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【2022年】40代経理職の転職動向、求められるスキル、年収やポジションを転職エージェントが解説

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40代まで築いてきた経理職としての経験、キャリアは転職活動時にどう活きるのか?企業から求められるスキルとは?それに対して期待できる年収やポジションはどのくらいなのか?今回は40代の経理職に的を絞り、部門管理職、経理スペシャリストの転職時の注意点、具体的な事例をコンサルタントが詳しく解説します。

コロナ禍で大きく変化した転職市場

コロナ禍による打撃を最初に被った2020年前後に求人は大幅に減少しましたが、2021年以降に増加に転じています。2022年8月現在は観光、サービス業などを除けば多くの業界がコロナ以前の段階にまで戻っています。

 

しかし、求人の回復と共に企業・転職者の両方に大きな変化が生じました。

 

まず、企業側では若手人材やポテンシャルを見込んだ人材の採用から、30代〜40代の中堅世代の即戦力人材を求める傾向にシフトしました。この背景には多くの企業がコロナ禍による業績不振からの回復を目指していることが挙げられます。かつては35歳以上の転職は厳しいとされていた時期もありましたが、現在は40代・50代で転職する方も多く、企業側も企業の中核を担う年代の人材を積極採用しています。

 

一方で転職者側ではリモートワークや社内環境のデジタル化など、コロナ以降の新しい働き方を求めて転職する方が増えています。

 

特に経理職は月末・月初や四半期、決算期などの時期に業務が集中し、長時間の残業が発生しやすい職種でした。コロナ禍以降はリモートワーク環境の充実や、紙での運用を止めてウェブ上で業務が完結するサービスが充実したことで、アナログな環境に見切りをつけて、働きやすい環境が整った企業へ転職したいというニーズが高まっています。

 

こうしたデジタル化の流れは転職活動にも反映されています。一次面接においては7割以上の企業がオンラインで実施するようになり、働きながら転職活動がしやすい状況にシフトしています。一部の大企業やIT業界などデジタル化が進んだ企業では最終面接までオンラインで完結するケースや、フルリモートでの就業が可能な求人も出始めています。

 

変化する環境で転職を成功させるためには?

求人数が大きく回復し、デジタル化による環境の変化があるとはいえ、企業側の採用方針は非常に慎重です。内定を獲得するためには、企業が求める要件を満たしているかが重要になります。そのため、事前の準備なしに面接に挑んだ場合には、選考に苦戦する可能性が高いでしょう。

コロナ以降の転職活動を成功させるためには3つのポイントを押さえることが重要です。

 

1.キャリアパスを具体的に描く

スペシャリストとして特定の領域で専門性を高めたいのか。それとも管理職に進んで、将来的には役員など経営にまで関わりたいのかといった中長期的なキャリアパスを描いた上で、最適な求人を選ぶようにしましょう。具体的に悩んだときには、転職エージェントなど第三者へ相談することが有効です。

 

2.転職後のライフスタイルに合致した企業を選ぶ

40代ともなるとライフステージの変化やご家族の有無によって、生活環境やワークライフバランスを見直すべきタイミングに入る方もいらっしゃいます。柔軟に働ける環境であるか、仕事と家庭のバランスが維持できるかといった観点でも求人を選びましょう。

 

3.企業規模と風土が自分に合っているかを見極める

2に関連しますが、ご自身が望むライフスタイルやキャリアパスが実現できる企業であるか、事前の見極めも重要です。テレワークやデジタル化に対する姿勢や、人材の多様性に対する理解など、面接や内定後の面談で確認するようにしましょう。

 

以上の3点はインターネット上の口コミや公開情報だけでは十分に把握できないことも多分に含まれています。転職エージェントを活用することで、客観的にキャリアパスを整理したり、求人票だけではわからない募集背景や内部環境を知ることができます。ミスマッチのない転職を進めるためにも、効果的に転職エージェントを活用しましょう。

 

企業が40代の経理人材に期待するポイントとは?

