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目覚まし時計のスヌーズ機能に頼らない! すっきり起きるための体内時計の整え方

目覚まし時計のスヌーズ機能に頼らない! すっきり起きるための体内時計の整え方

平日は仕事で朝早いから、土日は昼までゆっくり寝ていたい……。その結果、休み明けの月曜日に、起きるのがつらかったり、憂うつだったりした経験はないだろうか。

 

「毎日の起床時間がバラバラなのは、睡眠サイクルを崩す原因の1つです。日曜日にいくら早く寝ても、月曜に起きるのがつらいことってありますよね」と話すのは、『あなたの人生を変える睡眠の法則』(自由国民社)著者・作業療法士の菅原洋平さんだ。

 

菅原さんによると、スッキリした目覚めのコツは体内時計の整え方にあるという。実際の生活でどう改善していけばよいのだろうか? 快適に起きるコツや仕事に集中するための睡眠改善策を教えてもらった。

 

起床時間をそろえて、ライフスタイルをつくる

 

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菅原さんは企業からの依頼で講座を開き、社員の睡眠や健康に関するコンサルティングを行っている。実際に眠り方のハウツーを理解・実践すれば、日中の仕事の生産性が大きく上がるそうだ。

 

「眠気を感じるときは、周囲の些細な物音や話し声などが、周囲の音がいつもより騒音に感じることで集中力が失われます。その結果、ほかの社員が帰ったあとに仕事が捗るという人もいるようですね。もちろん、現在の睡眠サイクルで支障がなければ改善の必要はありません。しかし本来、最も眠気が少なくなるはずの起床3~4時間後に眠くなるようなら、生活を根本的に改善する必要があります」

 

つまり、朝6時に起きて、9~10時に眠気が襲ってくるのは危険サインなのだ。具体的に体内時計を整えるにはどうすればいいのだろうか。

 

「まずは毎日の就寝時間ではなく、起床時間をそろえることから始めましょう。脳は朝起きて、光が入ったと認識した16時間後に眠くなります。そのため、いくら前の晩に早く床についても、朝ちゃんと起きられないこともあります。例えば、平日は6時、土・日曜は10時に起きている人のケースで考えてみましょう。月曜日の早朝に会議があるため、前日の日曜22時に寝ようとしても、実際に眠くなるのは16時間後、つまり深夜2時です。そのため、ベッドに入ってもなかなか寝付けません。無理に早く寝ようとするより、むしろ深夜2時に就寝するほうがすっと眠りにつけるわけです」

 

その上で意識したいのは光量の調整。寝るときにはきちんと電気を消す、朝起きたら太陽の光を浴びる。これによって身体が朝と夜を判断し、生活のリズムをより整えてくれるという。

 

「ただ、最初から毎日同じ時間に起きるのは難しいですよね。まずは週4日から習慣を整えましょう。4日以外の3日の起床時間は、誤差3時間以内に収めて、徐々にその誤差を埋めていきます。最低2週間続けることができれば、それはもうあなたの習慣になっていますよ」

 

朝のスヌーズ機能から抜け出そう

 

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起床時間をそろえ、生活スタイルを自分で作っていくことの大切さは理解できた。しかし、いくら頭でわかっていても、どうしても朝なかなか起きられない……と悩んでる人もいるだろう。何か実践的なアドバイスはありますか?

 

「まず、寝る前には『○時に起きよう』と、頭の中で3回唱えましょう。これは『自己覚醒法』と呼ばれ、6割の人がこれで目覚められるようになったという研究結果があります。そして、何度も繰り返すことで、成功の確率が上がっていきます」

 

自己暗示みたいなものですね。これでうまくいけばいいのですが、残り4割の人はどうすれば……。やはり、目覚まし時計を複数個、少しずつ時間をずらしてセットするみたいな方法しかないのでしょうか?

 

「目覚まし時計を複数個使うと、結局何時に起きれば良いのか脳が混乱してしまうのでオススメできません。スヌーズ機能も同じ理由で使わないほうがよいでしょう。身体は起床の3時間前から血圧・血糖値が上がっていき、起きる準備をゆっくりと行います。このタイミングならすっきりと目を覚ますことができますが、血圧と血糖値が上がって体は起きる準備ができているのに、目を覚まさず眠り続けると、その後の起きた瞬間に血圧と血糖値が急激に上昇してしまいます。すると、日中に集中できなかったり、イライラしたり、やる気がでない原因となります」

 

日中の仕事のことを考えると、できるだけ自然なタイミングですっと起きるのが理想ということですね。とはいえ、社会人たるもの遅刻するわけにはいかないので、上手に目覚まし時計を活用するコツはありますか?

 

「毎日同じ時間に起床する習慣をつけるためにも、目覚まし時計は前日に起きた時間にセットしてください。例えば、いつも7時に起きている人が、急に5時にセットしてはいけません。いつも7時まで寝ているということは、7時に血圧と血糖値が上がる習慣ができているためです。そのため、まずは7時に目覚まし時計をかけてみましょう。そうすれば、人の体は7時ちょっと前に起きるようになっています。次に6時50分に起きたら、今度は6時50分に目覚ましをかければ、少しずつ早く起床できるようになります」

 

結局のところ、「自分は夜型だ」というのはほとんどが自己申告の思い込みで、自分自身でつくった生活リズムが原因ということなのだ。仕事の効率や集中力に悩みがあるのなら、まずは睡眠時間や体内時計を整えることから始めてみては?

 

(松尾奈々絵/ノオト)

取材協力:菅原洋平

Active Sleep:http://activesleep.net/

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