企業研究のコツ・やり方
企業研究や情報収集のポイントをもとに、転職を成功させるコツについてご紹介します。

退職理由と目指すキャリアを明確にしよう
転職しようと決めたら、まず辞める理由と将来自分がどうありたいかをよく考え、目指すべきキャリアをはっきりさせましょう。自己分析をして、キャリアや仕事内容、雇用条件などの譲れない点をまとめることが大切です。
現職で改善したい点を洗い出す
現在の仕事のどこに不満があるのかを考え、ポイントを洗い出してみましょう。それが現職の改善点であり、転職先を探す際の有力な判断基準になります。
例えば、「今の会社ではキャリアに見合った収入が得られないので、キャリア相応の給与が欲しい」「不定期に土日出勤があるため、土日は完全に休みたい」といった理由のほか、職場の人間関係や通勤の問題、家庭や家族の事情など、「転職したい」と思った理由や動機があるはずです。
理由や動機をあいまいにしたまま「とりあえず辞めて、新しい仕事を探そう」と転職活動を始めると、次の職場でも満足できないということになりがちです。
現状の何を改善したくて転職するのかをしっかり見極めることが、転職活動をスタートさせる上での第一ステップです。
自分の能力を正しく把握する
改善点を洗い出したら、次は自分の能力やスキルの把握です。
持っている資格や免許、仕事の経験、実績などはもちろん、仕事で苦労したことや工夫して改善したこと、周囲に評価されたことなどもピックアップし、細かいところまで書き出してみましょう。
転職活動でアピールできるポイントがわかり、次に進むべき方向性が見えてくるはずです。結果として、転職先でのミスマッチを防ぐことにつながります。
興味のある仕事であったとしても、「やりたいこと」と「自分が今できること」が一致していないと採用の確率は高くありません。仮に入社できたとしても、自分のキャリアやスキル以上のことを要求され、転職を後悔することにもなりかねません。
そのような事態を避けるためにも、自分の能力を冷静に評価してみましょう。
自己分析で目指すキャリアや雇用条件をまとめる
自分の能力を把握したら、希望の条件をまとめましょう。まず、希望する条件をすべて書き出すことがポイントです。書き出した項目を「どうしても譲れない条件」と「できれば満たしたい条件」に振り分けていきます。
例えば、譲れない条件を「給与の額」、できれば満たしたい条件を「通勤時間が1時間以内」と振り分けて求人を探す場合、通勤時間が1時間以内でも給与が現職と変わらなければ候補からはずれることになります。
希望する雇用条件は、仕事内容や給与、ポジション、待遇、勤務地など人それぞれです。希望条件のすべてを満たしている求人が見つかれば良いですが、実際は「給与は希望通りだが、休日出勤がある」「仕事内容は合っているが、通勤に時間がかかる」など、メリット・デメリットを天秤にかけて考えなければならないケースが出てくるでしょう。
その際、自分なりの指針があれば、ぶれることなく求人を絞り込むことができます。
自己分析は、自分の条件に合った求人を見つけるために必要不可欠な作業です。将来のためにも、時間を見つけてじっくり取り組んでください。
具体的な求人を調べる
自己分析をして、目指すキャリアや転職先に求める条件が定まったら、具体的な求人をチェックしましょう。
業務内容や募集要項を確認
興味のある求人を見つけたら、希望条件に合っているかどうか、業務内容や募集要項をしっかりと確認しましょう。そのほか、募集職種やポジション、応募資格や要件、給与、休日、福利厚生などから、思い描くキャリアの実現性を考えます。
具体的な業務内容や職場環境など、公開されている求人情報だけではわからないことは、応募や面接の際に質問できるようにまとめておきましょう。
求められている人物像を把握
募集要項から、企業がどんな人材を求めているのかを読み取りましょう。自己分析がしっかりできていれば「この要件なら自分でも大丈夫」「もう少し経験を積まないと難しそう」といった判断ができます。
