スマートフォン版はこちら

eラーニングとは?通信教育の電子化によるメリット・デメリットをご紹介

img01.jpg

eラーニングは、学生から社会人まで多くの方に親しまれているオンラインの学習方法です。パソコンやタブレット、スマートフォンなどのモバイル端末とインターネット環境があれば受講できるため、その手軽さから利用者が増えています。個人だけでなく、教育機関や企業などでもeラーニングの導入が進んでいます。

そこで今回は、eラーニングの概要や歴史、受講者・管理者側からみたメリット・デメリットなどをご紹介します。eラーニングの導入を検討しているという企業や、学習方法にeラーニングを活用してみたいと考えている方は、ぜひご一読ください。

eラーニングとは

eラーニング(e-Learning,electronic learning)とは、電子機器とインターネットを使用した学習方法です。「e」はelectronicで、直訳すると「電子学習」となります。

eラーニングはパソコンやタブレット、スマートフォンなどのモバイル端末を使い、インターネット教材で学習する形態が一般的です。教材コンテンツとLMS(学習管理システム)で構成されており、ベンダー(製造元・販売供給元)が提供するクラウド上でサービスを利用します。

新型コロナウイルスの影響により、企業内で業務のシステム化が広がっているでしょう。eラーニングは人事業務である教育・研修の分野で、時間やコストの削減に貢献しています。

eラーニングの歴史

eラーニングが日本企業に導入されはじめたのは、2000年代ごろです。インターネットが普及し、あらゆるものが電子化するなかで今のようなeラーニングが確立されました。
こちらでは、eラーニングの歴史についてご紹介します。

通信教育の電子化が始まる

eラーニングは「通信教育」を電子化したものです。
古くから郵便でやりとりする紙媒体の通信教育は存在しており、通信教育を行うことで学生や従業員の育成を行う学校や企業も少なくありませんでした。インターネットが普及する前は、テレビ教材やビデオ教材を用いて映像や音声による理解力向上ができるようになっていました。しかし、これらは一方向から情報が共有されるだけなので、学習者からのアクションが行えませんでした。

その後、教材を電子化する(CD-ROMに切り替える)ことで、映像や音声による理解力向上はもちろん、ある程度の双方向的な学習が可能に。しかし、CD-ROMは制作・配布のコストがかかる上、内容の修正に手間がかかるというデメリットがありました。

インターネットから教育コンテンツが配信される

1990年代後半、パソコン市場の拡大によってeラーニングのインフラともいえるパソコンの普及率が高まります。インターネットはブロードバンド化し、広域で通信ができるようになったことで、eラーニングは飛躍的に進歩することになります。

インターネットが普及したことで、学習教材はCD-ROMやDVDから、オンライン配信やインターネット上でのダウンロードに変化しました。ダウンロード履歴などによって受講者の情報を確認できるため受講状況の管理のしやすさも格段にアップしました。オンライン配信に関してはリアルタイムでの質疑応答などが可能になったため、学習効率が飛躍的に上がったのです。

スマートデバイスで教育コンテンツが受講できる

タブレットやスマートフォンなどのスマートデバイスが登場したことで、eラーニングの利用者は広がっていきました。

これまでは、パソコンがある場所(自宅、パソコン教室など)で学習する必要がありました。しかし、スマートデバイスが普及したことで、自宅以外でも外出先や移動時間にも気軽にeラーニングが利用できるようになったのです。これにより、パソコンによる学習が難しい店舗や現場などでも人材育成や研修などが実施されるようになり、質の高い教育を施せるようになりました。

eラーニングの未来

多くの進化を遂げてきたeラーニングですが、今後はAI(人工知能)によってより学習効率の良い教育コンテンツが配信されるようになるでしょう。また、顔認証技術によって本人以外はシステムにログインできないようなセキュリティ対策も可能になるようです。
このほか、VR(仮想現実)をeラーニングに利用することで、実技についての学習も可能になっています。実技訓練が必須となる医療業界などでも、eラーニングの導入が進められるでしょう。

eラーニングのメリット・デメリット

eラーニングには、受講者・管理者ともにメリットとデメリットがあります。
こちらでは、eラーニングのメリット・デメリットについて解説します。

受講者のメリット・デメリット

eラーニング受講者のメリット・デメリットは、以下のとおりです。

メリット①:何度でも復習できる

eラーニングは、インターネット環境とデバイスさえあれば、いつでも、何回でも学習できるため理解するまで何度も繰り返し復習できます。学習の記録が残るので、間違えた問題だけ再度学習できたり、苦手な分野を分析したり、効率よく学習できるでしょう。

