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学習指導要領の改訂により、2020年度から小学校でもプログラミング教育が必修化されます。ここ2~3年で、子ども向けのプログラミング教室が急増し、子どもを持つ親へのアンケートでも、子どもに習わせたい習い事の上位にプログラミングが挙げられるようになりました。
ITエンジニアとして働いている方の中にも、自分の子どもにプログラミングを学ばせたいと思っている方は多いことでしょう。そこで、「子どもにプログラミングについて伝えるにはどうすればいいか」「子どもに『プログラミングをやってみたいんだけど、どうすればいいの?』と聞かれた場合に、何から始めさせればいいのか」というテーマを軸に、最新の子ども向けプログラミング教育ツールを紹介したいと思います。
プログラミングを学ぶことの利点はいくつもありますが、中でもよく言われるのが「論理的な思考能力(ロジカルシンキング)を身に付けることができる」という点です。「プログラミングを学ぶこと=SEやプログラマーになる」というわけではありませんが、論理的な思考能力は将来どのような仕事に就くにしても、必要となる能力です。
皆さんよくご存じの通り、プログラムはアルゴリズムとデータ構造から成り立っていますが、特に重要なのがアルゴリズムです。アルゴリズムは「問題を解決するための方法」で、問題に直面したら、まずその問題を解決するアルゴリズムを考えます。そして、それをコンピューターが理解できる言葉に翻訳することがプログラミングなのです。
プログラミングの学習によって身に付く論理的な思考力は、子どもにとって、必ず役に立ちます。親は最も身近な大人であり、親と同じようにエンジニアという職業に就きたいと考える子どももきっといることでしょう。子どもがプログラミングに興味を持っているのなら、ぜひサポートしてあげてください。
プログラミング学習というと、JavaScriptやPythonなどのプログラム言語を学ぶことから始まると思う方もいるでしょうが、まずは、基本的なアルゴリズムを学ぶことが大切です。
子どもにプログラミングの手ほどきをしたいが、まだ子どもが未就学児や小学校低学年で、PCのキーボード操作は厳しい……という場合におすすめしたいのが、キーボードを使わずにアルゴリズムの基本を学べるパズルゲームです。こうしたパズルゲームもいくつかありますが、その中で「Lightbot」シリーズと「トレーニングジム」というアプリを紹介します。
Lightbotは、LightBot inc.が開発したパズルゲームで、iOS版とAndroid版、Kindle Fire版が用意されています。正式版のアプリの価格は、iOS版が360円、Android版が250円と比較的廉価ですので、気軽に購入してスマートフォンやタブレットで遊べます。
このゲームの目的は、ロボットを動かして、全ての青い床の上でライトを点灯させることです。ロボットへの命令は、「コマンドブロック」を並べて行います。直進や回転、ジャンプ、ライト点灯などのコマンドブロックが用意されています。全部で50のステージがあり、後半のステージではプロシージャ(一連の命令を一つのブロックとして扱える、マクロのようなもの)やループなどのやや高度なアルゴリズムを学ぶことができます。
無料で遊べる体験版の「Lightbot : Code Hour」も用意されていますので、まずはこちらから試してみるのもいいでしょう。Lightbotの対象年齢は9歳以上となっていますが、4~8歳が対象の「Lightbot Jr」もあります。
UNI-TY INC.が開発したトレーニングジムは、子どものプログラミングの力を競い合う「GPリーグ」の公式アプリで、プログラミングの基本であるアルゴリズムをゲーム感覚で学べます。
このアプリの目的は、「エージェントをプログラミングしてエネルギーを全て回収する」というミッションをクリアすること。Lightbotと同じように、コマンドブロックを並べてプログラミングを行います。レッスンモードは30ステージあり、バトルモードでは仲間と対戦することもできます。
トレーニングジムは、一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)が開発した「アルゴロジック」シリーズをベースとしています。アルゴロジックはWebブラウザ上で動作するWebアプリですが、Flashを利用しているため、iOS端末やAndroid端末では動作しませんでした。2018月7月にiOS版・Android版ネイティブアプリがリリースされ、どちらも無料でダウンロードができます。
アルゴリズムの基本を学べるパズルゲームを一通りクリアしたら、本格的なプログラミング学習に移行してみましょう。キーボードに慣れていない子どもの場合、「Scratch」に代表されるビジュアルプログラミング言語でプログラミングの世界に入るのが良いでしょう。
低年齢の子どもに向いているのが、「プログラミングゼミ」です。プログラミングゼミは、DeNAが開発したプログラミング学習アプリ。2014年から実施した公立小学校1~3年生向けのプログラミング授業をもとに開発され、現場の子どもや先生の意見が反映されているため、子どもにとっては遊びやすく、先生にとっては教えやすくできていることが特徴です。ひらがなが読めれば、未就学児でも遊べます。
タブレットやスマートフォンで動作するiOS版とAndorid版、PCで動作するストアアプリ版(Windows 10対応)と通常アプリ版(Windows 7以降対応)が用意されていて、無料で利用できます。
チュートリアルや作品例が充実しているので、子どもが自分で考えて学習することに適しています。Lightbotやトレーニングジムに似たパズルモード、自由にプログラミングが可能なモードが用意されています。自分で描いた絵をプログラムで動かして作品を作り、公開することもできます。
Scratchの名前をご存じの方はおそらく多いでしょう。もともとマサチューセッツ工科大学(MIT)が子どものプログラミング教育のために作ったプログラミング言語で、命令ブロックを並べてプログラミングを行います。キーボードからプログラムを入力する必要がないので、キーボードに慣れていない子どもでもプログラミングができます。
Scratchは世界中で人気があり、入門書も多数出版されています。基本的なやり方を親から教えてあげれば、その後は子どもが本を読みながら学ぶこともできます。Scratchの対象年齢は8歳以上となっており、小学校低学年でも扱えます。
なお、2018年秋には後継のScratch 3.0が登場する予定です。2018年7月時点の最新バージョン Scratch 2.0は、スマートフォンやタブレットでは動かないのですが、Scratch 3.0はPCだけでなくスマートフォンやタブレットでも動作します。
Scratch - Imagine, Program, Share
身体を動かしたり、工作したりするのが好きな子どもが楽しめそうなのが、プログラミング学習用マイコンボード「micro:bit」。親子でロボットや楽器作りに取り組むなど、夏休みの工作にもぴったりです!
