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パレクセル・インターナショナル株式会社の特集

世界基準と一人ひとりに寄り添う力。 パレクセルが支える治験現場の最前線

※本記事は、2025年11月公開です。所属・役職含めて取材時の内容は公開時点のものとなりますのでご了承ください。

米国に本社を構えるパレクセル・インターナショナル株式会社(以下パレクセル)は、世界50カ国以上に拠点を有する世界有数のCRO(医薬品開発業務受託機関)です。
2万人以上の社員が在籍し、医薬品・医療機器の開発を支援する多彩なサービスを提供。これまで数多くの顧客と信頼関係を築いてきました。
今回は、パレクセルのFSP(ファンクショナル・サービス・プロバイダー)・FSO(Full Service Outsourcing:包括的業務委託)両部門のキーパーソンである谷典生さんと森山涼子さんに、同社の強みや働くやりがいなどについてお話を伺いました。

  • 谷 典生様
    シニア・ディレクター/臨床開発部門(FSP)責任者
  • 大学卒業後、内資系製薬会社で市販後業務を担当後、外資系製薬会社で臨床開発分野に転向。オペレーションリーダーやカントリーヘッド等を経て2016年9月にパレクセルに入社し、現在はFSP領域の責任者。加えて、DCT(分散型臨床試験)やペイシェント・セントリシティの推進など、患者起点の臨床開発にも積極的に取り組んでいる。
  • 森山 涼子様
    ダイレクター/臨床開発部(FSO)所属
  • 大学卒業後、外資系製薬企業にてMRとしてキャリアをスタート。その後、安全性情報部へ異動後、開発業務に関心を持ち、CRO業界へ転身。モニター職から経験を積み、2012年にパレクセルへ入社。クリニカル・オペレーションズ・リーダー(COL)として活躍後、ピープルマネジメントを行うラインマネージャーを経験し、現在はダイレクターとしてFSO部門内のCRA、立ち上げ業務を担当するiCRA、CRAを後方で支えるCOAなど複数職種からなるチームの責任者を務めている。

グローバル治験の変化と要望に応える2つの組織

― まずはFSO部門、FSP部門それぞれの部門について、またそれぞれの組織の強みについて教えてください。

森山:FSO部門では、リーダー、CRA、iCRAと業務サポートをしているCOAというチーム構成で業務を進めています。そのため、それぞれに求められる専門性を高めることができます。また、業務のほとんどがグローバル試験※1に関わっています。そのため、世界基準での治験の進め方や、さまざまな疾患領域・開発アプローチなど、最新の取り組みに触れる機会が多いのが特徴です。また日本国内だけでなく、海外の同僚たちと連携しながら試験を進めることも多く、時にはアジア地域全体で行われる治験責任医師向け説明会(インベスティゲーター・ミーティング※2)に参加することもあります。このような経験を通じて、他国の状況や進捗を知ることができ、視野を世界に広げられるのが魅力です。

谷:治験業務の一部を担うFSP は、ここ2〜3年でニーズが急速に高まっています。これは当社に限らず、業界全体の傾向と感じています。そうした中でも弊社のFSP部門の強みは、製薬企業ごとのニーズに柔軟に対応し、体制を最適化できる機動力があることです。一口にFSPといっても、製薬企業ごとに求める「Roles & Responsibilities(役割と責任)」は異なります。リーダー、CRA、業務サポートというチーム構成はFSP試験でも共通していますが、各ポジションに求められる役割の範囲や期待値は依頼者ごとに細かく調整しています。私たちはクライアントと対話を重ね、どこに重きを置いているかを丁寧にくみ取り、最適な体制を迅速に整えています。

さらに、柔軟な人材活用も私たちの強みの一つです。CRO企業によってはFSP部門が縦割りで完結しているところもありますが、当社ではFSOとFSPの異動をフレキシブルに行っています。組織横断でキャリア形成や人材配置を進められる“流動性”を大切にしているので、本人の希望と組織のニーズや提案がマッチすれば、異動も迅速に実現できます。これは、個人のキャリア支援とFSP体制の安定性を両立するうえで非常に大きなアドバンテッジになっていると自負しています。

※1グローバル試験…海外複数国で同時に実施される治験のこと
※2インベスティゲーター・ミーティング…治験開始前に医師や関係者へ実施内容を説明する会議

部門を超えた連携が生むシナジー。進化する個のキャリア、躍動する組織

- なぜFSOとFSPの垣根をこえて柔軟にリソースを調整できるのでしょうか。

谷:常にユニットヘッドと呼ばれるリーダーたちが、全体最適を意識しているからです。リーダーは各チームの動きを注視し、週一回のペースで優先順位をつけてリソースの最適化を進めています。またラインマネージャーが社員とコミュニケーションを頻繁に取っているので、社員それぞれの適性や希望を把握できており、ユニットヘッドに事前に要望を上げてくれます。このように当社では部門の垣根を超え、気軽にやり取りできる自由な関係性があります。これはお互いを信頼しているからこそできていると思います。

森山:さらに付け加えるとメンバーの希望に合うプロジェクトを受託したら、すぐにメンバーへ提案も行っています。もちろん会社組織としての事情はありますが、多くは現場が納得する決定になることが多いですね。当社にはこのようなオープンな風土があるので、柔軟なリソース調整が実現できているのではないでしょうか。ちなみにFSO部門ではグローバル試験が多く、海外のバイオテック企業や新たな疾患領域の試験に関わる機会も多いので、“最先端の医療を経験したい”という方は大歓迎です。

