リーダーシップの発揮に必要な“7つ”のスキルとは?求められる背景や身につける方法を解説!
そもそもリーダーシップとは?
大前提として、リーダーシップとはどのような能力のことを指すのでしょうか。本章では、リーダーシップの意味や具体的な行動の例について解説します。
リーダーシップの意味
リーダーシップとは、組織の目標を達成するために、メンバーを先導する力のことをいいます。具体的には、積極的に周囲とコミュニケーションを取ってチームワークを築いたり、メンバーを育成・指導して動機付けたり、関係部署と連携をしたりする行動が典型例といえます。プロジェクトや部署の中心人物が強いリーダーシップを持つことで、組織に一体感が生まれ、メンバーが高いモチベーションで目標達成に取り組めるようになります。
リーダーシップのスキルは、努力で身につけられる
リーダーシップと聞くと、先天的な才能と思われがちです。しかし、リーダーシップはコーチングスキルや意思決定スキルなど、いくつかのスキルに分解されます。それらを努力によって身につければ、リーダーシップを習得することは十分可能です。まずは必要なスキルを知り、一つひとつ伸ばすところから始めましょう。
リーダーシップのスキルが求められている背景とは?
今や管理職だけでなく、人材一人ひとりに強いリーダーシップが求められている時代です。本章では、リーダーシップのスキルが企業から求められている背景について解説します。
社会の変化が激しくなっているため
近年は市場のグローバル化や消費者ニーズの多様化、IT化など、ビジネスシーンが目まぐるしく変化しています。変動の激しい時代においては、半歩先を読んで柔軟に意思決定し、周囲をより良い方向へ導いていく存在が不可欠です。つまり、企業が事業を長期的に繁栄させるためには、強いリーダーシップを備えた人材が欠かせません。そのため、企業の採用選考では、リーダーシップに関連した経験や実績を持つ人材が重視される傾向にあります。
働き方が変化しているため
近年はワークライフバランス推進の観点から、時短勤務やフレックスタイム制などの制度が一般化されつつあります。また、最近では新型コロナウイルスの影響に伴い、リモートワークも広く浸透しました。企業によっては、部署は同じでも社員一人ひとりの働き方がまったく違うというケースもあるかもしれません。こうした働き方の異なる人材をリーダーとして柔軟かつ適切にマネジメントするには、強いリーダーシップのスキルが必要です。
雇用の流動性に対応するため
今や終身雇用が少しずつ崩れはじめ、転職や再就職が当たり前になりつつあります。雇用の流動化に伴って、リーダーシップを備えた人材は、より良い待遇や役職を求めて他社へ転職するようになりました。そのため、リーダーのポジションを担えるような人材は企業内で不足しやすく、必要とされやすくなっている状況です。また、リーダーシップを備えた人材は市場価値が高いため、高水準の給与や待遇で採用されるチャンスも増えています。
リーダーシップの発揮に必要な“7つ”のスキルとは?
リーダーシップは、具体的にどのようなスキルで構成されているのでしょうか。本章では、リーダーシップの発揮に必要な7つのスキルについて解説します。
1.ビジョンメイキングスキル
リーダーシップを構成するスキルの一つが、ビジョンメイキングスキルです。ビジョンメイキングとは、将来の見通しを立て、組織の進むべき方向性を示すことをいいます。先頭に立つ人材がビジョンメイキングスキルを備えていれば、メンバーが共通の目標に向かって一致団結でき、高いモチベーションで働けるようになるでしょう。
2.コミュニケーションスキル
組織やプロジェクトを運営する際には、多くのメンバーを巻き込みながら作業を進める必要があります。そのため、周囲と円滑にやり取りし、連携を図るためのコミュニケーションスキルも欠かせません。また、メンバーに仕事の意義を伝えて動機付けたり、他部署と交渉・調整したりする際にもコミュニケーションスキルは必須です。
3.コーチングスキル
組織をけん引する人材は、メンバーの育成や指導を任されるケースもあります。その際、一人ひとりの目標達成に向けて、相手に自発的な行動を促すコーチングスキルが不可欠です。リーダーとなる人材がコーチングスキルを持っていれば、メンバーのやる気をうまく引き出し、組織全体のパフォーマンスも最大化できます。
4.意思決定スキル
