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「ガンジー」「警備員」「フタ」……GO羽鳥さん直伝、満員電車を乗り切るテク

「ガンジー」「警備員」「フタ」……GO羽鳥さん直伝、満員電車を乗り切るテク

どうして満員電車はなくならないのだろうか。みんな一様に苦しく、辛い思いをしているはずなのに、一向に通勤・退勤時の電車の混雑は解消されない。これまでもそうだったように、これからもそうなのだろう。この世に救いはないものか。

 

悲嘆にくれる人の心を和ますのがユーモアである。冒頭のイラストは足の踏み場もない満員電車で、絶妙なバランスでなんとか体の安定を保つテクニック『マイケル・ジャクソン(世界の王)』。これはロケットニュース24の編集長であり、『地獄のような満員電車を生き抜くための乗車テク9選』がネットで大きな話題になったGO羽鳥(マミヤ狂四郎)さんの作品だ。

 

満員電車ではいつもこのように、乗客によるさまざまなテクニックを観察しているというGO羽鳥さんに、満員電車を乗り切る方法について伺った。

 

 

――一番のおすすめはどのテクニックでしょうか。

 

選びにくいですが、ガンジーは好きです。

 

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『ガンジー』は自分の意思で立つことを諦め、完全に周囲の乗客に身を委ねることで、無抵抗主義を貫くテクニックだ。

 

 

――でも、ガンジーってやられるとイヤですよね(笑)。

 

イヤ!(笑) ガンジーは背の低い女性におすすめというか、そうならざるを得ないというか。そもそも吊り革が掴めないのに満員電車に乗ってしまうと、無抵抗になるしかないんですよね。

 

――たしかに、そう考えると許せます。というか、頑張ってほしい……。

 

うん……。あと、『ロッククライミング』は普通にやる。

 

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『ロッククライミング』は吊り革や手すりが周囲にない位置で固定されてしまった場合に、ほんのわずかな凹凸をプロ・クライマーのように掴むテクニックだ。

 

 

――掴める場所って他にありますかね。例えば、僕はあのテレビみたいな画面がはめ込まれている3ミリくらいの出っ張りに必死で掴まりにいくんですが。

 

あるある(笑)。ロッククライミングができないときには究極、ワンフィンガーです。

 

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『ワンフィンガー』は『ロッククライミング』よりも状況が悪化した場合のテクニックで、つま先で立ちで指を伸ばし、自らの肉体を棒のようにするという。

 

 

――そういえば僕、どうにしかして肘で突いてくるヤツを撲滅したいんですよ。「お前自分の親にそれできんのか」って問い詰めたくなる。

 

意地悪ですよね。なんかみんな、余裕がない。

 

――あと、猪突猛進してくる人。どうやったら「無理に押さない」という、人間として当たり前の規範を満員電車に根付かせることができるのでしょうか? これは永遠の課題だと思っているのですが。

 

そういう場面では、警備員をよく見かけますよね。

 

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『警備員』は人の波の圧力を受けても頑として押し出されないように、身を挺して車内の秩序を維持するテクニック

 

 

――あとは逆に、停車中に一旦車外に出てホームで待機してほしいのに、そうしてくれない人。あれめちゃくちゃ迷惑じゃないですか。

 

ああ、こういう人ね。

 

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新作を描き下ろしてくれるGO羽鳥さん

 

 

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新作『せきとめ』

   

 

ドア付近にいる人が「もう入れないよフェイク」をしてくれている場合もあって、それはうれしいですよね。「もう満員だよ、まじで入りません」っていう演技をしているんだけど、実は入れる。それで実はみんなが救われている。

 

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『もう入れないよフェイク』は、乗車率90%の車内を120%に見せる演技派のテクニックである。

 

 

――なるほど、これも満員電車のサバイバルテクニックなんですね。

 

うん、僕は『ふた』とも呼んでる。

 

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『ふた』は乗客のアンカー。

 

 

こういう『ふた』はすごいよ。さらに蓋をする人が現れることがあるから。二重蓋。『ふた』とはいえ安心は決してできない。

 

――なんかもう、人生の縮図ですよね。

 

うん、だから僕、意外と満員電車は好きなんですよ。

 

――楽しもうって感覚なんですかね。

 

ドラマがあるじゃないですか。そこに注目しているんですよね。誰かがおならしたり、よくわかんないことが起こったり。一度ね、高校生のとき、「これナンパ?」って思ったんだけど、ずっとおれの学ランの肩の部分を繰り返しつまんでいる人がいるんです。「何!? 何!?」って驚いて振り返ったら外国の女の人で、無表情でおれの学ランの肩をつまみ続けていて。

 

――怖い(笑)!

 

あと、毎日大体決まった時間に、同じ車両に乗るじゃないですか。そうすると、ほぼ毎日会うメンバーもいて、満員だけどなんとなく連携が取れることもあって。しゃべりはしないけど。そういうのがあるとやっぱり楽しいですよね。ドラマ、ドラマ。

 

――なるほど。そういう観察眼からあの作品が生み出されたのかと思うと、感慨深いです。貴重なお話と描き下ろし、ありがとうございました。

 

満員電車、あなたは毎日どのように乗り切っているだろうか。オリジナルのテクニックがあれば、ぜひ教えてください!

 

(朽木誠一郎/ノオト)

 

 

<画像出典/参考>

東京の満員電車にひそむ妖怪12選

【完全版】東京満員電車妖怪32選

地獄のような満員電車を生き抜くための乗車テク9選

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