メリット②:いつでも受講できる

eラーニングは時間や場所に関係なく、いつでも受講可能です。通勤・通学中の電車のなか、お昼休憩の時間など、スキマ時間を活用することができます。学校や企業で導入されていて、集団で受講する場合に欠席してしまっても、後日自分の好きなタイミングで受講することができます。

メリット③:受講の記録が残る

受講の記録が残るので、学習の進捗やテスト結果から習熟度が判断できます。再度受講したいものにブックマークする機能やメモの機能がついているものもあります。
動画コンテンツの場合、前回視聴したところから再生することもできるので、視聴途中で切り上げなくてははいけない時も便利でしょう。

デメリット①:議論ができない

コンテンツにもよりますが、リアルタイム配信ではないケースでは、議論を交わすことができません。また、オンライン上で議論ができる場合でも、オフラインで顔を合わせて議論する場合と比較すると理解度が異なるでしょう。相手の表情や会話のキャッチボールのタイミングなどオフラインでしかくみ取れないものが議論の際には重要です。その点、eラーニングでの議論は白熱しにくいかもしれません。

デメリット②:受講するための環境が必要

受講にはパソコンやタブレット、スマートフォンなどのデバイスと、インターネット環境が必要なほか、視線を気にせず学習できる環境がなくてはなりません。
「インターネットの通信環境が悪い」「実家暮らしで静かに学習できる部屋が確保できない」という方は、受講環境の整備が大変でしょう。

管理者のメリット・デメリット

eラーニング管理者側のメリット・デメリットは、以下のとおりです。

メリット①:体系的な教育を提供できる

受講者に対して平等な学習機会と一人ひとりにあった体系的なカリキュラムを提供することができます。一斉に行う研修やオフラインでの講義は、受講できない人や理解度にばらつきがでる可能性があります。
eラーニングであれば、研修の実施にあたり受講者のスケジュールを気にする必要がありません。学習履歴から受講者の情報を得られるので、学習の進捗状況に合わせたレベルの教育を施すことが可能でしょう。

メリット②:運用の手間を削減できる

社員研修などを行う際、準備や運営に時間やコストがかかりますが、eラーニングを導入することで研修の日程や受講者の管理、連絡などの作業をシステム上で自動化できます。会場費やテキストの準備、講師の人件費も削減することができるでしょう。

メリット③:大勢の学習者に教育を届けることができる

eラーニングは、一度に多くの方へ向けて学習コンテンツを配信できるという強みがあります。対面での研修では、会場の広さによって受講者の人数に限界があります。eラーニングであれば、同じ内容の教育を受講者数の限度なく提供することができるでしょう。

デメリット①:受講者の反応が分かりにくい

管理者のデメリットとして、受講者の反応が分かりにくいというものが挙げられます。オフラインであれば、表情をくみ取ったり、質問を受けたりすることで、理解度をリアルタイムで把握することができます。

しかし、eラーニングだと、学習中の不明点や疑問点をその場で解決できません。画面越しだと受講者の反応も分かりづらく、講師の教えるモチベーションも維持しにくいかもしれません。

議論ができる環境を構築することはもちろん、受講後のアンケートなどを用いて改善点を見つけ、都度アップデートを施すことが大切です。

デメリット②:受講環境を整える必要がある

eラーニングに使用する教材を作成したり、配信するためのシステムを整えたりする必要があります。ITリテラシーの低い受講者には、システムの操作方法の説明やネット環境手配のサポートを行わなくてはなりません。

eラーニングシステムを提供している業者がサポートまで行ってくれるものもあるので、業者選定の際のポイントにするとよいでしょう。

デメリット③:受講者のコントロールが難しい

対面での研修の場合、講師が目の前にいるためしっかり学ぼうという気持ちになりますし、一緒に受講する仲間が隣にいるためモチベーションが維持しやすいです。しかし、eラーニングは自由度が高い分、本人の主体性が求められます。

