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転職での給与・年収交渉はOK?成功しやすいケースと失敗しやすいケースを解説!

転職での給与・年収交渉はOK?成功しやすいケースと失敗しやすいケースを解説!

転職活動を進めていると、内定前に企業から給与や年収額を提示されることがあります。これまでに培ったキャリアやスキルを活かし、即戦力として活躍する自信がある場合は、提示金額に対して給与交渉をしても良いでしょう。ただし、なかには「給与交渉をすると、採用担当者の心証を害するのではないか」と不安を感じる人もいると思います。では、採用に影響を与えずに給与交渉を行うにはどうすれば良いのでしょうか。

今回は、給与交渉を考えている方向けに、円満交渉のポイントや適したタイミングなどについて解説します。また、給与交渉に成功しやすいケースや失敗しやすいケース、面接・メールで給与交渉する際の例文も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

転職活動で給与交渉はしてもいい?

「給与交渉をすると、面接結果に影響するのではないか」「採用担当者の心証を害するのではないか」と不安を感じる人もいるでしょう。実際、面接時に給与交渉することは可能ですが、それにはいくつかの条件があります。

給与交渉は基本的に可能

転職活動の際、応募先の企業が提示した金額に対して給与交渉することは可能です。提示金額が、現職・前職と比較して低かったり、自分のキャリア・スキルと見合わないと感じたりした場合は、面接が進んで条件交渉に入った段階で、給与を上げられないか聞いてみると良いでしょう。それだけ自分のスキルと転職後の活躍に自信をもっている証拠だと好感を持って受け止められる可能性もあります。ただし、キャリアやスキルの裏付けもなく給与交渉をしても、採用担当者の心証を害するおそれがありますので注意が必要です。

また、給与・待遇への不満を転職理由に挙げ転職活動を行っている場合も、転職すれば給与が上がるとは限りません。転職時に給与が下がってしまうというケースも見られますので、その点は念頭に置いたうえで、転職活動をするようにしましょう。

内定後の給与交渉は困難

選考過程で給与交渉を行う機会はありますが、あくまで交渉の機会と考え、自分の言い分だけを一方的に主張しすぎないように注意しましょう。待遇面にこだわりすぎると、「転職の理由はお金なのだろうか」という印象を与えかねません。

ただし、内定後は基本的に給与交渉ができません。待遇についての交渉は、内定前の条件交渉の段階で行いましょう。一部企業のなかには、給与交渉をせず、企業側が提示する金額を受け入れられない場合は採用を見送るところもあります。なお、転職エージェントを通じて応募した場合は、内定後に給与交渉を行うこともあります。

給与交渉のタイミングと切り出し方

給与の希望金額を伝えるときは、切り出すタイミングに注意し、実績やスキルを根拠に採用担当者を納得させる必要があります。本章では、給与交渉のタイミングや切り出し方、伝え方のポイントについて解説します。

給与交渉のタイミング

給与交渉を持ち出すのは、面接の終盤です。面接官から「何か質問はありますか?」と聞かれたら、まず会社のビジョンなどについて質問をし、その後で切り出すと良いでしょう。

ただし、1次面接で給与の話をするのは避けましょう。そもそも転職希望者が給与の希望金額を述べることを嫌う採用担当者もいますし、1次面接から給与の話を持ち出すと、「いきなりお金の話?」「採用後も待遇面について、いろいろ言ってくるのでは?」といった印象をもたれる恐れもあります。

給与交渉の切り出し方

給与交渉を切り出すときには、初めに「給与体系につきまして、求人情報では拝見しましたが、確認のためあらためて教えていただけないでしょうか」というように給与体系全般に関する質問を投げかけましょう。そのうえで、具体的な交渉に進むのがおすすめです。

また、話し方にも注意しましょう。強気すぎたり、自信がなさそうに話したりするのも「自分の市場価値をわかっていない」「コミュニケーション力が低い」として評価を下げられてしまう可能性があります。あくまでビジネスの一環と認識して、冷静に交渉することが大切です。緊張を防ぐためには、伝える内容・要点を事前にノートや手帳、スマホなどにメモしておいて、面接前に確認すると良いでしょう。

