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転職でも筆記試験はある?試験内容と対策を解説

転職でも筆記試験はある?試験内容と対策を解説

中途採用の選考過程で筆記試験を実施する企業があります。適性検査や論作文など種類はさまざまで、応募者の知識や能力、性格などをチェックするために行われます。

では、企業は筆記試験をどの程度、重視しているのでしょうか。また、筆記試験で合格点を取るためには、どんな対策や勉強が必要なのでしょうか。

この記事では、転職希望者が受ける可能性の高い筆記試験の内容や、筆記試験を突破するために必要な対策についてご説明します。

筆記試験があるかどうかの確認方法は?

中途採用の選考時に筆記試験を実施する企業は少なくありません。点数で応募者間の比較ができるため、判断の負担を下げられるためです。

応募する前に筆記試験の有無を確認したい場合は、①求人情報ページを確認するか、②転職エージェントに確認するとよいでしょう。

求人情報ページを確認する

転職サイトや転職エージェントのサイトには、求人情報が多く掲載されています。その各求人を隅々まで確認してみましょう。応募要項などと一緒に、選考方法について記載された求人があります。

選考方法欄に筆記試験という記載があれば、筆記試験を覚悟しましょう。選考方法の記載がなく、筆記試験の有無を確認したい場合は、「転職エージェントに確認する」ことが確実です。

転職エージェントに確認する

転職エージェントは、企業側の採用担当者に、過去の選考状況を確認しているため、各求人に関する正確な情報を保有しています。どうしても筆記試験の有無が気になる場合は、気になる求人について、転職エージェントに相談してみるのも一つの手です。

筆記試験を行う理由と重要度は?

選考を容易にし、選考精度を上げるため

筆記試験が行われる主な理由は、「選考を容易にするため」と「面接で測りにくい事項を確認するため」です。能力や性格を点数化すれば、比較ができるため判断が容易になります。また、その人の事務処理能力や性格などは面接では判断が難しいため、筆記試験を実施します。

重要度は、企業・求人毎に異なる

筆記試験がある企業・求人の場合は、筆記試験の結果が少なからず選考に影響します。ただし、どの程度重視されるかは企業や求人ごとに大きく異なります。

どの程度重視されるかは、過去の採用に関する口コミや転職エージェントに質問することで、ある程度予想することができます。

重視される場合は、入念な対策が必要

筆記試験が重視される場合、得点が合格点未満なら、一律不採用と判断する傾向があります。能力を問われる試験の合格基準は一般的に、得点率6~7割以上です。筆記試験の合格水準を満たしていないと選考が進まないため、この場合は筆記試験対策を入念に行う必要があります。

重視されない場合も、ある程度対策が必要

筆記試験が重要視されない場合、主に過去の実績や面接を重視して採否を決める傾向にあります。そのため、まずは書類対策や面接対策などをしっかりと行いましょう。

ただし、試験結果を参考程度にとどめる企業でも、「対策をしてきたかどうか」についてはチェックしている可能性があります。筆記試験の問題はパターンが似ているものも多いので、事前に出題傾向をつかんで、対策を行っておくと安心です。

どのような試験が行われる?

能力と性格を検査する

筆記試験では、「能力」と「性格」を検査されます。企業の採用活動は、自社に貢献してくれる人物の選定活動です。そのため、筆記試験でも「成果」に影響を与える能力と性格が問われます。

実施される筆記試験の内容は企業によって異なります。能力検査だけ性格検査だけ、またはその両方を行う企業もあります。

試験内容は、ある程度予想できることが多いものの、想定外の試験が実施される可能性もゼロではありません。「能力」を問われる試験についてはひと通り準備をしておいたほうが良いでしょう。

試される能力

試される能力は、一般的に、基礎能力、一般常識、専門知識、文章作成能力・論理的思考力です。特に基礎能力を問う試験が多いようです。

(1)基礎能力

筆記試験を実施する多くの企業が検査する能力です。読解力(日文・英文)や数的処理といった基礎能力が問われます。短答式の試験が一般的です。この試験では、専門知識は必要ありません。ただし、対策を怠っていると、制限時間内に解答できない可能性があります。出題パターンはある程度決まっているため、市販の問題集などで対策を行えば、合格点を超えられるようになるでしょう。SPI3や玉手箱、クレペリン検、V-CATなどが有名なテストです。

企業のなかには、基礎能力検査の準備状況を通して、仕事に取り組む姿勢を見ているところもあります。しっかりと対策して高得点を狙い、好印象につなげましょう。

(2)一般常識

基礎能力に次いで問われることが多いのが、一般常識です。高校までに学んだ国語・数学・英語・理科・社会の内容や、時事問題などから幅広く出題されます。知識が問われるタイプの問題のため、事前に学習していないと対応ができないタイプの試験です。主要科目の復習やニュースの確認などを行っておきましょう。企業オリジナルの問題が多いです。

(3)専門知識

金融やITなど専門的な知識やスキルが必要になる業界では、業界に関する専門知識や、業務上必要なスキルに関する試験が実施されることがあります。例えば、ITエンジニアであればプログラミングスキル、研究開発なら業務に関連する物理や化学についての知識などです。

基本的な業務スキルを測るタイプの問題のため、すんなりパスする場合が多いでしょう。専門領域に関する資格などがある場合は、問題集などを確認しておくと安心です。

(4)文章作成能力・論理的思考力

作文試験の場合、主に文章作成能力と論理的思考力が問われます。ただし、出題されるテーマは、入社後の抱負や志望動機、これまでのキャリアや成果、一般ニュースや業界ニュース、専門知識が必要なものなど多岐にわたります。

