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【2021年下半期】金融・保険業界転職市場動向

【2021年下半期】金融・保険業界転職市場動向

金融・保険業界の転職市場は、新型コロナウイルスの影響をダイレクトには受けておらず、即戦力となる人材を積極的に採用しています。特に「金融×IT」の分野やDX推進、金融専門職求人の採用ニーズが高い状況です。

積極的に採用活動を行っている企業様から、様々な求人のご依頼をいただいておりますので、求職者の方に合った情報提供や求人のご提案が可能です。業界での転職をご検討されている方は、今後のキャリア形成も含めてぜひ、パソナへご相談ください。

金融・保険業界の採用動向

金融・保険業界の採用動向はコロナの影響も受けながら、新しいフェーズに入ってきているといえるでしょう。個人では、若年層を中心に、オンライン証券の口座開設や若年層の株主が急増するなど、オンライン投資が拡大しています。スマートフォンアプリの普及や取引手数料の無料化により若年層の取り込みを狙う企業が増えています。

キャッシュレス決済をはじめデジタルの領域で採用が進む

2019年10月~20年6月に実施したポイント還元事業など政府の政策の後押しもあり、キャッシュレス決済の領域も拡大しています。消費者、事業者の双方で利用者が拡大し、コロナの影響は受けつつもECの利用率が上昇しており、今後もキャッシュレス決済の領域は拡大する見込みです。
上記のような、ネット銀行・証券やカード・キャッシュレス決済、スマートフォンを活用した新たなサービスなどDX推進の領域では、中途採用のニーズも高まっている状況です。

有効求人倍率・採用意欲も回復傾向

【金融・保険業界の有効求人倍率】

現在、パソナでお預かりしている金融業界の有効求人倍率は0.78倍と、全産業の平均0.9倍と比較すると、金融業界の採用意欲は緩やかに回復に向かっている状態です。
新型コロナウイルス流行の採用への影響は限定的で、各社中途採用を継続している状況です。2020年夏頃は採用をペンディングしていた企業も、2020年秋以降採用活動を再開する企業が増えております。

採用手法としては、引き続きWEB面接を実施している企業も多くございます。選考に係る期間としても、調整がスムーズになるケースも多く、面接には臨みやすい環境にあると言えるでしょう。

金融・保険業界の求人動向

金融・保険業界の求人の動向は、領域ごとに異なり《銀行・証券》《保険》《ネット》と分けて解説します。どの領域においても、DXの推進や企画系など上流部分の人材が求められているといえるでしょう。

《銀行・証券領域》の求人動向

金融専門職(専門ファイナンスや不動産関連、M&A、事業承継、市場部門など)での即戦力のニーズが高い状況が続いています。フロント・ミドルバック共に採用意欲は高く、専門性を活かして、ご活躍いただける方の採用を検討している企業が多い状況です。
また、業務効率化やDX推進、新規事業企画などのポジションもニーズが増えています。

《保険領域》の求人動向

銀行領域と同様に、金融専門職(商品開発、アクチュアリー、査定、運用部門など)でのニーズが高い状況です。IFRS対応やリスク管理体制の強化に伴い、アクチュアリー採用を強化する企業が増えています。
また、新規商品の開発・発売に伴い、契約事務まわりの効率化・事務企画の募集も堅調です。生損保ともに本社部門での企画・専門職ポジションの採用ニーズが高い状況です。

《ネット領域》の求人動向

ネット銀行・証券、カード・決済領域での採用ニーズは非常に高く、採用に積極的な企業も多い状況です。ビジネスサイドの商品企画・サービス企画やデータアナリストなど事業の根幹を担うポジションでの求人ニーズが旺盛です。併せて、事業の拡大に伴い、管理部門やバックオフィスポジションのニーズも活性化しています。

金融業界のご経験者に限らず、異業種から新しい視点でビジネス拡大に貢献いただける方を採用している企業も多くみられます。

金融・保険業界の転職事例

銀行:専門ファイナンス部門へのご転職

昨年から継続し、メガバンク・都市銀行・政府系金融機関いずれも専門ファイナンス人材の募集が継続的に行われています。専門ファイナンスのご経験がなくてもチャレンジ可能な案件もあります。銀行の法人営業経験の求職者からは、長期的なキャリアについてご相談をいただくケースが多くございます。

