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新卒採用と中途採用の違いとは?転職活動で覚えておきたい評価のポイント

新卒採用と中途採用の違いとは?転職活動で覚えておきたい評価のポイント

学生時代の就職活動と、社会人になってからの転職活動の対策は同じではありません。新卒採用と中途採用では、企業側の評価ポイントに違いがあるためです。転職活動を成功させるために、中途採用の担当者が重視するポイントを重視したうえで、応募や面接の準備を行いましょう。

本記事では、新卒採用と中途採用の違いやポイントなどを紹介します。転職活動を進めるにあたっての参考として、ぜひ内容をご覧ください。

新卒採用と中途採用の違いを比較

新卒採用と中途採用は、定義・応募資格・選考方法など、さまざまな違いがあります。代表的な違いは以下のとおりです。

  新卒採用 中途採用
定義 おもに社会人経験がない学生を対象とした採用 おもに就業経験があり即戦力として活躍できる人を対象とした採用
応募資格 高校または大学卒業見込みの学生だが、企業によっては第二新卒も対象となる 学歴や資格などが応募資格として明記されていることがある。企業によって異なる
選考方法 ESの提出・試験・面接 履歴書や職務経歴書の提出・筆記試験・面接
選考方法 ESの提出・試験・面接 履歴書や職務経歴書の提出・筆記試験・面接
選考時期 6~9月ごろ 即日~1か月前後
評価ポイント 学歴・熱意・成長性・人柄など 業務経験・スキル・ビジネスマナーなど
入社後の研修 新入社員研修を行う企業が多い 研修を行う企業は少ない

項目ごとに、違いを詳しく解説します。

定義

新卒採用と中途採用は、それぞれ次のように定義できます。

  • 新卒採用:おもに社会人経験がない学生を対象とした採用
  • 中途採用:おもに就業経験がある人を対象とした採用

ただし、就業経験の有無を問わず中途採用を行う企業もあります。

応募資格

応募資格も、新卒採用と中途採用では異なります。新卒採用の求人に応募できるのは、高校または大学卒業見込みの、社会人経験がない学生です。企業によっては、卒業後3年以内の「第二新卒」を新卒採用の対象に含めることがあります。

中途採用の応募資格は、「大卒以上」「簿記2級以上」など企業や職種によって違いがあるため、求人情報の確認が必要です。中途採用では、学歴・経験・資格を問わず募集を行っている企業もあります。

選考方法

新卒採用は、各企業が開催するインターンシップや会社説明会に参加し、エントリーシート(ES)を提出して応募する方法が一般的です。応募後は、筆記試験やグループ面接、個人面接を経て採用が決定されます。

中途採用は、応募者が転職サイトや転職エージェントなどの情報をもとに応募し、筆記試験や個人面接を受ける流れが主流です。筆記試験がなく、書類審査と個人面接のみを行う企業もあります。

選考時期

新卒採用の選考時期は、政府指針では大学4年の6月1日以降とされています。実際には早期に選考を行う企業も多く、内定が出るのは大学4年の6~9月がピークです。新卒採用では、企業側が学生のポテンシャルを判断するため、時間をかけて選考を行います。

中途採用の求人は、欠員補充や事業拡大などによる増員が多く、募集・選考は随時です。企業によるものの、選考期間は即日~1か月程度と短い傾向にあります。

募集自体は随時行われていますが、中途採用におすすめの転職時期は1~2月・6~7月・10~11月です。1月~2月は転職市場が活発化しており、年度の変わり目での入社をめざせます。ボーナス後のタイミングで転職する人が多いため、6~7月も求人が多めです。年内での転職を決めようとする人が多いことから、10~11月も求人が増えます。転職活動時は、募集が増えるタイミングも考慮してみましょう。

評価ポイント

社会人経験のない新卒採用では、ポテンシャルが重視されます。おもな評価ポイントは、学歴・熱意・成長性・人柄などです。学歴以上に面接内容を重視する企業も多く、身だしなみや話し方などの第一印象も評価ポイントに含まれます。経験やスキルがなくても、入社を希望する理由や仕事に対する意欲、前向きな姿勢をアピールすると、企業から評価されやすいでしょう。

一方、中途採用の評価ポイントは、即戦力としての活躍が期待できるような、業務実績・スキル・ビジネスマナーなどです。中途採用の募集は入社後早期に成果を出してほしい状況で行われるため、即戦力であることが評価されます。即戦力となる人物は採用コストや教育期間を抑えられることも、企業側の大きなメリットです。

前職での実績やスキルを履歴書や職務経歴書で具体的にアピールすると、採用につながりやすいでしょう。営業職であれば売上実績、エンジニアであれば開発経験、事務職であれば業務効率化の取り組みなど、職種に応じた成果を示すことが大切です。

入社後の研修

新卒採用では、入社後すぐに新入社員研修が行われます。企業の規模や方針により研修期間や内容は異なるものの、1~3か月かけてビジネスマナーや仕事の基本的な進め方、会社組織などについて学ぶことが可能です。

中途採用は、社会人としてのマナーが身についている前提であるため、入社後に研修を行う企業は少ない傾向が見られます。教育にかかる期間やコストを抑えたい企業側の意向もあり、基本的なルールの説明を受けた後は、不足している知識やスキルを現場で覚える方法が一般的です。

