが、それがないと私たちは、どのような求人がフィットするのか想像しながらご紹介するしかなくなってしまうのです。

20代って、選択肢がものすごく多いんですよ。パソナキャリアでも、例えば50代以上の方には5求人、30代以上の方には20~30求人紹介しますよ、というところを20代だと50~100求人ぐらい紹介できてしまうのです。それぐらい今は若手を欲しがっているところが多いのですが、人間が適切な選択をするにあたり、一番ふさわしい選択肢の数は「3」と言われています。つまり、数が多すぎると正しい選択ができない可能性が高いんですよ。「面白そう」といった直感だけで選んでしまうのは、仕事探しにおいては危険です。

きっと「転職したい」と思う理由を掘り下げていくと、「本当は何をしたいのか」が見えてくるはずなんですね。それを見つけてもらうために、私どものチームでは「自己分析講座」を開催しています。私が会社に提案し、企画・立案を行い、始めた講座です。

-「自己分析講座」では、どのようなことを行っているのでしょうか。

山崎:転職活動を行う際に必要な視点「Will」「Can」「Must」をお伝えし、ご本人に考えてもらうようにしています。

転職活動をする際に必要な視点「Will」「Can」「Must」とは

  • Will:自分がどういう志向性を持っているか、何をやりたいと思っているか
  • Can:自分の強みと得意領域、経験してきたことは何か
  • Must:企業が何を求め、社会がどう見ているか

この3つをうまく掛け合わせた転職ができると理想です。実際の講座では、もっと詳しく掘り下げて解説をしています。

「自己分析講座」の原点は、自身の失敗。もっと「働く」ことを真剣に考え、生き生きと働く人を増やしたい。

-「自己分析講座」の取り組みを行おうと思ったきっかけは何ですか?

山崎:私自身、新卒の就職活動の際に苦労したんです。就職活動って、学生時代にやってきたことと全然違うスキルを求められるじゃないですか。私は、就活をするまでグループディスカッションをほとんど経験したことがなければ、自分の考えや意見を述べる機会もあまりありませんでした。それをいきなりやらなくてはいけない状況になる……これはおかしい!と思ったんですね。やり方がわからず、新卒時に手探りで就職活動をするからミスマッチが生じて、転職したいという方が出てきてしまう。もっと「働く」ことを真剣に考える人が増えたら……自分自身のことを考えて、自分に合った仕事をして、生き生きと働ける人が増えたらいいなと、私は思っています。これが私の信念と言いますか、自分の中の理念ですね。「あの時の自分」と同じような人を救いたいです。

-実際に「自己分析講座」をやってみて、受講者の方からどのような感想をいただきましたか?

山崎:「なぜ新卒の時に自分がうまくいかなかったのかわかりました」といった意見や、「これを考えずに転職活動を進めていたらと思うとぞっとしました」といった声をいただきましたね。そこに気付いて、自分がやりたいことをしっかりと明確にしていただくことで、私たちも的確なアドバイスや求人のご紹介ができるので、良かったなと思います。

自己分析自体はやろうと思えば一人でもできることなのですが、「自分のことをきちんと把握できている人は、ほんの10~15%しかいない」という研究結果があります。なので、人と話して整理することで、自分のことを理解し、考えがまとまってくる部分もあると思うんです。「あ、そういえば自分はこういうことがやりたかったんだよな」とか……20代だったらまだ経験がない業界に転職できる可能性もありますし、やり直しもききます。ポテンシャルを見てもらえますから。なので、まさに今、20代のうちに自分を見つめ直し、今後のキャリアを考えることで人生が変わるのは確実です。

-最後に、20代若手営業職で転職を考えている方へメッセージをお願いいたします。

山崎:「働く」ことはあくまで「手段」です。自分がどういう人生を生きたくて、そのためにはこういう仕事をした方がいい……この順番で考えていくのが大切で、「働く」ことが「目的」になってしまうことは本末転倒になってしまう。仕事を誇れるようにすることは、自分の人生をより良いものにするには必要なことです。パソナキャリアは「感動サービス」を強みとし、「数字」よりも「転職者がどうしたいか」を優先した上で、転職者の皆さんへアドバイスを行っています。キャリアコンサルタントの国家資格を保有するアドバイザーも数多くおりますので、専門性を持った上で転職者の皆さんへサポートをいたします。ぜひ、私たちをうまく使っていただき、自分の軸を持った上で転職活動を行ってほしいですね。


(取材・文/伊藤秋廣(エーアイプロダクション))

〈話し手 プロフィール〉

キャリアアドバイザー 山崎 将吾

大学を卒業後、ベンチャー企業にて人事として7年勤めた後にパソナへ転職。人事で採用業務を行っていた経験を生かし、多くの若手営業職の転職サポートを行っている。

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