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「声を掛けられる人材」と「掛けられない人材」。自身で仕事を獲得するフリーランスに限らず、エンジニアやコンサルタントなど、プロジェクト単位で仕事をするビジネスマンにとっても、「プロジェクトに呼ばれるかどうか」は社内の評価や自身のキャリア構築に大きく関わることなのではないだろうか。営業の現場でも、顧客から継続的に取引を指名される人といつまでも新規開拓を行わないといけない人は、仕事の効率や成果にも差が見られる。一体どうしたら人から声を掛けられる、評価をされる人材になれるのだろうか。
今回は、フリーライターの藤谷千明さんに「声がかかる人材になる方法・コツ」を聞いた。藤谷さんは、自衛隊、会社員、ブロガーを経て、今はライターとして音楽メディアで連載を持っていたり、『すべての道はV系へ通ず。』という本を共同にて出版したりと、異色の経歴を持つ人物だ。社会経験を積んでからフリーライターの道を歩み始めた藤谷さんの「声を掛けられる秘訣」は、小さなことの積み重ねであった。
「ぽっと出でも仕事が来る方法を話せればいいんですかね」と謙虚に話し始めた藤谷さん。一体、どういった経緯でライターとしてのキャリアをスタートさせたのだろうか。
「コネもツテもないところからのスタートでした。ミュージシャンの友達も、先輩ライターもいなかったです。漫画のレビューをブログで書いていたら、声をかけていただき、ライターになりました。当時はブログがブームで、ブログから書き手を引っ張ってくるという流れがあったんです。そこに乗ることができたんでしょうね。それからしばらくは会社員と並行して、ライターをしていました」
兼業ライターをしていた時期があるということは、「ライターになりたい」という強い意志を持っていたのだろうか。
「『ライターになりたい』というはっきりした意思はなかったんです。ライターとして活動を始めたばかりの頃は、『漫画のレビューを書いたら、お小遣いがもらえるんだ。ラッキー!』という感じでした。でもその頃に当時いた会社でいざこざがあって、居づらくなってしまったんですね(苦笑)。それで会社を辞めた頃に、既存の出版社がWebメディアを作るブームが来たんです。ぴあが『ウレぴあ総研』を作ったりした頃ですね。『ウレぴあ総研』はスタート当初から書いているので、もう5年くらいになります。そして、その記事を見た他のメディアからも声がかかる……という循環ができたというか。私がライターとして仕事をいただけている理由は、『自分の実力』というよりも、流れに乗れた『運』と常識を知らなかったことで頼った『勘』のような気がします」
自身が仕事をもらえている理由は『運』と『勘』と遠慮がちに藤谷さんは話すが、ブログブームやオウンドメディアブームがあったとしても、その流れに乗ることは決して容易ではないだろう。未知の領域に飛び込む勇気も必要なはずだ。それは、自分にしか書けない得意分野や、文章力に自信があったからこそできたことなのだろうか。
「長い文章は、ブログでしか書いていなかったです。そのブログも趣味で書いていたものでしたし、なので今でも『文章の力』で仕事を得ている自信はまったくないです。先ほども話したように、ブログがきっかけで漫画のレビューの仕事をもらったりもしたのですが、それも隙間産業的というか。声をかけてもらうきっかけになったブログ記事は、たしか『鋼の錬金術師』に関する記事だったと思います。そこから『まんたんウェブ』という、漫画、アニメ系のフリーペーパーに寄稿することになりました。担当編集の方の周りに『少年ガンガン』系の漫画が得意なライターがいなくて、そんな時に偶然私のブログをみつけたそうで。だから、『たまたま』なんですよね」
藤谷さんは、自分が好きで書いていた領域が「隙間産業だった」と話すが、他の人にない「自分がやれる領域」「自分の強み」をしっかりと打ち出すことができていたから、仕事を得ることができたのではないだろうか。さらに、藤谷さんは『人とのつながり』や『関係性』についてこう語る。
「人とのつながりも大きかったです。ブログブームだったこともあって、私と同じようにブログ経由でライターになった人と友達になっていったんですよ。その友達経由で、『藤谷さん、ヴィジュアル系好きだったらここで書かない?』と、宝島社の『音楽誌が書かないJポップ批評』というムック本で記事を書く仕事をいただきました」
「人とのつながり」から仕事の幅を広げていった藤谷さんだが、決して「仕事になるかもしれないから仲良くしておこう」という考え方ではないと話す。
「正直に言ってしまえば、遊んでいたんですよ。みんなでブログとかmixiでワイワイしていました(笑)。自分が書いた記事がメディアに載ると、仲間内で『すごい!』と盛り上がっていたんです。今でこそ、『ブログ=仕事やお金にする』『アフィリエイトで稼ぐ』といったイメージもありますけど、当時のネットはもうちょっと牧歌的だった記憶があります。『書きたいものを書く』という雰囲気がありました。だから私も『仕事にしよう』とか、『自分を売り込もう』とは考えていなかったですね。戦略的にキャラクター立ててブランディングをして、知名度を上げて、数字を取って……ということはあまり思い描いていなかったです。仕事をいただくたびに『やったー! 原稿料でCDを買おう!』という感じですよ」