希望金額の伝え方

現職または前職の会社の給与を聞かれたときに備え、「基本給が◯万円、残業代が◯万円、ボーナスが○万円、合計年収は◯万円」と詳細に述べられるように準備しておくことが大切です。

一方、給与の希望金額については、現職・前職の給与、キャリアやスキル、実績、取引先との良好なリレーション状態などの根拠とともに「何%アップの○万円を希望いたします」「〇万円アップの○万円を希望いたします」などと具体的に伝えましょう。応募先企業に住宅補助などの各種手当がある場合は、給与交渉の際に手当の種類と金額を確認しておくことをおすすめします。

面接が複数回ある場合は、その都度希望給与額・希望年収を聞かれる可能性があります。その際に前回と違う金額を答えると、一貫性のない印象を与えてしまいます。面接に臨む前に、あらかじめ希望金額を決めておきましょう。

転職で給与交渉が成功しやすいケース

希望年収の金額や自身の保有スキルによっては、給与交渉の成功確率をさらに高めることが可能です。本章では、転職で給与交渉が成功しやすい3つのケースについて解説します。

1.希望年収が、給与テーブルに沿った金額である

入社者の給与は、基本的に各社の給与テーブルに沿って決まります。給与テーブルとは、役職や年次に応じて決められた給与の水準です。求職者の能力が高ければ、給与テーブルに“活躍への期待値”を加味して給与が上がる場合もあります。しかし、希望年収がそもそも給与テーブルとかけ離れていると、企業から給与交渉を検討してもらえません。応募先の給与テーブルを考慮して、妥当な範囲内の希望額にすることが成功の条件といえます。

2.希望年収が前職の年収からかけ離れていない

前職の年収は、企業からの客観的な評価を表す一つの指標とされています。そのため、前職の年収と比べて希望年収が高すぎると、「自己評価と他人からの評価がズレているのではないか」と思われかねません。自分を客観視し、前職の年収からかけ離れすぎない金額にすることも、給与交渉を成功させるポイントといえるでしょう。

3.仕事で活かせるスキル・実績がある

入社後の仕事に直結するスキル・実績があれば、企業からも給与交渉を受け入れてもらいやすい傾向があります。専門職であれば高度なテクニカルスキル、管理職であれば豊富なマネジメントの実績などが挙げられるでしょう。「入社後確かに活躍してくれそう」と企業から納得してもらうことで、年収アップにつながりやすくなります。

転職で給与交渉が失敗しやすいケース

給与交渉が可能といっても、面接での伝え方や応募先の社内事情によっては、失敗しやすい場合があるのも事実です。本章では、転職で給与交渉が失敗しやすいケースについて具体的に解説します。

能力を過大評価している

これまでのキャリア・スキルを踏まえたうえで、転職希望先の企業にいかに貢献できるかを、根拠を持って提示することは大事です。しかし、その根拠のレベルが低く、「自分を過大評価している」と採用担当者に受け取られると、「自分の市場価値を適切に把握できていない」「自己分析ができていない」としてマイナス評価になってしまいます。

逆に、それが説得力のある根拠だった場合は、高い評価につながる可能性もあります。なお、「やる気」や「意欲」は給与を上げる根拠にはならないので注意しましょう。

待遇面ばかり質問する

業界の給与水準とかけ離れた金額を提示した場合も、印象が悪くなるのは避けられません。「業界の現状分析ができていないのでは?」「何か勘違いしているのでは?」と受け止められるおそれがあります。現職・前職の給与の金額だけでなく、業界の給与水準との整合性も考えたうえで、希望金額を伝えましょう。

企業側の社内調整が難しい

企業の社内事情によっては、給与交渉そのものが難しいときもあります。例えば、企業が同一のポジションを複数人採用する場合は、入社者間で給与金額に大きな差をつけられません。また、年功序列で給与テーブルが厳格に決まっている企業は、一人の入社者だけを特別扱いできない場合もあるでしょう。企業から「社内事情で給与変更が難しい」と伝えられた場合は、無理に自分の希望を押し通さず、入社後の昇給を目指すことも肝心です。

