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【2021年上半期】商社の市場動向

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2021年の商社の経済状況・今後の市場予測

成長のカギを握るのは「非資源」、AIやIoTの活用も

総合商社業界は、新型コロナウイルスによる世界的な感染拡大によって経済の停滞や原油価格が下落し、2020年は業績が悪化しました。代表企業では5大商社として位置づけられる三菱商事、伊藤忠商事、三井物産、丸紅、住友商事などが挙げられます。総合商社の多くは世界的に進む脱炭素化の流れを受けて投資対象を水素や二酸化炭素(CO2)回収といった新技術に広げ始めています。

近年、資源分野の業績不振などの経験から「脱資源」の動きを加速しており、市況に左右されにくい非資源分野(機械、食料、繊維など)を強化しています。最近では、こうした動きが徐々に業績面でも寄与しはじめており、特に、以前から非資源分野に力を入れていた伊藤忠商事は業績を最も伸ばしており、2020年には時価総額が商社業界でトップに躍り出ました。また、三菱商事は、オランダのデジタル地図大手HEREテクノロジーズに出資し、DXにおける中核技術の1つとして、HERE社が有する技術基盤を活用し、物流・都市交通・リテイル・金融等におけるロケーションサービスの展開を進めていく方針です。このように総合商社では、AIやIoT、ビッグデータなどのテクノロジーを活用したサービスの創出に注力しています。

成長産業「ヘルスケア」に積極投資

非資源分野の強化を目指す総合商社は、成長産業であるヘルスケアへの投資を積極的に行っています。2030年に日本最大の産業になると言われているヘルスケア。海外のヘルスケア産業は2020年の311兆円から2030年には525兆円にまで成長すると予測されており、非資源分野の強化を図る商社にとってこうした事業基盤のシフトは喫緊の課題となっています。こうした背景から、三井物産はアジア最大の民間病院グループIHH Healthcare Berhad(IHH)に出資するといった動きを見せており、非資源分野の利益を2020年3月期の4割から2023年3月期に6割に増やす計画を掲げています。構造改革という大きな課題と向き合い続けている総合商社において、こうした新しい動きがこの先も多くみられることでしょう。

Fisco

株式会社FISCO

1995年に設立、2006年上場。金融情報配信会社として、株式、為替、債券、仮想通過といった金融情報を広く取り扱う。各投資市場に対する深い理解と洞察に基づき、初心者からプロまで、投資家を支援する各種金融サービスを提供している。全国の金融機関約250社向けに金融情報を提供しているほか、個人向けではヤフーファイナンス、LINEニュース、SmartNews、Gunosyなど、国内の主要なサイトやアプリに金融・経済系コンテンツを提供している。


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