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履歴書に印鑑は必要?押印方法やハンコの選び方、押し忘れ時の対処方法を解説

履歴書に印鑑は必要?押印方法やハンコの選び方、押し忘れ時の対処方法を解説

基本的に履歴書へ印鑑を押す必要はありませんが、場合によっては押印が求められることもあります。履歴書に押印する場合は、ビジネスシーンに適したハンコを選びましょう。この記事では、履歴書に押すハンコについて解説します。履歴書用のハンコの選び方や、きれいに押す方法、押し忘れてしまった場合の対処法などについても紹介しますので、参考にしてください。

履歴書の押印は原則廃止されている

履歴書に押印する慣習は、90年代後半に廃止されました。1997年に閣議決定された「押印見直しガイドライン」では、履歴書をはじめ住所変更届、廃業届など事実・状況を把握することが目的の書類に押印する慣習を廃止し、記名のみでよいこととされています。2020年まで使われていた「JIS規格」や、現在使われている「厚生労働省様式」でも押印欄が設けられていません。

なお、現在使われている「厚生労働省様式」の履歴書では、性別欄、通勤時間欄、配偶者、配偶者の扶養義務などの項目も削除されています。

履歴書に押印する必要があるケース

一般的に履歴書には押印が必要ないとされる中で、ハンコ(印章)を押す必要があるのはどんなケースなのでしょうか。

履歴書に押印欄がある場合

市販の履歴書の中には、まれに「印」と記載された押印欄が用意されているものもあります。そうしたフォーマットの履歴書を選んだ場合には、押印して提出しましょう。押印欄があるにもかかわらずハンコを押していないと、不備のある書類だとみなされて、ビジネスマナーが懸念されるおそれもあるので注意してください。

企業から押印を求められた場合

応募先企業が書類選考の案内で押印するよう記載していた場合は、押印欄の有無を問わずハンコを押します。押印欄のない履歴書の場合、氏名欄の隅に押印しましょう。

 

履歴書に使うハンコの選び方

実印・銀行印・認印の違いを解説する画像

履歴書に使うハンコは、ビジネスマナーに添ったものを選びましょう。ここでは、履歴書に使うハンコを選ぶポイントを紹介します。

基本的には認印を使い、シャチハタは避ける

ハンコの種類は次の4つに分けられます。

1. 認印(みとめいん)

個人名の印章(ハンコ)で、市町村に印鑑証明の登録を行っていないものが認印です。1人で複数所持しているケースもあることから、実印と比べるとやや効力が劣ります。不動産登記や小切手の振り出し、保険の契約書といった重要な場面には使用できません。

2. 実印

市町村に届け出を提出した個人名の印章(ハンコ)が、実印です。登録できる実印の数は1人1個のみで、重要文書を取り交わす際には実印であることを示す印鑑証明書の交付が受けられます。そのため、今回挙げた4種類の中でも最も効力の高い印章です。

3. 銀行印

銀行印とは、金融機関に届け出をしている個人名の印章(ハンコ)のことです。銀行口座を作成する際に登録し、窓口で対応するような高額な取引を行う場合には、本人か確認するために銀行印が必要になります。銀行印には認印が使われることも実印が使われることもあり、1つの銀行印で複数の口座を開設することも可能です。

4. シャチハタ

シヤチハタ株式会社のネーム9シリーズのように、インクが内蔵されたスタンプタイプの印章(ハンコ)を「シャチハタ」と呼びます。手軽に使えるため、宅配便・郵便物の受け取りや、社内書類の確認など、比較的カジュアルなシーンで使われるのが特徴です。

このうち、履歴書には原則認印を使います。シャチハタタイプはビジネスシーンには向かないため、極力避けましょう。押したハンコが朱肉を使うタイプかシャチハタかはひと目で分かるため、「きっとバレないだろう」とシャチハタタイプのハンコを押すのはおすすめしません。万が一マナーにあわない種類のハンコを押してしまった場合は、応募先企業の担当者に謝罪し、判断を仰ぎましょう。

ハンコのサイズは1.5cmが目安

認印にはさまざまなサイズのものがあるため、サイズについてあまり気にする必要はありません。ただし、大きすぎるハンコを押すとバランスが悪く見える可能性もあるため、避けた方が賢明です。ハンコのマナーでは男性はやや大きいものを、女性はやや小さいものを選ぶのがよいとされていますが、極端に大きすぎたり小さすぎたりしないかぎりは選考に影響することはないでしょう。参考までに、ハンコの種類ごとのサイズ目安表をご覧ください。

  男性 女性
認印 12.0〜13.5mm 10.0〜12.0mm
実印 15.0〜18.0mm 13.5〜16.5mm
銀行印 13.5〜15.0mm 12.0〜15.0mm