新卒での「就活」と中途での「転職活動」違い

新卒採用と中途採用では、評価されるポイントも異なります。採用される可能性を高めるためには、ポイントを押さえた就職活動・転職活動をすることが大切です。新卒採用、中途採用のポイントを解説します。

新卒採用のポイント

新卒採用は、政府の示す就活スケジュールが基本です。ただし、独自のタイミングで動く企業もあります。入社を希望する企業がある場合は注意しましょう。政府の示す就活スケジュールは、以下のとおりです。

  • 広報活動開始:卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
  • 採用選考活動開始:卒業・修了年度の6月1日以降
  • 正式な内定日:卒業・修了年度の10月1日以降

参考:厚生労働省「大学等卒業・修了予定者の就職・採用活動時期について」

就職活動では、自己分析や業界研究・企業研究を行い、インターンシップや企業説明会に参加しながら情報を集めます。面接ではガクチカや就活の軸など新卒ならではの質問が行われるため、対策を行いましょう。

中途採用のポイント

中途採用は、募集が多くなる時期はあるものの、新卒採用と違って明確なスケジュールが決まっていません。企業が求める人材であると効果的にアピールするためには、履歴書や職務経歴書が重要です。書類から求める経験やスキルを満たしていないことがわかると、選考の初期段階で不採用になることがあります。応募書類を作成する際は、新卒同様に自己分析や企業研究・業界研究を行い、企業が求める人物像やスキルを明確にしましょう。

中途採用の面接では、必ずといっていいほど転職理由を聞かれます。転職理由は、前職の批判や悪口にならないよう、答え方に注意しなくてはなりません。実績は「前年比〇〇%のコストカットを実現した」「〇〇人中、〇位の成績だった」など、相手に伝わりやすいよう具体的な数字を示します。

「自分には実績がない」と悩む方は、専門家の力を借りるのもおすすめです。転職エージェントに相談すると、あなたのキャリアを客観的に見て、アピールできる実績を整理してもらえます。ぜひ転職エージェントの活用も検討してみてください。

中途採用とキャリア採用や第二新卒採用の違い

キャリア採用や第二新卒採用は、中途採用とどのように違うのでしょうか。言葉の意味の違いについて、それぞれ解説します。

キャリア採用と中途採用の違い

キャリア採用とは中途採用のひとつで、大きな違いはターゲットです。一般的に、中途採用では「業種や職種の未経験者」や「第二新卒者」も応募対象となります。しかし、キャリア採用では、すでに経験や知識、スキルを持つ人材がターゲットです。特に外資系企業では、「経験者採用」の意味合いが強くなります。

第二新卒採用と中途採用の違い

第二新卒採用と中途採用の違いは、高校や大学を卒業してからの年数です。一般的に、第二新卒とは「卒業後の社会人経験が3年以内」の転職者を意味します。4年制の大学卒業者なら20代中盤、高校卒業者なら20歳前後です。第二新卒は基本的なビジネスマナーが身についていて新しい環境への適応力も高いため、歓迎する企業が増えています。新卒枠で応募できるかは企業によって違うため、求人への応募時に確認しましょう。

新卒採用と中途採用の違いに関するよくある質問

新卒採用と中途採用の違いに関するよくある質問と答えを紹介します。転職活動の参考として、ぜひ違いをチェックしてみてください。

新卒採用と中途採用では給料に違いがありますか?

基本的に、新卒採用と中途採用では給料に違いがあります。同じタイミング・同じ職種での入社であれば、新卒採用は一律同額での支給となることが多いでしょう。中途採用の場合、前職での経験や資格などを考慮して支給額を決定する方法が一般的です。

新卒採用と中途採用ではどちらが難しいですか?

一般的には、中途採用の方が新卒採用よりも難易度は高いとされています。なぜなら、中途採用は早期に成果を出してほしい状況で募集が行われ、スキルや経験など新卒採用よりも求められるポイントが増えるためです。前職での実績やスキルを効果的にアピールできれば、採用される可能性を高められるでしょう。書類や面接に不安がある場合は、転職エージェントの活用がおすすめです。

新卒者も中途採用の求人に応募できますか?

中途採用は即戦力やスキルを求められることが多いため、社会人経験のない新卒者は選考を通過しにくい傾向があります。ただし、年間を通じて未経験者を募集している企業であれば、新卒者でも応募可能な場合があります。求人情報の応募条件をよく確認しましょう。

なお、新卒枠で既卒者を受け入れるかは、企業の方針によって決まります。企業によっては第二新卒者が新卒枠に応募できることもあります。

中途採用に求められるポイントを意識した転職活動を

中途採用は新卒採用と違って選考期間が短いため、自ら進んで動いていかないと、良い結果には結びつきません。また、評価のポイントや入社後の研修などにも違いがあります。転職活動を行う際は、企業側が求めている人物像を把握し、ビジネスマナーや知識、即戦力として活躍できることをアピールしましょう。

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この記事の監修者
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パソナキャリア編集部

転職エージェントの視点から、転職活動の始め方、自己PRの作り方、面接対策や円満退職の秘訣まで、転職ノウハウをわかりやすくコラムでご紹介します。

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