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転職回数が多い人は職務経歴書をどう書く?書き方のコツや見本を紹介

転職回数が多い人は職務経歴書をどう書く?書き方のコツや見本を紹介

転職活動で応募先の採用担当者に自分の職歴を詳しく伝える場が、職務経歴書です。履歴書とあわせて応募書類を用意しようとしたものの、「転職回数が多いと採用で不利になる」と聞いて不安に感じている方もいるでしょう。1社あたりの在籍年数が極端に短かったり、転職回数が多かったりする場合、企業によってはマイナスな印象を持たれることもあります。

今回は、転職回数が多い人へ向けて職務経歴書の書き方を解説します。性別・年代別のアピール方法や、職務経歴書の見本も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

転職回数が多い人の職務経歴書を書くコツ

転職回数の多い人が職務経歴書を魅力的に見せるために、取り入れたいコツを5つ紹介します。

職務経歴を「キャリア式」で書く

職務経歴書の書き方には、いくつかパターンがあります。代表的なのは「編年体」や「逆編年体」のように、経歴を時系列で並べる方法です。しかし、転職回数の多い人は、業務内容やプロジェクト単位で経歴をまとめて記載する「キャリア式」を採用するのがおすすめです。キャリア式では転職回数が多くても強みをダイレクトに伝えやすいので、採用担当者からの印象アップにつながるでしょう。

キャリアの軸を伝える

軸になる経験・スキル・得意分野を職務経歴書で明確に示すことで、キャリアの一貫性を明確に伝えられます。たとえば、経理アシスタント→経理職→財務職といった経歴であれば、転職ごとに段階的にスキルアップできたことが把握できます。そこまで明確な軸がなかったとしても、自身の経歴の軸を見出すことで、採用担当者に計画性や志望度の高さを伝えられるでしょう。

実績は数字を交えて具体化する

転職回数が多い人は、これまでに多種多様な実績を残してきたからこそ、1つひとつの印象が薄くなりやすいことが懸念点です。そうならないよう、仕事の実績は売上数字や達成率のような数字を交えながら書くといいでしょう。最低限のボリュームで実績を具体的に伝えられるうえ、採用担当者の印象にも残りやすい職務経歴書になります。

身についたスキルをどう活かしたいか明記する

職務経歴書では過去を振り返るだけでなく、未来の展望も記載することが大切です。とくに転職が多い人は、これまでに在籍した会社で身につけた姿勢やスキルで埋まってしまいやすくなります。しかし、そうした強みをベースに、応募先企業でどう貢献していきたいかという目標をはっきり示した文章も忘れずに記載しましょう。

明確な転職理由や目標を記載する

職務経歴書は決まったフォーマットがないため、項目をカスタマイズできます。転職回数が多い人は、「転職理由」の欄を設けるのがおすすめです。これまでの転職理由をはっきりと記載することで、採用担当の不安を払拭しやすくなるでしょう。

 

そもそも「転職回数が多いと不利」って本当?

「転職回数が多いと不利」という噂は本当なのでしょうか。採用担当者の受け取り方や、経歴を伝える際の注意点を紹介します。

職種や業界によってはポジティブに評価される

企業風土によってはネガティブな印象を抱かれることもあります。しかし、企業が納得する理由があれば、かならずしも不利にはなりません。そのため、職歴や自己PRの伝え方が重要になってきます。

一方で、外資系企業やベンチャー企業、技術職、専門職などは、転職回数が多くても成功率が高くなりやすい傾向にあります。転職回数が多い人は、そうした業界・職種を志望するのも転職を成功させる1つの方法です。

転職回数をごまかすのはNG

ネガティブな印象を持たれる可能性があるからといって、嘘の経歴を書くのは絶対に避けてください。経歴詐称にあたるうえ、雇用保険の履歴から明るみに出てしまうので、内定後に取り消しになってしまうかもしれません。リスクの方が多いため、転職回数は正直に申告するようにしましょう。

転職回数が多い人が職務経歴書を作成する際の注意点

転職回数の多さをカバーするために、職務経歴書作成時に注意したいポイントを紹介します。

ポジティブな表現を心がける

転職回数が多い人の中には、勤務先がコロナ禍や世界情勢などの影響を受けて、やむを得ず転職を繰り返した人も珍しくないでしょう。しかし、転職理由について前職の不満を書くなど他責的な表現をすると、自分自身の印象が悪くなります。好印象な表現にするには、過去の不満よりも、未来の展望のためにこれまで積み重ねてきたものをどう活かせるか考えることが大切です。この観点で経歴を振り返ることで、アピール要素を整理できるでしょう。

職務経歴書の枚数は2〜3枚に留める

経歴が多いと「あれもこれも伝えたい」となるかもしれませんが、職務経歴書の適切なボリュームはA4サイズ2〜3枚が目安です。そのため、応募職種と相性のいい経歴を中心に、メリハリをつけながら記載するようにしましょう。

