スマートフォン版はこちら

大人の秘密基地で会社帰りに遊んでく? 中野ホビーバー「プロフェッサーTK」潜入記

大人の秘密基地で会社帰りに遊んでく? 中野ホビーバー「プロフェッサーTK」潜入記

仕事が終わって、まっすぐ自宅に帰らない「フラリーマン」。働き方改革で仕事が早く終わったけど、家に早く帰るのもなんだか気が進まない。そんな人たちが外で時間をつぶしているそうだ。

 

せっかくできた余暇の時間、なんとなく過ごしてしまってはもったいない。オフタイムを全力で楽しめば、明日からの仕事がさらに楽しくなるのでは? 会社帰りに気軽に立ち寄れて、気分転換できる、そんな空間はどこかにないだろうか。

 

初回は 池袋にあるミニ四駆バー「DRIBAR」をリポートした当連載第2弾。今回訪れたのは、“サブカルの聖地”として知られる中野。中央線(快速)で新宿から1駅という立地も相まって、居酒屋を覗いてみると会社帰りのサラリーマンから学生まで多くの人でにぎわっている。そんな中野に、とある趣味に特化したバーがあるという情報をキャッチ。さっそくお店へと向かった。

 

 

f:id:pasona_career:20180119104345j:plain

 

その店の名は「ホビーバー プロフェッサーTK」。案内には、“大人の秘密基地”と書かれ、店は雑居ビルの3階にある。どこか入りづらい雰囲気が漂ってくるが、意を決してエレベーターに乗り込んでみた。

 

f:id:pasona_career:20180119104437j:plain

 

古めかしいエレベーターは音を立てながら上階へと向かう。エレベーターの扉が開き、店の前にやってきたが、思わず立ちすくんでしまった……。磨りガラスからこちらを覗くアニメキャラクターの顔、壁に貼り付けられたプラモデルの箱、まるで入ったら二度と出て来られないような、何ともいえない怪しさがある…。恐る恐るドアノブに手を伸ばし店内へ。

 

f:id:pasona_career:20180119104525j:plain

 

f:id:pasona_career:20180119104603j:plain

 

ドアを開けて目に飛び込んできたのは、ショーケースにずらりと並ぶガンプラ(ガンダムのプラモデル)の数々。いったい何体あるのだろう…。予想以上に密度の濃い空間にあっけにとられて店内を見回す。

 

f:id:pasona_career:20180119104655j:plain

 

棚はもちろん、このように天井から吊るされたガンダムもあり、部屋全体がガンプラで埋め尽くされている。そのほかにも、アニメDVDやサウンドトラックCD、ゲーム機などもぎっしりと並んでいる。ここは本当にバーなの……?

 

f:id:pasona_career:20180119104804j:plain

 

この謎だらけの空間について、店長の小山武史さんにお話を聞いた。

 

——ここはどんなお店なんですか?

 

ガンプラを中心に、幅広い趣味を持った人たちが集まるホビーバーです。基本的にはガンプラ好きが中心となって、趣味の話題で盛り上がっています。ほかでは珍しいサービスとして、当店にはキープボトルならぬ「キーププラモ」というシステムがあるんですよ。

 

——キーププラモ……?

 

f:id:pasona_career:20180119104924j:plain

 

文字通り、お店にプラモデルをキープできるサービスです。店で販売はしていないのですが、工具も貸し出しているので、お店にプラモデルを持ち込んでもらっています。お酒を飲みながら作ったり、お客さん同士で完成した作品を見せあったりして楽しんでいますね。今あるだけでキーププラモは40個くらいかな。家では作っていると白い目で見られて……なんて人も、腰を据えてガンプラ作りを楽しめますよ。

 

——お酒を飲みながらガンプラが作れるバーって初めて聞きました! それにしても店内のガンプラの数がすごいですね。何体くらいあるんですか?

