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「ノーモア長時間労働!」という機運が高まっている。一部の会社ではこれまでに週休3日制や1日7時間労働の導入など、労働環境の改善に向けた施策も発表された。
しかし、企業がいくら制度を用意しても、仕事が山積みになっていれば帰れない。就業時間内に仕事が終わらず、こっそりと家に持ち帰っているようでは本末転倒だ。労働時間の短縮に向けて議論が進んでいるのに、なぜ私たちはこんなに忙しいのか。
「朝から晩まで1つの業務に集中する。そんな牧歌的な時代は過ぎ去りました」と語るのは、タイムマネジメントを研究、啓蒙しているサイバーローグ研究所代表の大橋悦夫さん。
ITやクラウドを駆使した現代のワークスタイルは、複数の仕事を並行し、切り替えながら進めていくマルチウィンドウ状態だという。もちろん、そもそもの業務量が多すぎる場合は調整が必要だが、そうではない場合に、個々の人はどのような対策ができるのか。大橋さんにスピード仕事術の極意を指南していただこう。
この違いを大橋さんは「マラソン」に例える。「自らが設定した目標タイムで一定距離を走り抜く」点は、日々の業務にも通じるためだ。
「題して『RPGセオリー』です。RPGとはR(ルート)P(ペース)G(ガソリン)の頭文字。マラソンはルートを把握できているかどうかが勝負を分けます。どこでスパートし、狙ったタイムで走り切るか。コース状況を頭に入れ、戦略を立てなければなりません。ルートが把握できていてこそペースがつかめます。ペース、つまり安心して走り続けられるスピードがわかれば、それに見合ったガソリンの量も必然的に導き出されるでしょう」
RPGセオリーを仕事に適用して考えてみよう。ルートとは「その日にこなすべき適正な量の業務」になる。業務に優先順位をつけ、作業時間を見積もるのは、ペース配分。適正なペース配分ができれば、その分のリソース、つまりガソリンを供給できる。これで、その日の業務をスムーズにこなすことができるわけだ。
しかし、そんなビジネスパーソンたちを阻むのが、メールや急な依頼などの割り込み」というトラップだ。急なルート変更でもゴール時間を維持するには一体どうすればいい?
「割り込みによるペースダウンをなくすには『シャットアウトする』『受け付けない』という選択肢しかありません。参考になるのは、クリーニングのビジネスモデル。クリーニング店では『○時までに仕上げるのであれば受付は○時まで』と、サービス内容が明解ですよね。
もちろん、すべての割り込み連絡、オファーをシャットアウトするのは現実的ではないだろう。「クリーニングにも特急サービスがあるように、ある程度のVIP枠を残しておくべき」と大橋さん。
「このクライアント、このプロジェクトの割り込みは受け付ける。だけど、それ以外は翌日に対応とする。これでRPGセオリーはスムーズに進んでいきます。割り込みのすべてに対応する『いい人』になるのはやめましょう。疲弊していく一方です」
仕事の業務量とそれにかかる時間の見積もり、そして取りかかる順番を明確にする必要がある。優先順位を明確にするならToDoリストが、時間や順番を考えるなら、スケジュールを、それぞれ管理する必要がある。大橋さんは管理のポイントとして、「タイムライン」を作成することを挙げる。
「まず大事なのはすべてを1箇所に集約させるということ。1日のタイムラインがRPGセオリーの『ルート』になります。そして、このタイムラインに開始時刻と終了時刻、感じたことを書き添えるようにしましょう。例えば『会議が長すぎる!』『時間が足らなかった』などですね。これが1日の振り返りに役立ちます。この感じたことによって、タイムラインがうまく進められなかった原因が浮かび上がってくるでしょう。それを翌日のタイムラインに生かすのです」
スムーズに仕事が進めるためには、引っかかりをなくすのが大切だという。また、この振り返りを見て「どの時間にどの業務を行うか」という翌日のルートを設定する。