これまで述べたように、企業は即戦力で活躍できる40代の経理人材を積極的に採用しています。それでは、企業側は中途採用で入社する即戦力人材にどういったスキルを求めているのでしょうか。

 

企業が経理スペシャリストに期待するスキル

上場企業での経理業務経験はどの企業でも優遇されます。特に連結決算業務やIPO(新規上場)準備や上場後の決算対応業務がある方は、これから上場を目指すベンチャーやスタートアップ企業へのキャリアパスも開けるでしょう。また税務申告書の作成など税務関連の業務や、経理業務をデジタル化するためのシステム導入経験も企業から評価されます。

 

公認会計士はスペシャリストとして極めるのであれば持っておきたい資格です。もしくは税理士や簿記一級もアピール材料になります。

 

外資系企業や日系グローバル企業への転職を希望する場合には語学力が欠かせません。目安としてはTOEICで700点以上ですが、英語を使った実務経験があれば必ずしもTOEICを受ける必要はありません。企業が求めるスキルや資格、語学力があれば、転職の選択肢も増え、待遇や年収アップにも反映されるでしょう。

 

企業が部門の上級管理職に期待するスキル

マネージメントしている組織の規模、直属のメンバー数、経験年数を企業は重視します。採用においては現職のマネージメント規模と、募集企業側の組織規模や要求される経験年数にギャップがないかを注視しています。

 

加えて、昨今は大半の企業がプレイングマネージャーを求めています。管理職はメンバーのマネージメントだけをすればいいわけではありません。組織の状況やメンバーのスキルに応じて、足りないリソースを自ら埋めたり、ご自身の専門領域でパフォーマンスを発揮することが期待されます。

 

特に大企業では役割ごとに組織が細分化・縦割り組織になっていることもあり、経理・財務全体では大所帯であっても、経理、税務、財務などの各組織は数人で構成されているということも珍しくありません。どんな状況でも組織でミッションをクリアできるよう、ご自身の専門性を磨く努力は継続しましょう。

 

特に一部の企業では部長職以上のポジションでは公認会計士などの資格が必須要件になる場合もあります。スペシャリスト、管理職いずれの場合においても資格取得はキャリアアップする上での重要な武器になります。

 

共通して重要なのは、新しい環境への順応力

不確実な情勢が続くなかで、あらゆる企業で求められるのはスピード感です。特にIT業界やベンチャー企業の場合には、意思決定と実行の両方でスピード感と高い業務処理能力が要求されます。決まった業務を淡々とこなしてきた方が転職した結果、業務量とスピードについていけずに早期退職してしまうケースも実際に起きています。

こういった状況に陥らないためには企業選びも重要ですが、日頃から新しい環境に適応できるよう、積極的に業務改善に取り組んだり、生産性を高める施策を社内に提案すると良いでしょう。

働き方や人材の多様性が増すなかで、コミュニケーション能力も重要です。上から降りてきたことを単に命令するというマネージメント手法は歓迎されない時代になりつつあります。経営層や自社のミッションやあるべき姿を前提に、自分たちはどうありたいか・どうあるべきかを上層部やメンバーと対話しながら、周囲の成果を引き出すことが管理職には求められています。

また、現状の組織に改善点がある場合には積極的に対策を提案するようにしましょう。改善案が実現し目に見える成果が出れば、次の転職においても非常に有利に作用します。

 

年収別で見る経理人材のポジション、期待スキル

経理職の年収は業界や企業の規模、役職、ご自身のスキルによって異なります。ここでは年収ごとの平均年齢やスキルについてご紹介します。

 

年収600万以上

業界によって年収は変動しますが、基本的には管理職以上の役職で課長〜部長クラス。年齢では30代後半から40代中頃が目安となります。この年収帯の管理職はマネージメントとよりも、プレイングマネージャーとして自ら手を動かしつつ、組織運営や部下育成にも関わることが求められます。

経理職としては月次・年次決算の経験を必須、税務関係や監査法人対応の経験・スキルがあると望ましいでしょう。

 

年収1000万以上

部長職以上が目安ですが、大手グローバル企業や総合商社など年収レンジが比較的高い企業であったり、マネージメント経験が5年以上、もしくは公認会計士の資格を持つ方であれば課長職でも1000万に到達するケースもあります。

 

年収1200万以上

部長〜役員(CFOなど)クラスが目安。この年収を目指す場合には経理としての深い経験に加えて、経営層や関連部門とのコミュニケーション能力が必要不可欠です。経営視点を持って、日頃から業務に取り組んでいるかがキーになります。

 

CFOを目指すなら

CFO(最高財務責任者)は財務・会計だけでなく、資金調達など戦略的なファイナンス計画の遂行や管理会計の経験も要求されます。キャリアに裏付けされた経験の豊富さが不可欠であり、CEO(最高経営責任者)やCTO(最高技術責任者)は30代以下であっても、CFOは40代以上というベンチャー企業も少なくありません。

 

40代経理職の転職事例

スペシャリストとしての転職

ファイナンスのスペシャリストとして、監査法人や会計事務所から事業会社へ転職する方が40代では多い傾向にあります。これまでの資格や経験を活かしつつ、事業会社に移ることで企業経営にダイレクトに貢献することでキャリアの幅が広がります。また、事業会社のほうがワークライフバランスは比較的整っていることもメリットです。

