はたラボ

ホントに人脈ができるの? 異業種交流会の実録レポート

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「異業種交流会」という言葉を聞いて、何を思い浮かべるだろうか。

 

「怪しいビジネスに勧誘されそう」なんて、あまりよくないイメージを持つ人もいるのでは? でも、それにしてはあちこちで堂々と開催されているし、参加したら意外と仕事に役立つ場所だったりして……。物は試しということで、実際に参加してみることにした。

 

はたしてどんな人が来て、どんな話をするのか。異業種交流会の実態に迫ってみよう。

 

※編集部注:以下の内容は写真を含め、主催者・参加者の許可を得て掲載しています

 

「気になる人に話しかける」シンプルなシステム

 

今回参加する異業種交流会の場所は、若者やビジネスパーソンで賑わう繁華街・池袋。形式上一定のルールはあるが、基本は誰でも参加できる交流会を選択した。会場は区民センターの会議室。申し込みは開催前日にネットで済ませた。

 

受付で参加費1,500円を支払い、受付係に名刺を1枚渡す。その名刺は透明のカードケースに入れられ、長机に並べられた。カードケースの右隅には番号が振られている。筆者の番号は「8」で、同じ数字の書かれた番号札を受け取り、自分の胸に付けた。

 

「みなさんの名刺を見て、気になる人に話しかけてください」と受付係に促される。この流れからもわかるように、名刺は交流会の必携アイテムだ。参加者は名刺交換を会話の糸口にしていた。

 

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並べられた名刺。この中から気になった人に話しかけるシステムだ。

 

会場は静か、男性の参加者が多い

 

会議室を見回すと、中央には長机が2つ。その上にペットボトルの飲料と紙コップが用意されている。会議室の壁側には椅子がぐるりと配置され、座って話すこともできるようだ。積極的に声を掛けにいく参加者もいれば、椅子に座って話しかけられるのを待つ参加者もいた。

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会場の様子。名刺交換をする参加者たち。

参加者の男女比は、男性13名、女性2名と男性が圧倒的に多かった。30~40代を中心に、20代と50代がちらほら。服装はスーツ姿が半数で、残りの半数はオフィスカジュアル。ちなみに筆者は黒いパンツに、グレーのカーディガンで参加したが、問題なく溶け込めた。

 

主催者に聞くと、「池袋・新宿はラフな服装が多く、浜松町はほぼスーツ」など、地域によって特色があるようだ。

 

「保険」「不動産投資」……目的は見込み客?

 

最初に名刺交換したのは、スーツ姿の推定40代前半の男性Aさん。半年前に保険会社の営業に転職したらしい。絵画が趣味だというA さんは、スマホで自分の作品のギャラリーサイトを見せてくれた。交流会の参加は今回が初めてだという。目的ははっきりと聞けなかったが、おそらく保険の見込み客を探しにきた感じだった。

 

不動産投資会社に勤める推定40歳前半の男性Bさんは、5回目の参加。目的は「不動産投資の見込み客探し」だが、初めからそう言ってしまうと相手に警戒されるので、攻め方を模索しているそうだ。「みんな何らかの狙いがあって参加しているはずなので、相手の本音と建前をどうやって探るかの駆け引きも楽しいですね」(Bさん)

 

肩書なし、職業不明、彼らは何をしているのか

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用意された飲み物。紙コップにはマジックで自分の番号を書く。

推定20代後半の男性・Cさんの名刺は、銀色の光沢紙に名前が大きく印字され、肩書はない。仕事について聞くと、本業は飲食業で、副業でいろいろなチャレンジをしているらしい。「今後はLINEスタンプの販売をしたい」と、将来の展望を聞かせてくれた。自分でも交流会を主催することがあり、交流会の参加経験はなんと50回以上。「交流会マスターですね」とツッコミを入れてみたら、Cさん思わず苦笑い。

 

数少ない女性参加者にも話しかけてみた。交換した名刺には「愛」「ドリーム」「ミリオネア」などの単語が並んでいる。持参のパンフレットには「幸運を惹き寄せるセミナー」とあった。「LINE IDの交換をしましょう」と言われたので、交換してみた。どんな連絡が来るのだろう……。

 

推定30代前半の男性・Dさんは、ネットワークビジネスをしている。Dさんが所属するネットワークビジネスの概要を説明してくれたが、あまり興味を示さないほうがいいと判断し、すぐに会話を切り上げた。

 

次の交流会は一転、有意義な盛り上がりをみせる

 

予定時間が45分と短い交流会だったため、6人と話した時点で終了の時間がきた。主催者から「このあと75分の交流会があるが、人が集まらなかったので無料で参加しないか」と誘われ、参加してみることに。

 

75分の交流会の参加対象は「人材ビジネス・広告・人事」の関係者。こちらでは、人事関係のコンサルタントをしているEさんと、求人採用メディアのディレクターをしているFさんに出会った。二人ともフリーランスとして活動している。

 

筆者も会話に混ぜてもらい、人材ビジネスの苦悩や裏話などで終了時間まで盛り上がった。筆者はほとんど聞いているだけだったが、同じ業界の人同士であれば、会話が弾むものなのだと肌で感じることができた。

 

交流会終了後、EさんとFさん、主催者、筆者の4人で飲むことに。近くの居酒屋へ移動した。

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会場の近くにある激安居酒屋にて。終電近くまで語り合った。

お酒を飲みながら仕事の話をし、今回筆者が体験したような交流会のあるあるを聞かせてもらった。知人と飲むのもいいが、たまにはこうして普段接点のない人と飲むのも刺激的で楽しいものだ。

 

考え方によっては価値ある時間になりそう

 

交流会の参加者は、みんな何らかの目的を持っている。見込み客探しから、ビジネスパートナーとの出会いまで……。もちろん、そのどれもが自分の利益を考えたものだが、自分の利益だけを求めていると相手に見抜かれ、結局、何も得られないのではないだろうか。

 

後日談になるが、後半の会で飲みに行った人たちから「楽しかったです」「またお話しましょう」とお礼のメールが届いた。このように、仕事には直接的につながらなくても「飲み友だちができればいい」くらいに肩の力が抜けていれば、交流会は価値ある場所になるのかもしれない。

 

そんなことを考えながら、「また飲みましょう」と打ち込み、メールを返信した。

 

(宇内一童)