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転職のきっかけ 理由は大きく5つ。転職活動を決意するときのポイントは?

転職のきっかけ 理由は大きく5つ。転職活動を決意するときのポイントは?

「もっと自分を高められる職場で働きたい」「さらにいい環境で働きたい」といった理由から転職を考える人がいる一方で、自分の置かれた状況が変わり転職せざるを得なくなる人もいます。
今回は、転職のきっかけとなった理由や転職に迷ったときに確認してほしいこと、応募の際の転職理由をどのように伝えればいいか解説します。

転職を考える理由は大きく5つ

転職を考えるきっかけは、人間関係や仕事内容といった職場内にある場合とプライベートにある場合があります。理由は人それぞれですが、大きくは次の5つに分類されます。

(1)人間関係

上司や同僚とどうしても合わないなどの人間関係が原因で、転職を考えるケースはよくあります。お互い「そんなつもりはなかった」としても、人としての相性もあり、コミュニケーションがうまくいかない、業務がうまく進まない、といった状態が続くと、業務量が増えたり、あるいはストレスがたまったりして、場合によっては体調を崩してしまうこともあります。また、仕事を続けられないとは言わないまでも、良好な人間関係が築ける環境で働く方が、より自分らしさが発揮できる、能力を発揮できると考え、転職を考えたという転職事由はよく聞かれます。

(2)仕事内容

企業研究などをおこない、どのような仕事内容なのかを十分に理解したうえで就職あるいは転職したとしても、実際に働き始めると、その内容が予想と違っていたり、希望する業務に就くことが叶わなかったりする場合もあります。しばらくはこのまま頑張ろう、と考える人もいれば、やはりどうしても就きたい仕事があって、望む仕事に就くために転職を決意するという人もいます。

(3)勤務時間や労働時間

勤務時間は就業前にある程度わかっている事柄ですが、実際に働きはじめると、想定以上に残業時間が多くなることもあります。また、既定の勤務時間通りの労働時間であっても、業務内容によっては体力的に厳しい場合もあります。その他、有給休暇制度はあるもののなかなか取得しづらかったり、恒常的に労働時間が長かったりなど、自身の理想とするワークライフバランスと合わないと感じて、転職を考えるケースもあります。また、最近ではコロナ禍の収束とともに、テレワーク・在宅勤務から原則出社へと勤務体制を戻す企業も増えてきていますが、就業者の中には、在宅勤務のほうが、自分の希望する働き方にマッチしている、と考える人もいます。この勤務体制の変更をきっかけとして、転職を検討する人も増えています。

(4)給与や評価

給与に満足できること、正しい評価を得られることも仕事を続けるうえで大切なことの一つです。自分の働き方に対して給与が低いと感じたり、同じような条件でさらにいい給与をもらえる企業があったりすれば、転職を考えるひとつのきっかけになります。
また、自身の仕事に対する評価が、正しく得られないと感じることでフラストレーションがたまり、転職したいと考える人もいます。

(5)プライベート・生活状況の変化

転職を考えるきっかけとなるのは上記のように職場に原因がある場合だけとは限りません。プライベートの部分、ライフステージや生活状況に変化があり、現在の職場を離れる決断をすることもあります。例えば、子供が生まれたことで、育児負担が大きくなり、両立させたいが、今の職場ではそれが難しい。遠方で暮らす家族に介護が必要になり、介護をするためにUターン転職するといった理由です。
転職を考えるきっかけとなる事柄は人それぞれですが、どれか一つが原因となるだけではなく、さまざまな理由が重なった結果、転職を考える人もいます。

実際に転職者が転職を決めた理由ランキング

転職者が転職を決めた理由ランキング
※参考:厚生労働省 令和2年転職者実態調査の概況より

転職を決める理由は人それぞれですが、年代によって多い転職理由に傾向があるようです。

20代の転職理由は人間関係と仕事内容に関するもの

厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」では、20代前半の人の転職理由として最も多いのは「人間関係がうまくいかなかったから」、また20代後半の人は「満足のいく仕事内容ではなかったから」となっています。

20代前半といえば、社会人になり数年しかたっていないという人が大半で、上司や同僚との関わり方がわからない、学生時代の人間関係とは大きく異なる関係になり、その変化に対応しきれないという人もいます。

20代後半になってくると、仕事もある程度こなせるようになり、自分の業務に関して考える余裕が出てくる年代です。自分自身ではもっと仕事ができると思うのに、それに見合った業務内容ではない。同年代で、同じような資格を持っていたり経歴だったりする人が、他の企業では自分よりも責任のある仕事を任されている状況を知り、さらなる高みを目指してキャリアアップのための転職をする人が多いことがアンケート結果から読み取れます。