ディスカッションの時間を設けたり、チャットで感想を発信させたり、参加型の講義となるような工夫をするとよいでしょう。

eラーニング実施のために必要なものとは?

eラーニングを実施するためには、ソフトウエアとハードウエアが必要です。種類によって特徴が異なるので、課題や目的にあったものを選定しましょう。

ソフトウェア

eラーニングを導入するなら、ソフトウエアとなる学習管理システム(LMS)と教材コンテンツが必要不可欠です。

学習管理システム

学習管理システム(LMS)は、教材の配信や受講者の学習履歴の蓄積などができるシステムのことです。受講者同士・受講者と講師でのコミュニケーションツールにもなるため、eラーニングのメリットを発揮する重要な役割をもちます。

教材コンテンツ

教材コンテンツは学習管理システムに登録して利用します。一昔前ではテキスト教材が主流でしたが、現在ではPowerPoint教材や動画教材、ライブ配信による授業などが登場しています。
市販の教材を購入・利用することもできますが、必ずしも受講者に合った内容とは限りません。カスタマイズしたり、オリジナルコンテンツを外部業者に委託して作成したりするとよいでしょう。

ハードウェア

eラーニングを行う際に必要になるハードウェア(機器類)を揃えることも、管理者側の作業の1つです。

学習管理システムを動かすサーバー

学習管理システムは、多くの情報を保有する大規模なシステムです。独立したサーバーを導入し、安全に不備なく作動するよう注力しましょう。
サーバーには、自社に設置するオンプレミス型と、自社に設置しないクラウド型があります。どちらもメリット・デメリットがあるため、吟味して選びましょう。

データ保管のためのサーバー

教材コンテンツを保管したり、受講者の情報を管理したりするデータ保管のためのサーバーも必要です。どれほどの情報量を保管するのかという観点から選ぶことはもちろん、セキュリティ面でも安心できるサーバーを選んでください。

受講者用の端末

受講者のなかには、パソコンやタブレットなどを持っていない方もいるでしょう。そういった方に端末を貸し出し、問題なく受講できる環境を整えることが大切です。
受講者が各自のスマートフォンでeラーニングを行うケースもあるため、予算と相談しつつ、最適な環境を整えてください。

まとめ

eラーニングとは、はパソコンやタブレット、スマートフォンなどのモバイル端末を使い、インターネット教材で学習する形態です。時間や場所の制限がなく、個人のペースに合わせて学習したり、研修を受けたりすることができます。一方で、インターネット環境の整備や受講者のコントロールが必要でしょう。

リモートワークがあたりまえの光景になっている今こそ、eラーニングを導入するタイミングかもしれません。新しいことに積極的にチャレンジすれば、企業成長の一助になる仕組みを構築できるはず。知識や経験を積んで、人事のプロフェッショナルとなる道を築いてみてくださいね。

パソナでは、求職者専任のキャリアアドバイザーがあなたに合った求人情報をご紹介します。企業情報を豊富に揃えているため、あなたにとって有意義な転職が実現できるはずです。応募企業の検討や志望動機の参考となる情報の提供、応募書類の添削、模擬面接などでも力になれるため、どうぞお気軽にご相談ください。

キャリアアドバイザー 相澤 駿

大学卒業後、株式会社パソナに入社。年齢・業界問わず経理・人事などの管理部門領域を担当。20代から50代まで、業界も幅広く担当しているからこその多角的な視点により、長期的かつ客観的なキャリア支援を強みとしております。

「ただ話を聞くだけ」で終わりではなく、お1人で転職活動をした場合には、気付きづらいことや、知りづらい情報を提供することで、アドバイザーが介在する価値を提供できるよう心掛けております。


キャリアアドバイザー紹介ページはこちら>>