先々までビジョンを描きすぎてしまうと、つい打算的になり「目的達成のための手段」を選んでしまいがちである。藤谷さんと周りの仲間たちはそういったことを考えず、仕事そのものや仲間との交流を楽しんでいたようだ。そして、そこで培った信頼関係から仕事のチャンスが生まれ、今につながっている。そんな関係を築くためにあえて意識している行動があるとすればこれではないかと、藤谷さんは話してくれた。
「あ、そうだ。私はめちゃくちゃ人に相談しますね。会社でいざこざがあったときも、『会社が大変なことになりました』って、知り合いや先輩のライター、編集者に相談していました。それで編集部を紹介してもらったこともありましたね」
相談することは、「迷惑なのでは」と考えてしまう人もいるはず。藤谷さんは昔から相談できるタイプの人間だったのだろうか。
「相談は、今は割とできる方ですね。自衛隊にいた時に身についたんだと思います。昔はあまり相談しなかったんですけど、自衛隊で「報告」「連絡」「相談」(報連相)は叩き込まれたというか。自分一人で何かを抱えていたら、組織が止まってしまうじゃないですか。そういった経験もあって、『一人で問題を抱えているよりも、周りに相談した方が流れも良くなるだろう』と思っています」
ここでもう一つ疑問をぶつけてみた。「相談をすることで人間関係が作られていく」となると、かなりフレンドリーな関係を築くことを重視されているのかもしれないと思ったのだが……。
「人に相談はしますけれど、飲み会とかでコミュニケーションを重ねるって感じではないんですよね。プライベートで編集の方と飲みに行ったり、遊びに行ったりとかも、あまりないんですよ。忘年会にも出てない……というか誘われません(笑)。あくまで『仕事のパートナー』です。でも、『友達』と『仕事仲間』の線引きは深く考えていないですね。企画を出し続けて、その結果が良ければ関係は続くと思っています」
お互いが納得のいく結果を出せていれば、声をかけられる関係は長期的に続く。そう考えている藤谷さんが、「結果を出し続けるためにしていること」についても聞いてみた。
「『出すのはタダだし』と思って、メディアの編集部に記事の企画はどんどん出しますね。編集の方は、一人の書き手と1対1で仕事をしているわけではないんですよ。例えば、5人のライターを候補に抱えている時もあります。その中の3番目には入れるようにしたいなと思っています。『毎回同じ人と仕事するのは良くない』って編集の人は思うんじゃないですかね……記事のテイストが似通ってきますし。『3番目のライター』は、フットワークが異様に軽いんだと思います。1番や2番の人がダメだったときにも、すぐに声をかけやすい存在というか。私がよく人に相談したり頼ったりするので、逆に声をかけやすいというのもあるのかもしれませんね」
それにしても、どうしたら企画を出し続けることができるのか。企画体質になるための習慣やインプット方法を伺ってみた。
「企画を出せているのは、ブログを書いていたおかげかもしれません。あと、少しでも気になったものは忘れないようにしています。例えば、流行っているものには必ず理由がありますよね。例えば、YouTuberをチェックするようにしています。自分の趣味の範囲ではないYouTuberもチェックして人気の理由を考えたり。「TwitterでYouTuberの話してたよね、じゃあこの仕事を」と、仕事が来ることもありますが、単純に知らないジャンルには新たな発見があるので、楽しいですしね」
さらに、SNSを使っても「自分の興味の幅を広げること」はできるようだ。
「例えば、自分のTwitterのタイムラインでちょっといじられていたり、敬遠されていたりするものにあえて触れてみるんです。さっきのYouTuberもそうです。昔でいうと、携帯小説も一部では避けられていて、でも一部では熱狂的に受け入れられていたりしましたよね。このやり方は、単に『逆張り』なだけかもしれないですけど……(笑)」
藤谷さんから、最後に「仕事哲学」とも言える話を聞くことができた。それは、「フリーランス=個人戦で挑み続ける仕事」というイメージを払拭してくれるものであった。
「仕事って、一人でできるものではないですよね。特にフリーランスはそうだと思うんです。『自分一人で仕事をしているわけではない』って思っています。これは仕事の場ではもちろんのことですが、プライベートでもそうです。『嫁・旦那ブロック』『親ブロック』なんて言葉があったりしますけど、極端な話、配偶者がフリーランスでいることを認めなかったら続けられないでしょうし、親が自分の仕事を認めてくれなければ関係も悪くなってしまう。『自分一人だけで頑張っています』ということは、ほぼないですもん。それにしても、お仕事の話は難しいですね……普段はヴィジュアル系やエンタメの話を考えたり、書いたりしていますから」
取材・文:佐野創太
取材協力:藤谷千明
81年生。山口県出身。暇人。ヴィジュアル系とかのライター。共著に「すべての道はV系へ通ず」(シンコーミュージック)。
HP:藤谷千明仕事リスト(暫定)
Twitter:@fjtn_c
LINE@:藤谷千明(まつおか)のLINE
書籍:すべての道はV系へ通ず。
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