世界基準のスピードと品質を手に――加速する治験の最前線

- 製薬企業の治験に対するスピードが重視される今、貴社のグローバルとの緊密な連携は強みだと思うのですが、いかがでしょうか。

森山:近年、治験の早期立ち上げがクライアントにとって最優先事項となり、私たちCROにもスピーディーな対応が求められています。特にグローバルスタディが主流になったことで、導入されるシステムはすべて世界基準となっています。アカウント設定やトレーニング、システム調整など細かな作業が発生するため、中国やインドなど海外のパレクセル内勤チームと連携・協力しながら、オールパレクセルで効率的に進める体制を整えています。

例えばプロジェクトの立ち上げ段階では、iCRAが中心となり、グローバルチームと連携しながら手順の標準化や業務のプロセス化を推進しています。文書の移管についても、電子化の進展により、日本以外のメンバーによる保管も可能です。国を越えたチーム連携や分業体制のもと、モニターも全体を俯瞰しながら周囲と連携して進められる点もFSOの魅力です。

当社では最近、プロジェクトの立ち上げ時に限定して、内勤スタッフが医療機関と直接コミュニケーションをはかる取り組みも開始しました。内勤メンバーも直接現場と関わる経験を積めることは、キャリアを形成するうえで大きなメリットと言えるでしょう。

谷:当社では、モニターには施設との交渉やコミュニケーションなどいわゆるモニタリング業務に集中してもらいたいと考えています。なので、それ以外の業務は別部門や海外のメンバーと連携し、グローバル標準のプロセスに則って効率的に進められる体制を構築しています。このような役割分担によって、モニターが本来の業務に専念でき、プロジェクト全体の推進力も高まると考えています。

今のCROには、グローバル共通プラットフォームへの迅速な対応力が求められています。一方で日本には独自の規制があるので、医療機関とのコミュニケーションに時間を要することがあります。さらには、研究費の計算方法も異なります。このような違いには丁寧な説明が求められますが、それ以外はグローバル手順に沿って進められる点がパレクセルの大きな強みです。

日本におけるドラッグロスの課題解消に向けて全力で取り組む

- 今後の中長期的なCRO業界の動向と、そのなかで御社がどのような役割を果たしていきたいとお考えでしょうか。

谷:日本では、海外で承認された薬がまだ国内で開発されていないというギャップ、いわゆるドラッグロスの課題があります。PMDA(医薬品医療機器総合機構)はこの状況をなくすために、日本の治験エコシステムとも呼ばれる“効率化と合理化”に力を入れています。当社においても、システム面をはじめドラッグロスの課題をどのように解消していくかが重要と考えています。

森山:グローバルカンパニーのパレクセルは、世界各地に拠点があります。米国ではFDA(Food and Drug Administration:アメリカ食品医薬品局)という規制当局がありますが、当社には元FDA審査官経験者も複数在籍しているので、各国の薬事規制に精通しています。日本のリーダーが現地スタッフと連携することで、両国の橋渡しができます。現地の事情に詳しくない企業がゼロから海外のCROを探すより、パレクセルが日本企業の“海外開発パートナー”となって手を組むことで、プロセスがスムーズになると考えています。

谷:当社では業界全体の未来を見据え、ユニークな取り組みを行っています。その一つが「ソートリーダーシップ・ワークショップ」です。これは私たちが主催する非公開のディスカッションの場で、製薬企業の本部長や開発部長など、意思決定層の方々に毎回ご参加いただいています。テーマはその時々に注目されているもので、例えば、DCT(分散型治験)の実践事例、COVID-19ワクチン開発の舞台裏、エコシステム改革、日本でのファースト・イン・ヒューマン(FIH)実施戦略など、現場のリアルな経験が語られています。この場の最大の価値は、他社の“できている”事例を知り、自社の“できない理由”と向き合えることです。

森山:他にも当社では、CRO協会の活動にも積極的に参加し、業界全体でのドラッグロス解消に貢献しています。例えば、日本で作成された同意説明文書の標準版について、いち早くグローバルと交渉を行い、活用可能な試験には速やかに導入できる体制を整えています。さらに、グローバルメンバーとの密な連携により、バイオテック企業が日本市場でスムーズに治験を進められるように支援しています。依頼者だけでなく医療機関との対話の場である「サイトアライアンス」の活動も重視し、現場の声を業界全体の改善につなげています。このような多面的な取り組みによって、日本の基準に即した迅速かつ信頼性の高い治験実施を実現しています。

- 最後に求職者に向けてメッセージをお願いできますか。

森山:パレクセルには、誰もが意見を発信しやすく行動につなげやすい環境が整っています。女性がイキイキと働いていますし、私も各国の女性リーダーたちの姿勢から大きな刺激を受けています。また、仲間やチームのためにキャリア相談やメンタリングが行われる文化が、社内制度では無く個々の社員の善意のもとにグローバルレベルで根付いています。その温かさとオープンな風土に触れることで、日々励まされるのではないでしょうか。

谷:キャリアのオーナーは常に自分自身です。転職を含めキャリアの選択は、自ら描く青写真に基づくものであり、その設計図をいかに豊かに広げていくかが重要です。私たちはその青写真に新たな枝を加えるお手伝いをし、最終的な選択は本人に委ねつつ、全力で背中を押します。パレクセルでは、他部署を知る機会やオープンオフィスでの相談を通じて、自発的なキャリア形成を支援しています。実際に、昇格を目指して積極的に行動した方が一年以内にステップアップした事例もあります。自らが考えて動けばきっと道は拓けます。

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