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乳原さんによると、イメージ戦略が初めて注目されたのは1960年のアメリカ大統領選挙のこと。圧倒的優勢だといわれていたニクソンに対し、年齢も政治キャリアも若いケネディが大逆転で勝利を収めた背景には、メディアを通した明解な戦略があったという。
「ケネディ陣営は髪型や服装はもちろん、笑顔や歩き方、握手の仕方、最も効果的な反論のタイミングに至るまで緻密な戦略を練っていたのです。以来、アメリカの政治家たちは専門家のアドバイスを受けるようになり、大統領選挙では政策コンサルタント同様にイメージコンサルタントをつけることが常識になりました」
国内でも政財界の要人の多くがイメージ戦略の重要性を認識しているという。最近では、小池百合子さんが都知事選でイメージカラーを緑にしていたのも記憶に新しいだろう。しかし、伝える内容さえ良ければ、外見や印象はさほど問題ないのでは?
「そう考える方もいると思います。しかし、イメージ戦略の本質は、その場面で求められている人物像を想定すること。つまり第三者視点を考えた自己PRなのです。そのため、相手にいかに心地よく受け入れてもらうかという視点を大切にしています。そう考えると、誰もが日常生活でも取り入れられるものだと思いませんか?」
確かに相手の気持ちを考えない姿勢は、相手を不快にさせてしまうこともある。自分自身に好意を持ってもらうことで、伝えたいことをより効果的に伝えるのがイメージ戦略のねらいなのだ。
面接を例に考えてみよう。メラビアンの法則【※】によると、第一印象のほとんどは見た目やしぐさなどの視覚情報で、わずか7秒で決まるという。
【※】話し手が聞き手に与える影響力についての法則。アメリカの心理学者、アルバート・メラビアンが提唱した。初対面の相手の印象を判断するのは、視覚情報が55% 、聴覚情報が38%、言語情報が7%と言われている。
「面接では会話の内容に神経がいきがちですが、注意すべきはあいさつをするまでです。これが最初の7秒。体幹がビシっとぶれずに、堂々としている人は、面接が始まる前からすでに望まれる視覚的印象で好感を持たれます。逆に猫背で視線がさまよいがちな人だと、最初からマイナス印象を与えてしまいます」
さらに、最初に良い印象を持ってもらうためには、面接官が部屋に入ってきたとき、立ち上がって、自信を持ってはっきりとあいさつするのも大きなポイントだ。良い第一印象を伝えられたら「さらに自己紹介の話し方30秒で、一気に好感度をアップできる」と乳原さん。
「政治家や経営者のスピーチであればエロキューション(発声や発音の確認)や言葉の選び方、トーン、間のとり方、ジェスチャーなどさまざまな要素があります。ですが、ビジネスパーソンであれば、『相手の目を見る』『口角を上げる』『早口にならず、ゆったりと話す』の3つのポイントを押さえるだけで、十分に好感度がアップしますよ」
そもそも、「髪や耳を触る」「手をいじる」などの癖や口癖は誰もが無意識にやってしまうもの。自分にどんな癖があるのか、それが相手に不快感を与えないのか、録画してチェックしてみよう。
ここで気になるのは、印象を左右するファッションについて。やはり、自分のイメージカラーやパーソナルカラーなどを選ぶべきだろうか。
「正直、リクルートスーツは没個性で感心しませんが、ファッションは目立とうとするのではなく、自分に似合い、その場に相応しく、相手が心地よく感じるものを選ぶことが重要です。ネクタイはビジネスでは青が鉄板です。女性が多い場ならピンクを選ぶなど、色彩心理学も味方にしましょう。スティーブ・ジョブズや堀江貴文さんのように、キャラクターや能力が超越している方であれば、どんなファッションをしていても尊重されます。しかし、多くのビジネスパーソンがそのような格好をすると、悪い意味で違和感を持たれるだけでしょう」
つまり、ビジネスシーンでの独りよがりで派手なファッションは、自分をアピールしようとするあまり、相手側の目線を考えられていないということだ。では、スーツを着るときにはどんなことに気を付けるべきなのだろう?
「ネクタイは柄や色はもとより、素材やキリッと締める結び方も大事です。ディンプルがしっかり決まっていたら、それだけで誠実に見えるもの。また、シャツやスーツのサイズ感も重要ですね。ワイシャツの首周りと裄丈(ゆきたけ)を把握していますか? 自分のサイズもわからない人に、仕事は任せられない。イメージ戦略の第一歩として、まずは自分の服のサイズを知ることから始めましょう」
さらに乳原さんは「面接には白いハンカチを持とう」とアドバイスする。
「面接では緊張のあまり、汗をかいてしまうこともあるでしょう。でも、それ自体は決してネガティブなことではありません。人は自分に対して緊張する相手を見て、悪い気はしないものです。ただし、汗を拭うために出したハンカチが柄物や派手な色だと、余計な印象を与えかねません。ここは気をつけたいポイントですね」
ビジネスシーンでは目立つことが目的ではない。まずは相手に受け入れてもらい、こちらのメッセージや要望をしっかり伝えることが必要だ。自分の姿が相手の目にどう映るのかを意識してから面接に挑むようにしてみよう。
(佐々木正孝+ノオト)
取材協力:乳原佳代(うはら・かよ)
有限会社キャステージCEO 印象戦略コンサルタント。
英国ドラマスクールで王室やエグゼクティブのトレーナーから発声学、コミュニケーション、スピーチセラピーを学ぶ。帰国後、番組パーソナリティー、キャスター、広報職を経て現職。リスクマネジメントの観点から政治家、大手企業幹部の立場・場面に応じた「印象の戦略化」を手がける。記者会見、党首候補の印象分析などでメディア出演も多数。
ラジオ日本「ラジオ時事対談」毎週木曜日24時30分
クラスに英国人ビジネスマンが多数在籍していたことから、欧米のビジネスでは、発声や個人の服装、行動等の印象が重要とされていることを知る。
現在、独自のスピーチセラピーを取り入れ、危機管理の観点から、視覚的印象で支持率が左右する政治家や株価に迄影響を及ぼす経営者に印象管理、服装戦略、スピーチ指導、メディアトレーニングを手がける。
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