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【2021年下半期】商社業界転職市場動向

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商社業界の採用状況としては、大手総合商社・専門商社共に引き続き募集を行っています。新型コロナウイルスの影響を受けた分野もありますが、事業の変革期を迎えている企業も多く、DX推進やM&A、新規事業、国際物流、再生可能エネルギーなどの分野での採用ニーズが高いです。

求職者の方も、事業会社側への転職やグローバル環境や専門性の高さを求めてご相談をいただくことが多いです。商社業界へのご転職をご検討の方は、情報収集にあたって参考にしてみてください。

商社業界の採用動向~求人の変化は? 中途採用では即戦力人材を求める~

現在、パソナでお預かりしている商社業界の有効求人倍率は1倍と、全産業の平均0.9倍とほぼ同水準となっています。もともと、そこまで中途採用数が多い業界ではない為、新型コロナウイルスで大きく影響を受けているということはありません。

【商社業界の有効求人倍率の推移】

以前は、大手の総合商社で7割ほどだった新卒採用の比率を下げ、中途採用の比率を上げていく企業もあります。教育や育成に時間をかけるよりも、経験者を採用して即戦力として活躍いただくことで、事業を大きくしたり、会社としての組織力を高めたりしています。そのため、ご経験のある方は、即戦力として活躍できるピンポイントの企業と出会えるチャンスが大きいといえるでしょう。

また、部門ごとに独立している組織をまとめ会社をしての力を高めていくために、ITの技術やデータベースの情報を活用できるDX人材も重宝されています。

商社業界の求人動向~DX推進、M&A、再生可能エネルギー、サステナビリティ推進~

2021年の商社業界の採用は、以前と変わらず、引き継続き募集をしています。一時期は、新型コロナウイルスの影響で採用を控える部門もありましたが、現在ではニューノーマルを見据えた求人の募集があります。

人事、総務、経理などの各管理系職種に加えDX推進やM&A推進や脱炭素推進といった各本部を横串する形でのコラボレーション強化や新規事業推進などのニーズが高まっています。各本部では保険、リスクマネジメント、食品、貿易関連、金属、資源、などの分野でもM&A、事業企画、新規事業企画、子会社経営管理を中心に求人が出ています。

また、各社サステナビリティ推進部門の強化を図っており、機関投資家のESG投資に関する実務経験者のニーズも高くなっております。

商社業界の転職事例

転職事例1

男性
30代半ば
転職前 転職後
自動車部品メーカー
管理会計・国際税務担当
総合商社
決算・税務業務担当
年収:700万円 年収:950万円

男性30代半ば

転職前 自動車部品メーカー
管理会計・国際税務担当
年収:700万円
転職後 総合商社
決算・税務業務担当
年収:950万円

<転職理由>
前職での駐在の可能性がなくなり、よりグローバル展開している企業にてこれまでの経験活かしたいため。

<決め手>
ご転職理由が叶う点と、将来の海外駐在にチャレンジできる可能性が高い点。また、幅広い業務展開を行う商社にて自身の視野を広げられる点。

転職事例2

男性
40代後半
転職前 転職後
日系証券会社
契約書審査と法務相談および
デリバティブ関連や
クロスボーダーの
投資銀行業務
総合商社
金融法務
年収:1300万円 年収:1500万円

男性40代後半

転職前 日系証券会社
契約書審査と法務相談およびデリバティブ関連やクロスボーダーの投資銀行業務
年収:1300万円
転職後 総合商社
金融法務
年収:1500万円

<転職理由>
異業界でキャリアを広げてみたいため。

<決め手>
新しい業界にて経験やスキルが活かせる点。

商社業界の今後の採用動向

総合商社の各本部は基本的に戦後日本経済を牽引してきた繊維や化学や機械といったどちらかというとオールドエコノミーに連動した本部構成となっています。アフターコロナを見据えDXや脱炭素やヘルスケアといったキーワードで新産業や新業態への積極的な投資やM&Aを仕掛けています。

10年20年先を見据えた最適な事業ポートフォリオの再構築へ向けて暗中模索を続けています。こういった背景から30代を中心としたプロフェッショナル人材への即戦力採用も当面は積極的に行われるでしょう。

パソナは総合型人材紹介会社として、企業とのコネクションも強くホットな情報提供はもちろん、面接に向けた模擬面接対策や手厚いフォロー体制が整っています。
少しでも商社業界にご興味をお持ちいただけましたら、パソナまでご相談下さい。

寄稿者プロフィール

〈話し手 プロフィール〉

商社業界 責任者 和久 祐介

BtoC向けの商材・サービス、広告、人材・アウトソーシング、建設・不動産、それぞれの業界専門チームを統括する部の責任者。
現在、ミドル~ハイクラスポジションの採用支援に力を入れております。


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商社業界の経済状況・今後の市場予測

5大商社を中心に脱炭素で「非資源」に注力

5大商社と呼ばれる三菱商事、伊藤忠商事、三井物産、丸紅、住友商事をはじめとする大手総合商社の2021年3月期連結決算は、通期では総じて厳しい結果となりました。新型コロナウイルス感染拡大に伴う年度前半の資源価格の下落やコンビニエンスストア事業の不振などが響いていると考えられます。

しかし、年度後半は、イギリスや米国で先んじて始まった新型コロナウイルスのワクチン接種の進展を背景に、世界経済が急速に回復し始めたことから、資源価格が大きく上昇するなか下半期の業績は好転しました。伊藤忠商事も減益となったものの、非資源分野を中心に影響を最小限に抑え、純利益で5年ぶりに首位となりました。

近年、資源分野の業績不振から「脱資源」の動きが見られてきています。市況に左右されにくい非資源分野(繊維や食料、機械)を強化し、徐々に業績の押し上げに寄与しているでしょう。

伊藤忠商事は市況に左右されにくい生活消費関連事業の育成に注力し、大手5社の中で先行して事業を拡大してきました。その結果、純利益に占める資源分野の比率は3割弱と、約6割に達する三井物産などに比べて低い水準です。残る4社は、資源分野で稼いだ豊富な手元資金をデジタルや脱炭素、医療などの中長期的な成長領域に振り分けていく方針です。

総合商社で事業ポートフォリオの大転換

総合商社は、資源から非資源へ事業ポートフォリオの転換を試みています。三菱商事は2020年に5000億円を投じてオランダの電力会社エネコを買収し、再生可能エネルギーに注力しています。
伊藤忠商事は、ファミリーマートのデジタル化を支援し、主力事業の立て直しを図っています。
三井物産は宇宙事業をはじめフロンティア領域に進出しており、住友商事は、得意のケーブルテレビ事業を起点に5G分野に進出しました。
丸紅は植物肉など環境に配慮した食料分野での付加価値ビジネスを開拓しています。
今後も様々な事業転換が期待できるでしょう。

Fisco

株式会社FISCO

1995年に設立、2006年上場。金融情報配信会社として、株式、為替、債券、仮想通過といった金融情報を広く取り扱う。各投資市場に対する深い理解と洞察に基づき、初心者からプロまで、投資家を支援する各種金融サービスを提供している。全国の金融機関約250社向けに金融情報を提供しているほか、個人向けではヤフーファイナンス、LINEニュース、SmartNews、Gunosyなど、国内の主要なサイトやアプリに金融・経済系コンテンツを提供している。


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