書体は読みやすさを重視

ハンコの書体は、行書や楷書のようにはっきりと文字が読み取れるものを選びましょう。ハンコはフルネームや名前のみのものを作ることもできますが、履歴書に押す場合は名字のみのハンコを選ぶのが適切です。また、イラストや飾りなどデザイン性を重視したハンコもありますがが、ビジネスシーンにはふさわしくないため使用を控えましょう。

履歴書へ印鑑をきれいに押すコツ

印鑑の正しい押し方を示した画像

規定の枠内に、にじみ・かすれがない状態で押します。きれいに押すためには、押印マットを用意して、朱肉の状態を確認したうえで印鑑全体にまんべんなくつけて垂直に押すのがコツです。以下のような状態になった場合は、きれいに押し直しましょう。

• にじみ

朱肉のつけすぎにより文字がにじんで判読しにくい状態になった印影です。やや幼稚な印象になるため、履歴書の印影としてはふさわしいとは言えません。

• かすれ

朱肉を十分つけていないことにより、文字がかすれてしまっている状態です。かすれた場合も判読しにくいため、新しい履歴書を印刷して押し直しましょう。

• 欠け

印鑑を押す際の力の入れ加減によっては、一部が欠けてしまうこともあります。名前はもちろん、名前を囲む円が欠けてしまった場合も、きれいに押し直しましょう。

• 上下逆

名前が上下逆になっていたり、傾いてしまったりと、垂直ではなかった場合も押し直してください。なお、組織によっては「お辞儀ハンコ」と呼ばれる習慣が根づいていることもありますが、履歴書では垂直になるようまっすぐ押すのがマナーです。

• 枠からのはみ出し

押印欄の枠に触れてしまったり、枠からはみ出してしまったりした場合も、押し直しが必要です。ハンコの向きが垂直になっているかも含めて、よく確認してから押しましょう。

• 二重

力の入れ加減を間違えて二重に押してしまった場合も、押し直してください。ハンコが二重にならないコツは、履歴書に向かってまっすぐ下ろして、垂直方向に思い切り力を込めるのがポイントです。

なお、履歴書は基本PCで作成して構いません。ただし、応募先企業の要望により手書きする場合は、ハンコを最後に押してしまうと、ミスしたときにそれまで書いた労力が無駄になってしまいます。そのため、手書きの場合はハンコを最初に押しておくのがおすすめです。

履歴書への押印を忘れたときの対処法

押し忘れに気づいた時点で、応募先企業に連絡して謝罪したほうがよいです。謝罪と同時に再送が必要かどうか確認し、採用担当の指示に従いましょう。誤ってシャチハタタイプのハンコを押してしまった場合も、同様の対応をすれば構いません。連絡手段は、電話とメールどちらでも大丈夫です。再送を求められることもあれば、面接時にハンコを持参して押印するように伝えられることもあります。いずれにしても、採用担当の手間を増やしてしまうことには変わりませんので、提出前にしっかり確認しておきましょう。

【FAQ】履歴書の印鑑に関するよくある質問

履歴書の押印に関する質問に回答します。

履歴書は押印欄のあるものとないもの、どちらを使うべき?

基本的には押印欄のない履歴書を選んで構いません。応募先企業から押印するよう指示があった場合は、押印欄のあるもの、もしくはない履歴書であっても押印して提出しましょう。

送付状や職務経歴書にも印鑑は必要?

履歴書以外の同封書類には、押印する必要はありません。そのため、送付状にも職務経歴書にも押印は不要です。

PCで作成した履歴書にはどうやって押印したらいい?

現在履歴書は、手書きではなくPCで作成するのが一般的で、応募先企業からとくに指定がない場合はPCで作成して構いません。もし押印欄がある履歴書テンプレートを使った場合、押印するのは履歴書を印刷した後です。あえて電子印鑑を使う必要はありません。手渡しの場合は印刷して押印した履歴書を渡し、メールで提出する場合はスキャンしてPDF化したデータを応募先企業に送りましょう。

まとめ

現在はペーパーレス化の観点から履歴書への押印は原則不要になっていますが、企業によっては押印が求められるケースもあります。その場合も押印するのは履歴書のみで、職務経歴書をはじめほかの同封書類には押印は不要です。履歴書に押すハンコはビジネスマナーに添ったものを選び、きれいに押しましょう。

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この記事の監修者
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川口 営業統括本部シニアリーダー

法人営業、キャリアコンサルタントの経験を経て、現在は営業企画で社内業務改善やご登録者とのコミュニケーション方法の仕組みづくりなどを担当しています。産業カウンセラー試験合格、国家資格キャリアコンサルタント資格を保持。

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