micro:bitは、手の平に収まるコンパクトなサイズながら、25個のLEDや2つのボタンスイッチ、磁気センサー、ジャイロセンサー、輝度センサー、温度センサーなどを搭載しています。Bluetoothにも対応しているので、2台使えば通信対戦ゲームも作れます。イギリスのBBCが主体となって開発され、日本では2017年8月から正式発売。価格は2,000円(税別)です。
micro:bitは、Scratchに似たビジュアルプログラミング環境でプログラミングを行うことができます。PCのブラウザでプログラミングし、マイクロUSBケーブルをつないでmicro:bit本体にプログラムを転送すれば、micro:bit単体で動作します。サードパーティ製の拡張ボードを利用すれば、モーターを制御したり、ロボットを作ったりすることもできます。
現在小学生のお子さんをお持ちの方にとっては少し先のことになりますが、学習指導要領の改訂にあわせ、大学入試改革も行われます。現在行われているセンター試験は、2020年1月の実施を最後に廃止され、2020年度からは「大学入学共通テスト」がスタートします。大学入学共通テストは、現行の学習指導要領で学んだ生徒が受ける2020~2023年度と、新しい学習指導要領で学んだ生徒が受ける2024年度以降で、出題や解答方法などが変わることになります。
方法が大きく変更されるのが、英語の試験です。いわゆる4技能(読む・聞く・話す・書く)を評価するために、大学入試センターが作成して共通テストとして実施する試験と、民間の資格・検定試験、どちらかを大学が選んで利用できるようになります。
民間の資格・検定試験では、コンピューターを使って試験を行うCBT(Computer Based Testing)が一般的になっています。例えば、英作文などはキーボードで英文を入力する必要が出てきます。普段からキーボードを使ったタッチタイプでの入力に慣れていないと、せっかく英語は分かっていても、入力に時間がかかって点数が取れないということになりかねません。
小学生のうちにキーボードのタッチタイプを身に付けておくと何かと便利です。我流で変なくせが付いてしまう前に、無料のタッチタイプ学習用アプリやWebサイトを利用して、タッチタイプの練習をさせるといいでしょう。子どもは物覚えが早いので、タイピングがみるみるうちに上達します。
キーボードが自由に打てるようになったら、いわゆるスクリプト言語でプログラミングにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。スクリプト言語としてはPythonやJavaScriptが人気ですが、プログラミングの入門なら、昔懐かしいBASIC(厳密にはスクリプト言語ではありませんが)も選択肢に入ります。日本生まれの子どもパソコン「IchigoJam」は、初心者向けBASIC「IchigoJam BASIC」を搭載し、テレビとキーボードをつなぐだけですぐにプログラミングを学び始めることができます。
IchigoJamは、組み立て済みの「IchigoJam 組み立て済完成品S」(2,160円、税込)と半完成品の「IchigoJam プリント基板ハーフキットS」(1,890円、税込)があります。ハーフキットは、難しいIC部分はハンダ付け済みの状態で、抵抗などいくつかの部品をハンダ付けすることで完成します。ハンダ付けも一緒に子どもに教えたい! というエンジニアの方には、ハーフキットをおすすめします。
IchigoJam BASICは行番号が頭に付く、昔ながらのBASIC言語です。40代の方なら、子どもの頃に8ビットマイコンなどで、BASICを覚えたという人も多いことでしょう。BASICは、モダンな言語に比べると古さが感じられる言語ですが、細かな決まりごとが少なく、プログラミング入門用には適しています。基本的な文法は変わりませんので、昔BASICを触った経験がある人なら、すぐに子どもに教えてあげられるでしょう。
こどもパソコン IchigoJam - はじめてのプログラミングパソコン(1500円)
IchigoJamは、映像出力がビデオ出力(コンポジット)のみ対応なので、ディスプレイによっては接続できないことがあります。その場合は、IchigoJam BASICをRaspberry Pi上で動くようにしたIchigoJam BASIC RPiを使えば、HDMI端子を備えたテレビやディスプレイに接続できます。IchigoJam BASIC RPiは、公式サイトから無料でダウンロードできるほか、アイ・オー・データから「IchigoJam BASIC RPi+ プリインストール microSDカード」(機能強化版の「IchigoJam BASIC RPi+」がmicroSDカードにプリインストールされたもの)が発売されていますので、こちらを使うのもいいでしょう。
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ひと口に「子どもにプログラミングを教える」といっても、さまざまな方法やアプローチがあります。今回紹介したアプリやツールは、ITエンジニアが業務で触れているプログラミングや技術と少し異なるかもしれませんが、子どもの学習意欲を後押ししたり、さまざまな可能性を広げたりする材料としては十分なものといえるでしょう。お子さんと一緒に、ぜひ楽しくプログラミングを学んでみてください。
石井 英男(いしい・ひでお)
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