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内定承諾書へのサイン前に確認すべき点と内定承諾後の辞退のマナー

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企業から内定が出ると、多くの場合「内定承諾書」の提出が求められます。内定承諾書に署名し捺印をすると、入社の意思があると見なされ、入社がほぼ確定したことになります。しかし、まだほかの企業にも応募していて採用の結果を待っているときなどは、内定承諾書を提出する前に内容の確認が必要です。この記事では、内定承諾書に記入する前に確認すべきことや注意点、提出後に内定辞退したいときの対応などについてご紹介します。

<目次>

  • 1. 内定承諾書とは?
  • 2. 内定承諾書にサインをする前に確認すべきこと
  • 3. 内定承諾書を返信する際のポイント
  • 4. 内定承諾後に辞退はできる?
  • 5. 内定承諾書は最終的な意思決定の証し。返信は慎重に

内定承諾書とは?

転職活動で採用通知をもらったら、内定承諾書の提出を求められます。内定承諾書にはどのような意味や目的があるのでしょうか。

●内定承諾書の意味

内定承諾書は、企業から採用通知を受けたあと、一般的には郵送で送られてくるもので、入社の意思を伝えるための書類です。会社によっては「入社承諾書」「内定誓約書」という名称の場合もあります。
通常は、名前や住所などを記入して捺印するパターンが多く、内定承諾書を提出すると応募者は内定を出した企業と労働契約を結んだことになります。

●内定承諾書の目的

内定承諾書は、会社が応募者へ正式に内定を出したことを示す証明であり、応募者の最終的な入社意思を確かめるための書類でもあります。
応募者は内定承諾書の提出によって「転職活動を終了し、ほかの会社から採用通知があっても断る」「内定承諾書を提出した会社で働く」といった意思を表示します。

新しく人を採用すると、企業は入社に向けての準備やスケジュールの調整などを行います。応募者の入社意思を確認しないまま準備を進めると、内定辞退が起きた場合に時間や労力を無駄に費やすことになりかねません。再度採用活動を行うには、さらにコストと時間が必要となり、人員補充を予定していた部署では業務の進行に影響が出るでしょう。そうした事態を防ぐために、企業は内定承諾書で応募者に入社を確定させ、やむを得ない理由以外では辞退を認めないようにしています。

内定承諾書にサインをする前に確認すべきこと

内定承諾書にはさまざまな雇用条件が記されています。入社後に「面接時の条件と違う」といった認識の相違が発生しないよう、必要事項を記入して捺印する前に、改めて内定承諾書の記載内容を確認しましょう。

●入社日

内定承諾書に記載された入社日が、面接時に伝えた入社可能日と同じかを確認しましょう。特に在職中の場合は、退職日との兼ね合いもあるため、注意が必要です。日付が異なる場合は、担当者に連絡をし、改めてその日に入社可能か検討してから承諾書に記入します。
面接日以降に事情が変わり、入社日を変更しなければならなく場合は、内定承諾書を記入する前にその旨を採用担当者に相談しましょう。

●業務内容

内定承諾書に記載された業務内容が、求人情報や面接で確認したものと一致しているかを確認します。業務内容のミスマッチから内定承諾後に入社を辞退したり、入社後早々に退職したりといった事態を防ぐためです。事業所や支店が複数ある場合は、希望した勤務地になっているかどうかも確かめましょう。

●給料・待遇

内定承諾書に記載された給料・待遇が、求人の募集要項や面接時の説明と相違がないかをチェックします。交通費の支給額や家賃手当、役職手当など、給与以外の支給についても目を通しておきましょう。記載漏れや内容に疑問がある場合は、採用担当者に早めに問い合わせます。みなし残業手当や住宅手当一部支給など金額の記載が曖昧なものは、具体的な数字を提示してもらいましょう。

内定承諾書を返信する際のポイント

内定承諾書は、会社側への正式な入社意思を示す重要な書類です。ビジネスマナーに気を付けて、記載ミスや内容の見落としがないかを確認してから返信しましょう。
返信時に気を付けたいポイントは以下の3つです。