今後、長い目線で考えたときに「ゼネラリスト」から「スペシャリスト」を目指すことでの市場価値を高める選択肢もご提示しています。スペシャリストとして、どのような分野に興味があるのか、どのような分野であればこれまでの経験・スキルを活かせるのかについて、一緒に考えご提案をさせていただきます。

保険:契約部門実務担当からプロジェクト担当へのご転職

既存商品に加えて、市況感に合わせた新商品を発売する保険会社も多く、新商品発売に伴う業務構築や、事務業務の効率化を進める企業が増えています。いわゆる契約部門での査定・保全等の実務に加えて、事務企画やプロジェクト管理の能力が求められるケースが多いです。

契約部門での実務経験を活かしつつ、企画やプロジェクト管理の経験を積むことができれば、市場価値を高めることにも繋がります。現職にて企画業務などをご経験されている方はもちろん、実務のみご担当されている方は、+αの経験を積むことができるポジション・環境を選択することが今後の選択肢を広げることにも繋がっていきます。
デジタル化・効率化などは、保険領域に限らず推進している企業が多い領域なので、キャリアの幅も広げることが可能です。

寄稿者プロフィール

〈話し手 プロフィール〉

金融・保険業界 責任者 飯田榛奈

新卒でパソナ入社後、医療系業界従事者の転職を支援。その後約8年にわたり、金融業界の企業の人材採用および転職希望者双方の支援に従事。現在は責任者として統括マネジメントに従事。


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金融・保険業界の経済状況・今後の市場予測

資産運用と脱炭素という視点から金融業界の経済状況を知る

資産運用の視点から金融業界を見渡すと、2019年の「老後の生活には年金以外に2000万円が必要」という問題が話題となったように、老後の生活に不安を抱く人は少なくありません。
また、資産運用業務を展開するアライアンス・バーンスタインの調査によると、退職者のうちの47%が「毎月の収入から老後のたくわえに回すお金を増やせばよかった」と答えています。さらに、コロナ禍により「将来に備える」という意識の高まりもあり、資産運用への関心が広がってきています。

従来の金融機関や証券会社が金融商品の販売を手掛けるだけではなく、インターネットを通じて資産運用のアドバイスを提供するビジネスも広がっています。日本能率協会総合研究所によると、資産運用ロボアドバイザーの口座数は2020年度の110万口座から23年度には260万口座に拡大すると推定されています。

インターネットを活用した金融関連事業を行う代表的な会社には、ウェルスナビ、スパークス・グループ、ミンカブ・ジ・インフォノイド、モーニングスター、ウィルズ、アイ・アールジャパンホールディングスなどがあげられるでしょう。

金融業界を見るもう一つの視点が「脱炭素」です。この4月、米JPモルガン・チェースは今後10年間でグリーン技術など脱炭素に1兆ドルを充てると発表しました。脱炭素への対応が加速しています。脱炭素の取り組みは長期にわたることもあり、融資のリスク評価・管理は簡単ではありません。しかし、金融機関の盛衰を左右する可能性もあり、目配りは怠れません。

保険サービスにもロボアドバイザーが活躍か

保険業界ではオンラインによる保険販売が拡大していましたが、コロナ禍によりさらに加速しているようです。さらに、昨年6月の法改正により銀行、証券、保険すべての商品仲介を可能にする「金融サービス仲介業」ができ、今年の夏から秋にも本格的にサービスが始まります。
今後、保険分野でもロボアドバイザーのサービスが拡大する可能性がありそうです。大手保険会社に加え、ライフネット生命、アドバンスクリエイト、SBIインシュアランスG、ブロードマインド、NFCホールディングス、フィンプラネット、ほけんの窓口Gなどの注目が高まっていくでしょう。

Fisco

株式会社FISCO

1995年に設立、2006年上場。金融情報配信会社として、株式、為替、債券、仮想通過といった金融情報を広く取り扱う。各投資市場に対する深い理解と洞察に基づき、初心者からプロまで、投資家を支援する各種金融サービスを提供している。全国の金融機関約250社向けに金融情報を提供しているほか、個人向けではヤフーファイナンス、LINEニュース、SmartNews、Gunosyなど、国内の主要なサイトやアプリに金融・経済系コンテンツを提供している。


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