また異なる職種へのキャリアチェンジを希望する人が多いのも、20代の特徴です。
理由はいろいろありますが、

 

  • ● 実際に働いてみると、学生時代に思い描いていた業務内容と実際の業務内容にギャップがあった
  • ● 社会人としてある程度働いてみたことで、自身強み弱みを改めて認識。その強みを生かせる職種で働きたいと考えるようになった
  • ● 学生時代は知らなかった仕事や職種に触れ、視野が広がり、チャレンジしたいと考えるようになった

といった理由が多くみられます。

30代の転職理由は賃金以外の労働条件と会社の将来性に関するもの

30代前半の人の転職理由として最も多いのは「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」というものです。賃金以外の労働条件とは、勤務時間や勤務場所、休日休暇に関することなどをいいます。30代になり、結婚や出産などライフステージが変化した結果、労働条件が合わなくなる人も多くなる年代です。

30代後半の人が転職理由として最も多く挙げている理由は「会社の将来に不安を感じているから」というもの。だんだん転職が難しくなってくる年代を前にして、自分が今働いている企業に残るべきか否かを考えたときに、会社の将来に希望が見えづらく感じ転職に至る人がいると考えられます。

40代の転職理由は賃金以外の労働条件に関するもの

40代の転職理由で最も多いのは「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」です。また同様に「満足のいく仕事内容でなかったから」「能力・実力が正当に評価されないから」などがあげられます。

40代は上位役職に就いたり、企業規模によっては経営層に近い立場となる人も増えてくる年代です。「経営層との考え方の相違」や「より裁量のある仕事がしたい」といった、自身の実力を発揮できる、またそれを評価される環境を求めて転職を希望する人が多くみられます。

またこの年代はプライベート面でも環境変化の多い世代です。子どもの進学や、自分自身や家族の健康面、親の介護など、自分自身や家族の生活状態に合わせて、労働条件を合わせる必要が出てくる人もいます。

女性にみられる転職理由は賃金以外の労働条件に関するもの

女性にみられる転職理由で多いのは「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」というものです。ワークライフバランスが重要視される近年、労働時間が長かったり、休日が取れなかったりする職場環境では長く働けないと考え、転職を決意する人が増えています。在宅勤務やテレワークでの就業が可能であれば、結婚や出産、子育て中でも、フルタイムで働けて、家庭と仕事を両立できる場合もあります。自身のライフスタイルに合わせられる労働条件で働きたいと望む女性も多く、それを叶えてくれる企業への転職を希望する場合もあるでしょう。

今すぐ辞めていい? 転職に迷いがあるなら、まずここをチェック

今すぐ辞めていい? 転職に迷いがあるなら、まずここをチェック

これまで上げてきた転職理由の中に、今自分が考えているものと同じものがあって、転職したいと思っているものの、今がその時期なのかわからない、今すぐ動いていいのか迷うという人もいるでしょう。そんなときにチェックするべきポイントがあります。

まず、転職しようと思った理由を洗い出す

転職をしようと思った理由をきちんと洗い出すことから始めましょう。なかには現状がつらく、あるいはなんとなく不満があり、転職すればもっと良くなると考えているという人もいるかもしれません。転職することだけを目標にしてしまうと、転職先選びがおろそかになってしまいます。転職で今ある不満が改善するかどうかは、ご自身にかかっています。

冷静になって転職しようと考えた理由を一つ一つ洗い出し、曖昧さをなくすことが、企業選び、面接対策にもつながります。

今いる場所で改善できる方法はないかを考える

転職を考えた理由が洗い出せたら、今の企業で改善できないか検討します。人間関係に悩んでいるのであれば、その環境を変えるために転属や転勤が可能か検討してみる。労働条件が合わないのであれば、会社や上司に掛け合ってみるといったことです。

会社の仕組みを変えてもらう必要がある、さらに職場の人間関係が難しくなるなど、どうしても改善するのが難しいのであれば、転職を検討することも良いでしょう。「やってみたけれども、自分の力では改善が難しい」とわかれば、それが転職理由の一つとなり、転職先を選ぶ一つの基準になります。

転職を決意するタイミングを考える

転職はタイミングを考える必要もあります。一般的に中途採用の求人が増えるのは2月と3月、そして8月と9月だといわれています。求人が多い時期を目指して転職活動をおこなうことで、自分に合った転職先を選ぶことも可能になるでしょう。
一方でハイキャリア転職は求人が多い時期に、必ずしも増えるというものでもないので、おおよその希望転職時期が決まったら、早めから求人情報をチェックしていくことをおすすめします。

