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藤井四段に続け! 中学生でもプロになれる競技や業種を調べてみた

藤井四段に続け! 中学生でもプロになれる競技や業種を調べてみた

プロデビュー以来、公式戦で歴代最多となる28連勝をマークし、連日ニュースのヘッドラインを飾った藤井聡太四段。加藤一二三・九段との62歳差対決も注目を集めたように、現在14歳の中学3年生だ。学生服での対局に新鮮さを感じた方もいるだろう。

藤井四段のように、中学生が活躍できる職業はほかにもあるのか? 「プロ中学生」が活躍できる業種・業界を調べてみよう。

●将棋・囲碁

まずは藤井四段が戦う将棋の世界から見ていこう。そもそも将棋における「プロ」とは、日本将棋連盟のプロ棋士養成機関「奨励会」に試験を受けて入会し、三段リーグ戦を勝ち上がって「四段」に昇段した棋士のこと。この四段になって初めて公式戦に出場できるようになる。

中学生でプロになった棋士は前出の加藤一二三九段ほか、谷川浩司九段、羽生善治王位、渡辺明竜王といったそうそうたる顔ぶれが並ぶ。藤井四段は、加藤九段が持っていた最年少記録14歳7カ月を62年ぶりに更新したことでも話題となった。

囲碁の場合は、日本棋院の棋士採用試験を受けて一定の成績を収めるのがプロの条件だ。年齢の下限はないため、中学生でのプロ入りは珍しくない。トップ棋士である井山裕太名人も、中学1年生でプロ入りを果たしている。ちなみに最年少記録は11歳、小学5年生でプロになった藤沢里菜三段である。

 

●プロスポーツ

メジャーなプロスポーツで中学生プロが誕生したのは、サッカーとテニス。

日本で「プロサッカー選手」というと、Jリーグ(日本プロサッカーリーグ)に所属するクラブとプロ契約を結んだ選手のこと。日本サッカー協会の登録制度では、Jリーグは第1種と呼ばれる種別で「年齢制限なし」。つまり、実力が認められれば、何歳であってもプロになれる。2016年にはFC東京U-18所属の久保建英がトップチームに15歳で選手登録され、2004年にプロデューを果たした森本貴幸(元東京ヴェルディ、現川崎フロンターレ)以来となる中学生Jリーガーが誕生した。

テニスもプロ登録に明確な資格や基準が定められていない。大会で実績を残し、日本テニス協会の審査を通過することでプロデビューを果たせるのだ。2010年には辻佳奈美が史上最年少の14歳でプロに認定され、国内で史上最年少中学3年生のプロテニスプレーヤーになっている。

その他のプロ野球、大相撲、ゴルフ、ボクシングなどメジャーなスポーツをピックアップしてみよう。いずれもプロへの関門に年齢制限があり、中学生プロというわけにはいかないようだ。

野球の場合、新人選手獲得のために行われるドラフト会議で指名されて入団するのがプロになる唯一の選択肢になる。ドラフトで指名されるのは「義務教育終了者」と規約で定められており、最年少であっても中学卒業後になる。2004年のドラフトでは辻本賢人投手が阪神タイガースに15歳で指名されて話題を呼んだが、彼はアメリカの義務教育にあたるマタデーハイスクール9年生課程を終了していた。

大相撲は日本相撲協会が行う新弟子検査を受験できるのが中学卒業から23歳未満まで。ゴルフは日本プロゴルフ協会、日本女子プロゴルフ協会が実施するプロテストを受けられるのが男子16歳以上、女子で18歳以上。ボクシングは日本ボクシングコミッションのプロテストを受験できるのが17歳以上となっている。

 

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●エンターテイメント

「中学生のプロ」を最も目にしやすいのが芸能の世界だろう。子役やアイドル、歌手に歌舞伎役者など、舞台に立って歌唱力や演技力など唯一無二の個性で観衆を魅了する中学生は珍しくない。これは、中学生以下の芸能活動が労働基準法で認められているからだ。

そもそも、児童を「満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまで」は原則的に労働させてはならない。しかし、例外として行政官庁の許可や学校長の証明書、親の同意書などがあれば、「映画の製作又は演劇の事業」で小学生でも働けることになっているのだ。

さらに1988年、労働省が「歌唱、演技などが他人によって代替できない」「報酬が稼働時間に応じて定められていない」など、いくつかの条件をクリアした芸能人は労働基準法の適用外にし、午後10時~午前5時の「深夜労働」なども例外的に認められているようだ。

ちなみに、労働基準法は雇用されている「労働者」を対象にするので、将棋・囲碁の棋士、プロスポーツ選手などの「個人事業主」は適用対象外。たとえば、藤井四段の対局が深夜に及んでも労働基準法違反にはならないようだ。

以上、現在プロ中学生が活躍できるのは、将棋と囲碁、スポーツではサッカーとテニスという結論になった。立場は「学生」なだけに、学業との両立があってこそだが、藤井四段のような新星は、時代の変革を感じさせる期待の存在だろう。

社会人の我々からすると、中学生時代はもはや過ぎ去りし遠い日の思い出だろう。いま目の前にある仕事にプロとして取り組みながらも、同じくプロの道を歩む中学生プレイヤーたちの躍進をこれからも見守っていきたい。

 

(佐々木正孝+ノオト)

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