「仕事にはベストな時間帯があります。午前の自分と夕方の自分では集中力も仕事への心構えも異なりますよね。例えば、早朝の自分は文章を書くのが得意だったり、午後は書類整理が向いていたりと、仕事の向き・不向きは時間帯でガラリと変わるのです。試行錯誤しながら、自分の癖を見極めましょう」
大橋さんの場合は、まず「緊急ではないが重要な仕事」に、それが終わってから「緊急かつ重要な仕事」に取り組んでいくそう。
「私にとって優先度が高いのは自分にしかできない仕事です。『緊急ではないが重要な仕事』を『備え』、『緊急かつ重要な仕事』を『憂い』と捉えたときに、“備えあれば憂いなし”という言葉がある通り、前者に力を入れるほど、結果的に後者が少なくなっていくのです」
確かに締め切りが迫った仕事やクレーム処理などは、事前に入念に準備をしていれば、発生しない仕事であるはず。時短術といっても、仕事のスピードアップだけを目指すものではない。スピードが上がる環境整備にも重点が置かれているのだ。
しかし、残業を回避するためには、まだまだやっかいな問題がある。それは「締め切りが迫るまで取りかかれない」「必要だと思うものを後回しにしてしまう」といういわゆる「先延ばしグセ」だ。
「先延ばしグセの解消方法もシンプルです。ギリギリになって慌てなくてもすむよう、早いうちから毎日少しずつ進めていく――以上です」
まさに正論である。しかし、それができないから私たちはつい先延ばしにしてしまい、締め切り寸前であえいでしまうのだ……。
「では先の解消方法を噛み砕いて考えてみましょうか。仕事が発生したら、まずは早いうち(仕事が発生したその日のうち)に要件を確認します。要件を定義する上で必須なのが、次の6項目です」
「口頭で依頼されるとどれかが漏れてしまい、その後の進行に支障をきたします。チェックリストを作っておいて、そこに情報を流し込めば、不明点が洗い出されるでしょう。そうしたら、毎日無理なく進められる量を導き出すことができますよね」
「いつまで」「何をどうやるか」が不明確なままだと、人は先延ばしにしがちである。要件定義こそ、実は喫緊の課題なのだ。
朝にやるべきことを洗い出し、一日が終わったらタイムラインを振り返る。一見地味ではあるが、この繰り返しでしか、仕事のスピードアップ、時短、定時帰宅はなし得ない。
「時間術のセミナーを開くと、楽にスピードアップするコツを教えてほしいと言われますが、それは『フルマラソンを1時間で走る方法を5分で教えてほしい』と言うのと同じなんですよ。ただし、時間は誰にでも平等に与えられている。空費したからといって1日の時間が減るわけではありません。『時間の使い方を間違えたな』と思ったら反省して、翌日に生かしましょう。1日に少しずつでもいいので、翌日に備える時間を確保してください。そうすれば、次の24時間が過ごしやすくなり、仕事をスピードアップできるようになります。アクセル全開、だけどノンストレスで。さっそく、仕事の快適なルートを走り出しましょう」
(佐々木正孝+ノオト)
大橋悦夫(おおはし えつお)
1974年、東京生まれ。自分らしい時間的豊かさを追求するコンサルタント。 ブログ「シゴタノ! 仕事を楽しくする研究日誌」主宰。 上智大学外国語学部英語学科を卒業後、ソフトウェア技術者、テクニカルライター、専門学校講師などを経て、有限会社サイバーローグ研究所を設立。現在は仕事のスピードアップ・効率アップ・やる気アップのための仕組み作りをテーマとしたブログ記事の執筆を中心に、ビジネスパーソン向けのワークショップや書籍の執筆・プロデュースを行う。 また、エンジニアとして1998年より自作のタスク管理ツール「TaskChute(タスクシュート)」の開発を手がけ、20,000人を超えるユーザーの日々のタスク管理をサポートしている。 著書は『スピードハックス』『チームハックス』(ともに日本実業出版社)、『スマホ時代のタスク管理「超」入門』(東洋経済新報社)など多数。
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