求められている人物像がつかめれば、応募する際の履歴書や面接で、自分の強みを効果的にアピールするのに役立ちます。
企業研究のポイント
応募したい求人が見つかったら、企業研究をして会社に対する理解を深めましょう。
新卒採用の場合は、企業研修や教育制度が充実している会社も多いですが、中途採用の場合は即戦力を重視し、研修や教育制度がそこまでないところもあります。
企業側も「業務内容も業界のことも知ったうえで応募している」という前提に立って採用を行います。転職希望者は、企業研究も業界研究も自分で行うのが当然です。受け身ではなく、積極的な情報収集に努めましょう。
まずは公式ホームページで調べる
会社のことを知るために、まず見ておきたいのが、公式ホームページです。多くの場合、企業の沿革や経営方針、企業理念などが記されているので、「自分が求めるものがあるか」「望むキャリアは実現できそうか」など、じっくり目を通して考えてみましょう。
社長挨拶、従業員構成、社員の声、支社や営業所の数、営業実績などからも、会社の雰囲気や様子をつかむことができます。
公式ホームページをチェックするときには、プレスリリースにも目を通してみましょう。プレスリリースは、ニュースリリースとも呼ばれ、企業が報道機関に向けて新事業やサービス内容などを告知する文書です。企業の方向性や経営戦略を知る重要な手がかりとなります。プレスリリースは公式ホームページのほか、新聞社のサイトでも検索可能なものが数多くあります。
新卒採用ページ
公式ホームページに新卒採用のページがあったら、ぜひ目を通しておきましょう。人材を集めるために企業が伝えたいことがまとめられていることが多いので、新卒者に限らず参考になります。
調べてもわからなかった内容は、面接時に質問
調べてもわからなかったこと、疑問に感じたこと、もっと知りたいことがあれば、面接の際に質問をしましょう。企業に興味を持っていること、企業研究ができているという姿勢のアピールにもなります。
業界の動向も忘れずに調査する
企業研究と併せて、業界の動向も調べましょう。業界における企業の位置づけや、業界自体の将来性などを調べることによって、企業への理解が深まります。
業界の動向を調べる
業界研究は、業界の将来性を把握することができるのはもちろん、業界内での企業の立ち位置などを知ることができ、企業研究だけではわからないことが見えてきます。業界全体の様子や企業の立ち位置がわかれば、それを志望動機に活かして説得力を上げることも可能です。
最新の情報をキャッチアップする
情報は鮮度が大切です。情報収集を行う際は、最新情報にこだわりましょう。
〈新聞・業界誌〉
タイムリーな話題や人事・経営動向、業界の旬な動きを把握するなら、新聞や業界誌がおすすめです。一般的な情報は新聞で、専門的な情報は業界誌で得られます。
〈インターネット〉
最新の情報収集のために、インターネットの活用は必要不可欠です。企業の動向や新サービスなどのニュースもすぐに配信されますし、企業がSNSで情報発信をするケースも増えています。公式ホームページも含めて、チェックしてみましょう。
〈会社四季報〉
会社四季報が役立つのは、企業や業界に関する情報を客観的に知りたいときです。会社の状況や将来性、業界内でのポジションなどもわかるので、目を通しておきましょう。
転職エージェントからの情報
転職エージェントは、転職に関する情報をたくさん持っています。求人情報をはじめ、転職に役立つ情報を網羅しており、一般に公開されていないリアルな情報を入手できます。求人を調べる際も、転職エージェントを使えば自分で調べなくても条件に合った求人を紹介してもらえます。転職成功のために、ぜひ活用してみましょう。
コツを活かしながら、転職活動を進める
自己分析や企業研究など、転職活動は事前の準備がとても重要です。自分にとって必要な情報は、自ら積極的に探さないと、簡単に入手することはできません。
今回ご紹介した成功のコツを参考に、転職活動を有利に進めていきましょう。
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