●内定承諾書の返信はなるべく早めに送る

入社日や就業条件などに問題がなく、入社の意思が固まったら、なるべく早く内定承諾書を提出しましょう。入社までに届けば良いわけではありません。提出期限が指定されている場合は、期限内に必着するようにします。
他社の選考結果を待って入社を検討したい場合は、先に内定が出た会社に内定承諾書を返信する期限の延長を相談しましょう。

●添え状を同封する

会社への郵送書類には添え状を付けましょう。内定承諾書のみをそのまま送付するのは失礼にあたります。
封筒に入れる際は内定承諾書の上に添え状を重ねて、採用担当者が封筒を開けたときに、まず添え状が読める状態にします。郵送中の水濡れや折り曲げ防止のために、クリアファイルに挟んで封入するのが理想的です。

●返信する際の封筒

重要な書類は、折らずに封入できる大きさの封筒で送付します。A4サイズが一般的で、できれば白色で無地のものがおすすめです。茶封筒は、人によっては好ましくないと捉えられるため、避けたほうが良いでしょう。
宛先の住所は縦書きで、数字は漢数字に統一します。会社名や部署名は略称で書かず、「株式会社○○」といった正式名称で記載しましょう。
宛名を書いた表面の左下スペースには、赤字で「内定承諾書在中」と書いて赤枠で囲みます。自分の住所・氏名は裏面の左下に書きましょう。

内定承諾書が企業から郵送されるときに、返信用封筒が同封されている場合もあります。送られてくる返信用封筒の宛名は、「◯◯行」と印字されていますが、そのまま送るのはNGです。「行」は二重線で消して、会社名や部署名が宛名になっている場合は「御中」、担当者名が記載されている場合は「様」に書き換えましょう。

内定承諾後に辞退はできる?

内定承諾書を返信した後に、どうしても辞退せざるを得ない状況になったら、どうすればよいのでしょうか。ここでは対処法などをお伝えします。

●内定承諾書に法的効力はない

内定承諾書は労働者が署名捺印することで、労働契約が成立します。そのため、応募者が内定承諾書を会社に提出した後、会社側から内定を取り消すことはできません。
しかし、応募者が内定承諾書の提出後に入社を辞退することは可能です。会社が労働者の意思を無視して労働を強制することは法律で禁じられています。

●辞退は可能だが、会社に迷惑がかかる

会社側は、コストと手間をかけて採用活動から入社準備までを行っています。内定辞退になるとそれらの工数がすべて無駄になり、会社に多大な迷惑をかけてしまいます。また、正当な理由でなければ、会社に内定辞退を納得してもらえません。たとえ法的効力がなくても、社会人としてのマナーは守る必要があり、トラブルを避けるためにも、正当な理由がない限り内定承諾後の入社辞退は避けましょう。

なお、内定辞退によって企業側から損害賠償を請求される可能性もゼロではありません。内定承諾は労働契約の成立を意味するため、企業は入社準備にかかった費用などを内定者に損害賠償請求できるためです。

●どうしても内定を辞退する場合

内定承諾後に辞退を申し入れる際に大切なのは、一日も早く会社側に内定辞退の連絡を入れることです。「直接話しづらいから」とメールで連絡するのではなく、必ず採用担当者に電話をして口頭で伝えましょう。理由を伝え、相手から厳しい言葉をかけられても誠心誠意謝罪する姿勢が必要です。
また、電話で伝えた後は謝罪の手紙を送り、書面でもお詫びをするのがマナーです。

内定承諾書は最終的な意思決定の証し。返信は慎重に

応募の時点で「働きたい」と思った会社でも、面接時の雰囲気や労働条件の不一致など、さまざまな事情から入社辞退を検討することはあります。内定承諾書の提出後に入社辞退をすることがないように、書類の提出前に自分がこの会社「入社するかどうかをよく検討しましょう。せっかく内定をもらえた企業に失礼がないように、内定承諾書の返信は慎重に行うことが大切です。

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