 

うーん、100体は超えているかなぁ。自分のコレクションを置いたり、お客さんがお店で作ってくれたりしたものを並べたりしています。今もどんどん増え続けていてキリがないので、数えるのをやめちゃいました(笑)。

 

f:id:pasona_career:20180119105152j:plain

 

——フィギュアの数がこのお店の歴史を物語っていますね。

 

オープンしてまだ3年目ですが、テレビやメディアで取り上げてもらい、たくさんのお客さんに来ていただいています。私と同じく、小学生のときに最初のガンダムシリーズが始まった、いわゆるガンダム世代の30~40代の方が多くて、最近は20代の若い方もいますね。私の秘蔵のコレクションを置いているので、それを見に来てくれる方も。「大人の秘密基地」と言っていますが、みなさん自分の部屋みたいにくつろいでいます。

 

 

f:id:pasona_career:20180119105544j:plain

 

——幅広いお客さんが訪れているんですね。こちらにお邪魔しておいて何ですが、僕自身あまりガンダムやガンプラのことをよく知らなくて……。

 

全然大丈夫ですよ! 教えるのが大好きな常連の方がいますから。今いるお店のスタッフは、もともとお客さんだったんですよ。店で初めてガンプラを作ってからハマっちゃって、今はカウンターの中にいるんです。それにガンダムを知らなくても、アニメや映画の話をしたりもするので、幅広い趣味の話ができますよ。

 

——お話を聞いていると、お客さん同士とても仲がよさそうですね。

 

お客さん同士の横のつながりは強いですね。お客さんがイベントを企画して店内でカラオケ大会をしたり、みんなでお台場にある等身大のガンダムのオブジェを見に行ったりと、お店の外での活動も活発です。

 

先日はサバゲーが趣味のお客さんに連れられて、みんなでサバゲーをしましたよ。僕がいい加減だから、この店はお客さんに支えてもらっている面もあります(笑)。「店がなくなったら困るから」って、助けてもらいながら営業しています。

 

——店に来るだけで遊び友達がたくさんできそうです。ところで、さっきから気になっていたんですが、このボタンって何ですか?

 

f:id:pasona_career:20180119110008j:plain

 

このボタンを押すと、トイレの中の仕掛けが作動して、中のお客さんが大変なことになります!

 

——そんな仕掛けがあるとは……!

 

嘘です(笑)。店の内装の細かいところは、自分で作っていて、これもそのひとつ。店に来たらぜひトイレを見ていってほしいですね。そのときの反応で、「あ、この人ガンダム好きだな」とわかりますから。ほとんどのお客さんが驚かれます。トイレだけは撮影NGなので、来てのお楽しみにしてください。

 

f:id:pasona_career:20180119110050j:plain

 

——中を見られるのは、店を訪れた人だけの特権なのですね。では、最後に一言、帰宅前にちょっとした楽しいことを体験したいなと思っているビジネスパーソンにアドバイスをお願いします。

 

こういった場所はまさに趣味を共有して楽しめるので、会社以外に友達を増やせることが一番の魅力だと思いますね。みなさんもこういう居場所を見つけてみてはいかがでしょうか。会社ではなかなか趣味の話はできないでしょうから。

 

私自身はガンプラ大好きですが、その趣味を話せる友達がずっと欲しかったんです。だから、こうした趣味を共有した人たちが集まる秘密基地を作れて、とても気に入っています。店長として、趣味を共有できる仲間として、みんなとお話しできたらこんなにうれしいことはありません。これからも長く続けていきたいですね。

 

f:id:pasona_career:20180119110142j:plain

 

中野の路地裏にひっそりと店を構えるホビーバー。ガンプラで埋め尽くされた店内には、この店に来るのを楽しみに仕事を終えてきた人たちが集まってくる。怪しげなドアを開ければ、自分の趣味を共有できる仲間を見つけることができるかも。仕事の帰り道に立ち寄ってみては?

 

 

(文・取材:神田 匠/ノオト)

 

 

取材協力:「ホビーバー プロフェッサーTK」

住所 東京都中野区中野5-60-14

電話 03-5942-8973

HP http://professortk.com/

営業時間 19:00~翌2:00

▼料金チャージ料

90分=1,000円(ボトルキープ付き=2,000円、ソフトドリンク飲み放題プラン=2,000円)、延長30分=500円

ソフトドリンクは500円、アルコールドリンクは800円。詳しくはHPへ。

おすすめ記事

年収800万円以上、年収アップ率61.7%

ハイキャリアの転職に特化したコンサルタントが、最適なポストを提案します 

仕事のやりがいは何ですか?
今の仕事で満足な点と変えたい点はありますか?
あなたにとってのワークライフバランスとは?
パソナキャリアはあなたのキャリアを相談できるパートナーです。キャリアカウンセリングを通じてご経験・ご希望に応じた最適な求人情報をご案内します。