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資料作成の時間が短縮できる! 企画書作成に役立つパワーポイントTIPS

資料作成の時間が短縮できる! 企画書作成に役立つパワーポイントTIPS

PowerPointの資料を作る上で、操作に手間取ったりデザインの細かな調整に時間をかけたりした経験はないだろうか。やはり、デフォルトの設定のまま細部にこだわらずに作成した資料は、いくら中身が良くてもその魅力が半減してしまいかねない。

そこで今回は、パワポづくりの作業時間を短縮しつつ、見やすい資料を作るための技に着目。元外資系コンサルタントで、毎回応募者が定員を上回る人気の資料作成講座を開いている柗上(まつがみ)純一郎さんにノウハウの一部を教えてもらった。

作業時間を短縮できるクイックアクセスツールバー

 

「PowerPointにはさまざまな機能がありますが、頻繁に使うコマンドは限られています。操作のたびに挿入や表示タグを押すことは、実は時間の無駄。クイックアクセスツールバーを設定すれば、この操作時間を短縮することができます」(以下、柗上さん)

 

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PowerPointを開くと、画面左上に「クイックアクセスツールバー」がある。デフォルトでは、[上書き保存][元に戻す][やり直し][先頭から開始][タッチ/マウスモードの切り替え]が並んでいる。

 

ここに頻繁に使うコマンドを追加しておけば、作業の時間短縮に役立つというのだ。追加したいコマンドの上で[右クリック]して[クイックアクセスツールバーに追加]を選ぶと、新しくコマンドを追加できる。

 

※Macの場合は、クイックアクセスツールバーの一番右にある▼(三角)から[その他のコマンド]を選んでみよう。

 

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左から[文字フォント][フォントサイズ][フォントの色][図形][グラフ]を追加して並べてみた。この順番はクイックアクセスツールバーの一番右にある▼(三角)から[その他のコマンド]から変更もできる。コマンドを削除するときには[右クリック]で[クイックアクセスツールバーから削除]を選ぶ。

 

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「最後に、クイックアクセスツールバーの位置を下に移動しましょう。一番右にある▼(三角)を選び、[リボンの下に表示]をクリックしてください。細かな違いかもしれませんが、作業領域からのマウス距離が近くなるので、より時間を短縮することができます」

 

※クイックアクセスツールバーの移動はWindows版のみ可能(2017年4月現在)。

 

クイックアクセスツールバーはPowerPointに限らずExcelやWordでも利用できるので、そちらでもぜひ試してみよう。

 

スライドマスターを設定すれば、スライドに統一感が出る

 

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「資料はスライド全体を統一して作りましょう。しかし、わざわざシートをコピペしたり、シートごとに細かなところまで調整するのは手間ですよね。その悩みを解決するのがスライドマスターです」

 

スライドマスターを設定すれば、編集しているファイルすべてで書式設定を共通化できる。さっそくスライドマスターを使ってみよう。

 

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まずはリボンタブの[表示]を選び[スライドマスター]をクリック。

 

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この画面に切り替わる。左ボックスの一番上にあるのは「マスターシート」。下にはさまざまなパターンのスライドが並ぶ。

 

「シートを新規追加すると、左ボックスの上から3番目のベーシックなパターンが追加されるようになっているので、このシートを編集します」

 

「印刷する資料の場合は、タイトルを24pt、テキストを20ptに設定するのがおすすめです。フォントはあまり凝ったものにせず、MSPゴシックのようなベーシックなものを選びましょう。伝統的な業界でも当たり障りがなく良いでしょう」

 

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今回はフォントサイズを24ptに変更し、背景をオレンジ色に、フォントカラーを白色に変更。テキストボックスの横幅を伸ばし、位置も調整した。その下にあるマスターテキストはフォントを20ptに変え、ボックスのサイズと位置を調整した。

 

変更後は[マスター表示を閉じる]をクリックしてホーム画面に戻ると、設定した内容がシートに反映されている。そして新しくスライドを追加すると、上記の画面のように同じ書式で作成できるようになっている。スライドの編集後に色を変えたいときやタイトルのサイズをすべてのシートで統一したいときも、一度の作業で編集が完了する。

 

色相環を利用して、カラーセンスに悩む時間をなくそう

 

 「時間短縮かつ読みやすい資料を作るには、ベースカラーとアクセントカラーをあらかじめ決めておきましょう。PowerPointで資料を作るのに、色を上手に使わないのはもったいないですよね。よく『センスがないから』と全部白黒にしてしまう人もいますが、資料を作るときにセンスは必要ありません。色相環を利用してみましょう」

  

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上記のように、色を環状に配置したものを「色相環(しきそうかん)」という。まずは資料のコンセプト(企画のイメージカラー)に合った1色をベースカラーにしよう。

 

「色相環を見て、対角にある色を補色といいます。シートの中で注目させたい色は、その色の補色を使いましょう。互いの色を最も目立たせる組み合わせになっていますから」

 

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上記は一例だ。例えば、黄色をベースカラーにしたなら、青色がアクセントカラーになる。ただし、白地に黄色や黄緑などの薄い文字色を使うと見えにくくなるため、少し濃い色に変更することも必要だ。それぞれ明度や彩度を調整して利用するのがよいだろう。

 

「操作方法や見た目の話をしてきましたが、資料で一番大切なのは伝える内容です。上記の内容を実行すると、これまで無駄にかかっていた作業時間を短縮させることができると思います。その浮いた時間で熟考する時間を増やし、内容が充実した良い資料を作っていきましょう」

 

(松尾奈々絵/ノオト)

 

※操作環境

Windows 10 Home

Microsoft Office Home and Business 2013

バージョン 15.094911.1002

取材協力:柗上純一郎

米国戦略コンサルティングファーム、モニターグループで国内外企業のマーケティング、営業戦略、海外進出戦略などのプロジェクトに携わる。その後、NGOの途上国プロジェクトへの参画を経て、独立。現在は、株式会社ルバート代表取締役。中期事業計画策定、KPI等のコンサルティング、社会人向けビジネストレーニング、オフショアITサービスなど、複数の事業に幅広く携わる。

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