事業や組織を運営するうえで、思わぬ課題に直面し、選択を迫られることも少なくありません。その際、リーダーとなる人材が判断に迷っていたら、周囲が不安を感じて組織全体の士気が低下してしまいます。だからこそ、強いリーダーシップを発揮するためには、物事の優先順位を決めて、柔軟に意思決定するスキルも不可欠です。
5.アセスメントスキル
アセスメントスキルとは、人材の適性を正しく見極める能力のことをいいます。組織の先頭に立つ人材がアセスメントスキルを備えていれば、メンバーの強みや弱みを見極めたうえで、適材適所に人材を配置することが可能です。メンバーが自身の能力を発揮しやすくなるため、組織の成果アップや定着率の向上にもつながりやすくなります。
6.テクニカルスキル
リーダーとなる人材は自身が業務で高い成果を出し、お手本を示すことで、メンバーからより厚い信頼を得られます。その点、リーダーシップを発揮するためには、業務上の専門知識やノウハウといったテクニカルスキルも求められるでしょう。周囲からの信頼が高まれば、組織での影響力もさらに発揮しやすくなります。
7.リスクマネジメントスキル
感染症の流行や景気変動、法改正、コンプライアンスの問題など、企業はさまざまなリスクから打撃を受けてしまいます。そのため、リーダーとなる人材に求められるのは、起こりうるリスクを事前に察知するリスクマネジメントスキルです。社会の動向を正しく把握し、リスクに備えておけば、組織への影響も最小限に抑えられます。
リーダーシップのスキルを身につける方法とは?
リーダーシップを発揮するためには、どのようにスキルを身につければいいのでしょうか。本章では、リーダーシップのスキルを習得するための方法について解説します。
周囲と積極的にコミュニケーションを取る
リーダーシップは、周囲と良好な信頼関係を築く能力でもあります。そのため、普段から同僚や部下と積極的にコミュニケーションを取ることが大切です。相手を深く知ろうとすることで、適性を見極めるアセスメントスキルや、相手を成長に導くコーチングスキルも磨けます。また、会話のペースを相手に合わせる「ペーシング」や相手の言葉を繰り返す「トラッキング」など、信頼を構築するための対話術を実践し、習得することも可能です。
意思決定の経験を積む
リーダーシップを発揮するためには、どのような局面でも柔軟に意思決定できるスキルが欠かせません。そのため、日常的に意思決定の訓練を積んでおくことも重要です。例えば、世の中の出来事や社内の経営判断に対して、「自分ならどのように対処するだろう」と考えるクセをつけるのも一つの方法でしょう。意思決定を繰り返すことで、論理的に結論を導き出す力(クリティカルシンキング)も身につき、周囲の納得も促しやすくなります。
主語を「私たち」に変える
組織のリーダーになる人材は、個人だけではなく、組織全体の利益を最大化させるべく選択を考える必要があります。その点、普段の業務で主語を「私」から「私たち(部署やチーム)」に変え、広い視野を身につけるのも効果的です。一歩引いて組織目線で物事を考えることが習慣になれば、より合理的な意思決定ができるでしょう。
リーダー向けの研修を受ける
リーダーシップを身につけるためには、リーダーに求められるスキルやノウハウを体系立てて学ぶことも大切です。その点、リーダー向けの研修や講座を受けることも、有効な方法でしょう。研修を受講すれば、フィードバックやコーチングのテクニックを実践で学べたり、他社のケーススタディを知れたりするメリットがあります。志を同じくする受講者と意見交換をすることで、スキルアップへのモチベーションも一層高められるでしょう。
リーダーシップを習得すれば、ハイクラス転職の実現も可能
リーダーシップを身につけることで、周囲を巻き込みながら円滑に業務を進められるようになります。リーダーシップを磨くには、ビジョンメイキングやコーチング、意思決定をはじめ多様なスキルの習得が必要です。こうしたスキルを養うには、普段から意思決定やコミュニケーションの機会を意識的に設ける姿勢も欠かせません。
また、強いリーダーシップを備えた人材は、組織をけん引するリーダー・マネージャークラスとしてさまざまな企業から重宝されます。そのため、ハイクラス転職を通じて、今よりも高水準な年収・役職を実現することもできるでしょう。充実したキャリアを築けることも、リーダーシップを習得するメリットといえます。
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