制限時間内に自分の考えをまとめて文章を書くことは、思った以上に難しいものです。出題されるテーマを想定して、事前に論文作成の練習をしておきましょう。

確認される性格

性格検査は人材のストレス耐性やメンタルの強さ、積極性、責任感や組織への適合度などを測るために実施されます。

基本的な出題形式は、設問に対して「はい」「いいえ」や「あてはまる」「あてはまらない」「どちらとも言えない」などを選択させるものです。解答を総合することで応募者の人物像が浮き彫りになる仕組みです。

性格検査と聞くと、「企業が望んでいる人材」を思い浮かべて回答するのがベストだと思うかもしれません。もちろん、質問によっては、「好まれる回答」があるのは事実です。例えば、以下の質問であれば「あてはまる」と回答したほうが好まれるでしょう。

<例>
「忍耐力があるほうだ」
「体を動かすのが好きだ」
「決断するのは早いほうだ」

注意が必要なのは、言い回しが異なっても同じ内容の質問です。嘘の回答があると、前後の回答に一貫性がなくなり不利に働く可能性があるため、注意しましょう。

また、嘘を見抜くための「ライスケール」という質問もあります。例えば、次のような質問です。

「これまで一度も嘘をついたことがない」
「これまで一度も他人の意見に反対したことはない」
「これまで一度も自分の判断に対して後悔したことがない」

上記の質問に「はい」と答えられる人はいないでしょう。ところが、「嘘つきと思われると不合格になるのでは」と考えて、「はい」と答えると、それ自体が嘘になってしまいます。

性格検査では、素直さ・正直さも検査されていることを忘れず、正直に回答することが大切です。

試験時間

中途採用の筆記試験の多くは、40分から1時間程度の制限時間で行われます。 基礎能力検査は択一式がほとんどな一方で、問題数が多い傾向にあります。時間配分に気をつけて、制限時間内にすべて解答できるよう事前に練習しておきましょう。

文章作成能力や専門知識を問われる検査も、制限時間はおおむね40分から1時間程度で行われることが多いです。

受験方法

受験方法は主に2種類です。企業のオフィスや企業が指定した会場で行う方法と、自宅のPCでWebテストを受ける方法があります。企業が指定した会場は「テストセンター」などと呼ばれ、設置されたPCを使用して受験します。テストセンターの会場は全国の主要都市にあります。自宅のPCでWebテストを受ける場合は、企業からテスト用のURL、ログインIDが送付され、そこからエントリーして受験する方法が一般的です。

具体的な対策方法は?

おすすめの対策方法は、「SPI3の問題集を解く」「一般常識・時事問題集を解く」の2つです。

SPI3の問題集を解く

試験内容が定かでない場合は、SPI3の問題集を解いておくのがよいでしょう。SPI3は基礎能力と性格の2つを検査する筆記試験です。転職における筆記試験では、特にこの基礎能力と性格が検査される傾向にあります。そのため、SPI3の対策をしておけば、実施されることが多い基礎能力検査・性格検査の両方にある程度対応することができるでしょう。

SPI3では専門的で難解な知識は求められませんが、準備をしていないと、問題の意図を勘違いしたり、簡単な計算問題を間違ったりして、合格点をクリアできない可能性もあります。

他方で、事前に対策を行えば、企業が求める合格点に達することはそれほど難しくはありません。筆記試験の出来で希望する企業の門を閉ざされることのないよう、しっかりと対策をしてから試験に臨みましょう。

一般常識・時事問題集を解く

基礎能力に次いで対策が必要なのが、一般常識テストと時事問題テストです。

これらの問題は知識が問われます。そのため対策の有無が結果に直結します。特に時事問題に関しては、短答式試験だけでなく論文式試験としても出題される可能性があるため、念入りな準備が欠かせません。

特に志望する業界や会社に関する経済ニュースは、関連書籍を読むなどして背景についても理解を深めておくことが大切です。そのうえで、ニュースに対する自分なりの意見をまとめておきましょう。ただし、その意見が極端に偏っていたり、政治色が強すぎたりすると逆効果になってしまう可能性があります。事実に基づく将来予想という形式が無難です。

一般常識や時事問題については、難易度の感じ方が人によって大きく異なると考えられます。自信がなく短期間で対策したい場合は、一般常識や時事問題に関する問題集などが市販されているため、チェックしてみるとよいでしょう。

筆記試験は事前対策をしっかりと

中途採用は面接だけではありません。論文や作文、適性検査などの筆記試験を行う企業もたくさんあります。必ずしもすべての企業が筆記試験の結果を重視しているわけではありませんが、成績が悪すぎると、せっかく面接を突破しても内定までたどり着けなくなってしまう可能性があります。筆記試験は事前に対策できる内容も多いので、しっかりと勉強し、合格点をクリアできるように準備しておきましょう。

また、事前に試験傾向の情報を得るためには、転職エージェントの活用もおすすめです。パソナキャリアは、転職者の年収アップ率「61.7%」を誇り、求人の約半数が「年収800万円以上」のハイクラス向け転職エージェントサービスです。これまで数多くのキャリアアップを支援してきた転職コンサルタントが、面談から求人紹介、履歴書・職務経歴書の添削、企業との年収交渉まで一貫してサポートします。ぜひ転職で今よりもワンランク上のキャリアを目指したい方は、パソナキャリアへお気軽にご相談ください。

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