 

監査法人や会計事務所に勤めていて、現在のワークスタイルを見直したい方には事業会社の転職をおすすめします。

 

事業会社での業務経験がない場合でも採用率は比較的高く、保有する資格や担当してきた業界と経験年数が求人とマッチすれば採用されやすい傾向にあります。公認会計士などの資格がない場合には入社時に年収が100万円程度ダウンする可能性もありますが、入社後の昇進・昇給で入社前の年収を上回る方も多数いらっしゃいます。

 

管理職としての転職

大手企業の子会社で課長まで昇進したものの、部長は本社から出向するパターンが多いため、これ以上の昇進は見込めないという方や大企業での昇進レースに出遅れたという方が転職するタイミングが40代です。

 

ポイントになるのはマネージメントする組織の規模。5〜6人程度の規模であれば、転職先も10人以下の組織、50人規模の組織であれば30人から70人と、転職先も現職の規模と同程度の組織を選ぶとミスマッチも起きにくい傾向にあります。

 

また大企業での課長職から中小企業の部長職に転職するなど、会社規模や組織規模を変えて、より上のポジションを目指すという転職も考えられます。

 

 

転職エージェントを活用して転職するメリットは?

転職エージェントを利用する最大のメリットは非公開求人や特定の転職エージェントのみが扱う独占求人を扱っていることが挙げられます。

 

特にハイクラスなポジションの募集は経営戦略に関係するものが多く、競合他社に情報が漏れないよう採用を進めたい企業が転職エージェントを活用しているのです。これまで培った専門性が活かされるミドル〜ハイクラスや管理職の求人は転職エージェントのみに依頼するというのが一般的です。

 

また、企業が転職エージェントを使うもう一つのメリットとして、転職エージェント側で選定した人材のみを選考することで採用活動をスマートに進められる点が挙げられます。企業によっては過去に採用実績のある転職エージェントに限定して、重要なポジションの採用を委託する場合もあります。

 

パソナキャリアの転職支援サービスの特徴とは?

パソナキャリアは幅広い業界・職種の求人を扱う全国区の総合型転職エージェントです。特に年収800万円以上のミドル〜ハイクラスの転職成功事例が豊富にあり、取り扱う求人数も日本最大級です。

 

多くの企業・ご登録者から支持される理由としては、業界や職種に特化した専門チームによるきめ細やかな転職支援にあります。企業とご登録者を経理専門のチームが仲介することで、双方の希望に合致したマッチングを実現しています。

 

その成果は外部調査でも証明されており、オリコン顧客満足度®調査 「転職エージェント」ランキングでは4年連続1位(2019~2022年)を獲得しています。

 

一般的に転職エージェントのコンサルタントは、企業とご登録者両方を担当する「両面型」と、企業かご登録者の片側のみを担当する「片面型」のいずれかに別れます。パソナキャリアでは「両面型」と「片面型」のハイブリッド体制を敷くことで、ご登録者の希望や転職活動の方針にフィットした支援を提供しています。

 

また面接対策では模擬面接に特化した専門の担当者が対応。個々の企業に応じた対策を実施することで、最短での内定獲得をサポートしています。サービスの利用料はすべて無料です。この機会にぜひご相談ください。

 

まとめ

企業経営の中核をファイナンスから支える40代の経理人材が転職を成功させるためには以下のポイントを押さえるようにしましょう。

 

・スペシャリスト・マネージャーどちらに進む場合でも専門性を磨きつづける

・自分自身の成果だけでなく、組織力を高めるマネージメント力を身につける

・どんな環境でもスピード感を持って対応できる柔軟性を養う

・転職エージェントを通じて非公開求人や独占求人に応募し、ハイクラスな転職を実現する

 

担当コンサルタント

■坪松政和

■プロフィール

エグゼクティブ層の管理部門(経理・経営企画・人事・法務など)を専門とし、業界問わず様々なバックグラウンドをお持ちの方のサポート。同じ目的に向けて一緒に考えること、そしてアドバイザーとして客観的な視点から、新しく視野を拡げられるような提案をさせて頂きます。

■表彰履歴

「エージェント・ヘッドハンターランキング 2021」(リクルートダイレクトスカウト)

職種別決定人数部門「管理系」 第2位

出典元:株式会社リクルート リクルートダイレクトスカウト

対象期間:2021 年 1 月 1 日~ 2021 年 12 月 31 日

調査名称:エージェント・ヘッドハンターランキング 2021