給与交渉の前に準備すべきこと

自信を持って給与交渉に臨むためには、説得のための材料を揃えておくことが大切です。本章では、給与交渉の前に準備すべき5つのことについて解説します。

1.前職での正しい年収を調べる

前職の年収額は、希望年収を決める際のベースとなります。そのため、事前に正しい金額を調べておくようにしましょう。年収額には、月収だけでなく手当や賞与の金額も含める必要があるため、計算の際は注意が必要です。企業に誤った年収額を伝えることがないよう、源泉徴収票のような公的資料を参照することをおすすめします。

2.応募先企業の平均年収を調べる

給与交渉に臨む際には、応募先企業の大まかな給与テーブルを把握しておくことも大切です。例えば、自分と年齢の近い社員のモデル年収を確認したり、応募職種以外の年収額がどうなっているかを調べたりするのも一つの方法でしょう。応募先の全社的な平均年収を知っておけば、妥当な金額の希望年収を割り出しやすくなります。

3.実績・スキルを整理しておく

入社後の業務に直結するようなスキル・実績があれば、心強い交渉材料になります。応募前にこれまでのキャリアを振り返り、スキルや実績を細かく棚卸ししておくようにしましょう。例えば、「業績を○○%向上させた」「○○名のマネジメント経験がある」のように定量的な実績を用意しておくことで、面接官の納得感も高まります。

4.給与額の最低ラインを決めておく

希望年収の金額が、そのまま企業から受け入れてもらえるとは限りません。場合によっては希望より低い金額を打診されることもあるでしょう。そのため、「この金額までなら妥協できる」という最低ラインを決めておくことも重要です。最低ラインが決まっていれば、希望額に固執することなく、余裕を持って給与交渉に臨めます。

5.他社からの提示額を用意する

複数社の選考が同時に進んでいる場合は、他社の想定年収額を引き合いに出すのも一つの方法です。仮に第一志望の企業より他社のほうが高い年収水準だった場合は、第一志望の企業に対して「他社からは○○○万円を打診いただいております」のように給与交渉できます。企業側がどうしても採用したい人材だった場合、他社より高い給与額へ変更してくれる可能性もあるでしょう。企業から示された年収額は、自身の市場価値を証明する武器にもなります。そのため、他社から提示された労働条件は正しく把握し、交渉材料として持っておきましょう

円満に給与交渉するためのポイント

企業と円満に給与交渉するためには、どのような点を意識すればいいのでしょうか。本章では、給与交渉を成功させるためのポイントについて解説します。

謙虚な姿勢で臨む

給与交渉はあくまで、企業に対して年収の変更を“お願いする”場といえます。自分の希望を一方的に押し通そうとするのではなく、謙虚な姿勢で臨むことが重要です。「○○○万円を希望しておりますが、最終的には御社の規定に従います」のように企業側の立場にも配慮することで、面接官に好印象を与えやすくなるでしょう。

希望年収を二転三転させない

年収交渉の際は、希望年収の金額を二転三転させないこともポイントです。企業からの打診を受けて徐々に金額に折り合いをつけるのは問題ありませんが、自分から「やっぱり○○○万円で」のように金額を変えないようにしましょう。給与交渉で優柔不断な態度をとっていると、「自己評価が定まっていないのではないか」と企業から思われかねません。希望年収の上限・下限を明確に決めておくことで、面接当日に迷う心配もなくなります。

入社後の昇給も視野に入れる

たとえ入社時点で希望年収に達していなくても、入社後の活躍次第ではスピーディに昇給できることもあります。給与交渉が難しそうな場合には、「入社後どのように活躍すれば昇給をご検討いただけますか」のような質問をすることも一つの方法です。入社後の昇給も視野に入れておくと、より柔軟に給与交渉しやすくなるでしょう。

転職で給与交渉するときの例文

転職活動が初めての人や、給与交渉に自信がない人は、「給与交渉なんてしていいのだろうか」「印象が悪くなって合否に影響が出るのではないか」と特に考えてしまいがちです。そんな人は、転職エージェントを活用してみましょう。転職エージェントから求人応募をすると、転職希望者に代わって給与交渉を行ってくれます。