自身が希望する転職時期が決まったら、そこから逆算して、転職活動の計画を立て、キャリアの棚卸しをし、転職先に求める条件を考えるなど転職活動に向けて準備をしましょう。詳しくは『「転職する勇気が出ない」転職を迷う理由や後悔しないための考え方をご紹介』で説明しています。

従事している仕事によっては、うまくタイミングが合わないという人もいるかもしれませんし、体調を崩すほどうまくいっていないのであれば、タイミングに強くこだわる必要はありません。

また転職エージェントに登録し、希望する転職時期を伝え、転職活動準備や、求人情報取得に、エージェントの支援を活用するのもおすすめです。

転職理由 応募書類にどう書く? 面接でどう答える?

転職理由 応募書類にどう書く? 面接でどう答える?

転職理由について、応募書類への書き方や、面接での答え方が悩みの種となることも多いでしょう。ありのままを伝えてしまうと、ネガティブな印象になってしまうこともあります。転職理由の伝え方についてご紹介します。

そのまま伝えて良いか?

転職理由をそのまま伝えるだけではマイナスイメージにつながるパターンはあります。
前職に不満があるから転職するわけですが、その批判に終始するようでは、良い印象は持たれません。
例えば人間関係や仕事内容に不満があったからと率直に伝えてしまうと、ネガティブな志向性の持ち主ではないのか、自分の会社に入社後も同じような不満をもち、すぐに辞めてしまうのではないかと懸念されてしまいます。

同じ理由でも、不満があったときにどうしたのか、改善努力した結果どうだったのか、なども併せて伝え、そのうえで、転職先に対してどういった期待ができそうか、自身がどのように貢献できるかを伝えるようにします。
退職理由はそのまま伝えて終わりではなく、前向きなアピールにつなげましょう。

ポジティブ変換で志望動機に

前向きさをアピールするためには、転職理由をポジティブに変換することが大切です。人間関係に悩んで退職した場合であれば「コミュニケーションをもっと活発におこないながら仕事をしたい」「チームとして力を合わせて成果を上げたい」など、前向きな志望動機に変換することができます。

転職理由 例文

転職理由の例文をいくつかご紹介します。

ずばり、給料に不満だった場合の例文

「前職では、営業で新規顧客の開拓を担当しており、月間売上トップも経験しました。しかし、年功序列の企業風土だったため、成果が評価につながりにくいという状況でした。営業職は自分の努力が成果につながる仕事だと思っております。年齢だけでなく、実力、実績を評価してもらえる御社で仕事に邁進したいと考え、転職を決意いたしました。」

残業が多い、休日が少ない 勤務待遇に不満で退職する場合の例文

「前職では、月の残業時間が100時間を超え、休日出勤も多く、業務の効率化をはかったり、自己研鑽を重ねたりといった、スキルアップにあてる時間が取れない状況でした。ただ仕事をこなすのではなく、余暇時間などを利用して自らも成長しながら仕事を進め、会社や社会に貢献できるようになりたいと考え、退職を決意いたしました。」

1カ月、3カ月、短期間で退職したときの例文

「企画職採用で入社いたしましたが、実際の配属先は営業部門でした。お客様と直接向き合い、お客様のニーズを知る良い機会を得られましたが、企画職を希望して入社したこともあり、上長に転属を願い出ました。しかし会社方針として、営業強化を進めており、企画職への転属は難しいとのことでしたので、この度退職を決意いたしました。」

その他、より多くのパターンの例文と解説を紹介していますので、こちらの記事も参照してみてください。

より良い環境で働くために

より良い環境で働くために

入社してから、その労働環境に関して、こんなはずではなかったと気づく場合もあるでしょう。また自分の成長とともに、会社とミスマッチを起こしてしまうこともあります。ライフステージの変化に伴う環境の変化も転職を考えるきっかけになるでしょう。

終身雇用の時代は終わり、より良い環境で自分の力を発揮することは大切です。しかし、転職するタイミング、失敗せずに済む転職先の探し方や転職活動の進め方について悩む人もいます。

そんなときは一度パソナへご相談ください。パソナキャリアは転職のプロが、職務経歴書のアドバイスから、日程調整、年収交渉にいたるまで、転職活動のサポートを無料でおこなっています。

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この記事の監修者
監修者写真
川口 川口営業統括本部シニアリーダー

法人営業、キャリアコンサルタントの経験を経て、現在は営業企画で社内業務改善やご登録者とのコミュニケーション方法の仕組みづくりなどを担当しています。産業カウンセラー試験合格、国家資格キャリアコンサルタント資格を保持。

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