【状況別】転職が多い人のアピール方法

転職回数が多い人の自己アピールのコツを、性別・年代別で紹介します。

性別ごとのアピール方法

かつては女性の方が、結婚・出産などのライフイベントにより転職回数が多くなりやすい傾向にありました。しかし、コロナ禍を経て男性の転職希望者が急増し、現在では男女ともに転職率が多い状況です。企業でも多様性を受容する文化が浸透しつつあり、応募者を「男性だから」「女性だから」と判断することは減っている傾向にあります。性別を問わず、転職理由が結婚や育児などであれば具体的にアピールすることで、キャリアの一貫性を伝えられるでしょう。

年代別のアピール方法

20代
まだキャリアの浅い20代は、転職回数が選考に比較的影響しやすい年代です。とくに20代後半でまだ3年以上の勤続経験がない人は、「辞め癖があるのでは」とネガティブな印象を持たれることもあります。その場合はIT業界や専門職のように転職回数を気にしない業界を目指す判断をするか、キャリアに一貫性を持たせて伝えることが大切です。

30代
30代は結婚・出産・家の購入といったライフイベントが多い年代のため、プライベートの状況にあわせた転職はあまり気にされない傾向にあります。そのため転職理由を聞かれたときは、素直に話して問題ありません。経歴よりも中身を重視されやすいため、身につけてきたスキルや実績、即戦力として活躍できるかどうかなどをアピールするといいでしょう。

40〜50代
40代以上も、30代と同様に転職回数が気にされにくい傾向にあります。ただし、直近の転職回数が多いと「柔軟性がなく職場に馴染めないのでは」と懸念されてしまうかもしれません。採用担当者の不安を払拭するためにも、自己PRでは柔軟性を積極的にアピールするといいでしょう。また、40代以上はマネジメント経験を中心とした仕事内容・実績に着目されるケースも多いため、自分のスキルを具体的に説明することが大切です。

転職回数が多い人の職務経歴書の例文・見本

職務経歴書に記載する自己PRの例文を、2パターン紹介します。

職歴に一貫性がある場合

私の強みは目標に向かって回り道をしながらでも粘り強く努力できる姿勢です。大学卒業のタイミングがコロナ禍と重なったのもあり、もともと志望していた製薬業界では採用が見送りになった企業がほとんどでした。そうした中でSaaS事業者である株式会社〇〇に営業として入社し、法人営業の経験を積んでいきました。入社2年目には個人売上が前年比150%を達成し、会社に貢献しました。その後、1社目で身につけたIT知識を活かして、調剤薬局向けのソフトウェア開発会社である株式会社〇〇に転職し、引き続き法人営業を経験。並行して製薬業界への転職を目指し、MR認定試験の勉強を進めてまいりました。貴社では営業職としての折衝経験や製薬業界の知見、そして目標に向かって努力しつづける姿勢を活かして、貢献してまいります。

職歴に一貫性がない場合

私の強みは、目の前のお客様1人ひとりにあったアプローチをしようと努力する姿勢です。キャリアをスタートしたのは、派遣社員として就業したコールセンターのオペレーターでした。お客様と直に接してお悩みを解決できることにやりがいを感じ、家電量販店の店舗スタッフとして就業。お客様のお悩みに寄り添った商品提案を心がけた結果、フロアの売上月間MVPも獲得しました。その後、直接雇用の仕事に就くため転職を決意し、太陽光発電システムの販売・設置を行う〇〇株式会社へ契約社員の営業職として入社しました。入社1年目に新人賞をいただいています。しかし妊娠を機に退職し、3年間のブランクを経て、物流会社の営業所の受付事務職としてパートで就業して現在に至ります。貴社を志望した理由は、子どもが小学校高学年になったタイミングで育児と両立できる範囲でできる仕事を探す中で、カスタマーサポートの仕事に興味を持つようになったためです。これまで積み重ねてきた接客や取引先との折衝経験を活かして、お客様の力になれるよう精一杯サポートしたいと考えております。

【FAQ】転職回数が多い人の職務経歴書に関するよくある質問

さいごに、転職回数が多い人の転職活動についての疑問をまとめてお答えします。

転職回数が多い人の特徴は?

さまざまな職場を経験していることから、多様性への理解力がある傾向にあります。具体的にアピールポイントを挙げるとなると、次の5つが代表的です。

  • • 経験が豊富
  • • 適応力が高い
  • • 行動力がある
  • • スキルを持った人が多い
  • • 新しい視点を持っている

転職回数が多い人が即採用されることもある?

その人が持つ実務経験や技術、資格などが即戦力として活かせると判断されると、即採用される傾向にあります。IT・Webエンジニア、技術職、建築業界、医療・介護業界などでとくに多く見られるようです。

まとめ

転職回数が多いと書類選考でネガティブな印象を持たれることもありますが、職務経歴書でのアピール方法によっては好印象につなげることも可能です。これまでの職歴の軸を明確に示して、経験やスキルを応募先企業でどう活かしたいかを具体的に伝えましょう。また、年齢によって転職回数が選考結果に与える影響が変わってきますので、職務経歴書には例文通りに紋切り型の文章を書くのではなく、自分に適したアピール方法を熟考するのもポイントです。

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この記事の監修者
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川口 営業統括本部シニアリーダー

法人営業、キャリアコンサルタントの経験を経て、現在は営業企画で社内業務改善やご登録者とのコミュニケーション方法の仕組みづくりなどを担当しています。産業カウンセラー試験合格、国家資格キャリアコンサルタント資格を保持。

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