1.面談で給与交渉するときの例文

【1】逆質問で給与交渉を切り出すとき
「続きまして、入社後の勤務条件についてご相談があるのですが、よろしいでしょうか」

【2】面接官から希望年収を聞かれたとき
「現在、御社の求人では年収○○○万円という金額をご提示いただいております。誠に勝手ではありますが、○○○万円への変更をご検討いただくことは可能でしょうか」

【3】面接官から希望年収の理由を聞かれたとき
「前職のマーケティング職では、展示会後のマーケティング効率化に取り組み、MAツールの導入やメルマガの改善、カスタマーサクセスの仕組みづくりなどに尽力しました。結果的に前年度と比べて、展示会経由のアポイント件数を○○%増加させ、平均受注単価を○○万円アップさせることができました。これからBtoBマーケティングの仕組みづくりに注力される御社において、即戦力として貢献できる実績だと考えております。 また、前職の年収が○○○万円だったため、可能であれば同等の水準を維持したいと考えております。最終的には御社の規定に従わせていただきますが、交渉の余地がありましたら、前向きにご検討いただけますと幸いです」

【4】面接官から希望より低い金額を伝えられたとき
「前向きにご検討くださり、誠にありがとうございます。大変恐縮ではございますが、○○○万円まで昇給いただくためには、入社後にどのような活躍をすればよろしいでしょうか」

2.メールで給与交渉するときの例文

【件名】
給与に関するご相談(氏名)

【本文】 ○○○○株式会社
人事部 人事課 ○○様

お世話になっております。

先日貴社にて最終面接の機会をいただきました○○です。このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。光栄に存じますと同時に、身の引き締まる思いです。

労働条件通知書に関しまして、1点ご相談がありご連絡いたしました。ご提示いただいた年収○○○万円について、○○○万円への変更をご検討いただくことは可能でしょうか。

理由としましては、前職で営業部長のマネージャーを○○年間経験しており、○○年連続で業績目標○○○%を達成しました。貴社に入社したあかつきには、これまでの実績を発揮し、営業部長として市場シェア1位獲得に向けて全力で貢献したい所存です。つきましては、前職の年収○○○円と同水準の○○○円への引き上げをご検討いただきたいと考えております。

誠に不躾なお願いではございますが、どうかご一考いただけますと幸いです。本来であれば直接お伺いするのが礼儀と存じておりますが、メールでのご連絡となってしまうことをお詫び申し上げます。ご検討のほど何卒よろしくお願いいたします。

転職エージェントで納得できる給与交渉を!

転職活動が初めての人や、給与交渉に自信がない人は、「給与交渉なんてしていいのだろうか」「印象が悪くなって合否に影響が出るのではないか」と特に考えてしまいがちです。そんな人は、転職エージェントを活用してみましょう。転職エージェントから求人応募をすると、転職希望者に代わって給与交渉を行ってくれます

面接官の印象を気にせず希望が出せる

転職エージェントは転職サポートのプロですから、交渉に慣れていますし、採用担当者にネガティブな印象をもたれるリスクも減らせます。

転職エージェントに給与交渉を依頼する際は、「最低いくら」「可能であればいくら」などと希望金額をはっきりキャリアアドバイザーに伝えることが大事です。

客観的な給与水準を教えてくれる

転職エージェントに依頼するメリットのひとつは、応募先の企業や業界の給与水準がわからなくても、専任のキャリアアドバイザーが年収ラインを提示してくれることです。よく相談したうえで、自分のキャリアやスキルに見合った金額を設定し、給与交渉を依頼してみましょう。

給与交渉の前に自分の市場価値の客観的な把握を

転職活動の面接において、給与交渉をすることは可能です。給与アップを狙っている人は、内定前に給与交渉をして希望金額を伝えましょう。高い実績やスキルがあるにもかかわらず、前職の給与が業界の水準より大幅に低い場合は、転職で給与が上がる可能性があります。

また、給与交渉を成功させるには、自分のキャリアやスキルにどれくらいの市場価値があるのかを客観的に把握することが大切です。「自分の市場価値がわからない」という人は、ぜひ一度転職エージェントに相談してみてはいかがでしょうか。

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