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北海道新幹線開通! ビジネスパーソンの函館・札幌行きは便利になるの?

北海道新幹線開通! ビジネスパーソンの函館・札幌行きは便利になるの?

いよいよ3月26日(土)、北海道新幹線が開業する。青函トンネルを経由し、新青森駅から新函館北斗駅までの約149キロメートルを結ぶ新幹線だ。東北新幹線と接続しているため、開通により陸路で北海道まで移動できることが注目を集めている。

 

しかしJR北海道によると、開業日から9日間の予約率は平均約25%。以前からその実用性には疑問の声も出ているようだ。そこで、北海道新幹線開通によってビジネスパーソンの函館・札幌など、北海道各都市への交通は便利になるのか、調査してみた。

 

■実際には飛行機が便利!? 北海道新幹線の概要

 

まず、北海道新幹線を利用した東京-新函館北斗間の普通車指定席を通常期に購入すると、運賃は22,690円、時間は最速で4時間2分となる。1日10往復が発着する予定だ。

 

しかし、この新函館北斗駅は函館市の隣の北斗市にあり、JR函館駅までの移動は『はこだてライナー』で最速15分ほどかかる(運賃は360円)。北海道新幹線で直接函館まで移動できるわけではないため、注意が必要だ。

 

ここで気になるのは空路との比較。東京からの所要時間を調べてみると、羽田空港から函館空港までは約1時間30分ほどで到着する。函館空港からJR函館駅まではバスやタクシーで20分、羽田までの移動時間を考慮しても、かかる時間は新幹線の2分の1程度で済む計算だ。

 

一方、料金は新幹線にアドバンテージがある。JAL・ANAの羽田空港から函館空港までの普通運賃の目安は約38,000円なので、新幹線の方が4割ほど安い。これでも、北海道新幹線の料金には青函トンネルの維持費が含まれるため、他の新幹線よりやや高めの設定になっているそうだ。

 

ただし、早い段階で出張などのスケジュールがわかっていれば、航空会社の早期割引制度が利用できる。場合によっては、航空代金の方が安いこともあり得るだろう。

 

■真価は「新函館北斗-札幌駅間開通後」に

 

北海道新幹線を利用するメリットは、現時点で何が挙げられるだろうか。「新青森や仙台から函館までの移動は楽になりますね」と教えてくれたのは、函館出身の20代女性Aさんだ。

 

新函館北斗までの所用時間は、新青森からが最速1時間1分、仙台からが2時間30分。特急と東北新幹線を乗り継ぐ従来の交通手段と比較して、1〜1時間30分ほど早くなる。また、宮城空港から函館空港にはもともと直通便がない。東北周辺から函館までの移動は格段に便利になりそうだ。

 

しかし、ここでネックになるのが函館より先の移動手段。Aさんは、「よく誤解されることですが、函館と札幌間は300キロメートル以上離れており、これは東京-名古屋間の移動に相当します。鉄道で3時間半、高速バスで4時間以上と、ひと口に北海道と言っても、現時点では札幌までの移動は容易ではありません」と説明してくれた。

 

北海道新幹線が札幌まで開通すれば、新青森-札幌駅間が約2時間になり、新北斗駅から札幌駅までが約1時間になる。「JR北海道は雪に強いため、天候の影響を受けやすい空路よりも、むしろ陸路の方が信頼できそうです」(Aさん)。

 

札幌までの開通予定は2030年度末とまだまだ先は長いが、開通すれば北海道内の移動が便利になるのは間違いない。それまでは、飛行機が苦手なビジネスパーソンや、プライベートでお年寄りや子どもを同伴している方への利用をおすすめしたい。

 

 

(小松田久美+ノオト)

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