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職務経歴書の職務要約(経歴概要)とは?書き方や職種別の例文を紹介

職務経歴書の職務要約(経歴概要)とは?書き方や職種別の例文を紹介

職務経歴書の形式には決まりはありませんが、冒頭に職務要約(経歴概要)という項目を設けるのが一般的です。職務要約の書き方次第で、書類選考が有利に進む可能性もあるため、採用担当者に好印象を抱いてもらうためのポイントを把握しておきましょう。

今回は、職務経歴書の職務要約(経歴概要)について解説します。職務要約(経歴概要)の役割や職種別の例文も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

職務経歴書の「職務要約(経歴概要)」とは

職務要約とは、自身がこれまでに経験したキャリアや実績を短くまとめた文章のことで、経歴概要と呼ぶこともあります。転職の書類選考時に提出する職務経歴書には、書き出しに「職務要約」または「経歴概要」という項目を設けるのが一般的です。

職務経歴書は履歴書と違って決まったフォーマットはありませんが、職務経歴を含めた次の6つの項目を設けるケースが多くなっています。

  1. 1.日付・氏名
  2. 2.職務要約・経歴概要
  3. 3.職務経歴
  4. 4.活かせる知識・スキル
  5. 5.取得資格
  6. 6.自己PR

職務要約・経歴概要の役割

そもそも職務要約(経歴概要)は、なんのために職務経歴書に記載するのでしょうか。主な役割は2つあります。

応募者の職歴を簡潔に伝える

応募する職種や企業によっては、採用担当者が膨大な数の応募書類をチェックすることになります。そのため、採用担当者がすべての職務経歴書へ丁寧に目を通す時間はないかもしれません。そうした場合も、職務要約で端的に経歴を説明されていれば、応募者がどのような人物かすぐに把握できます。職務要約の内容に興味を惹かれれば、職歴やスキルなどの欄もじっくり読んでもらえるでしょう。そのため、職務要約を書く前にまず職歴を記入し、これまでの経験やスキルの棚卸しをして整理するとスムーズです。

募集職種とのマッチ度を伝える

どのような人物を採用したいかは、企業や職種によって変わってきます。応募先企業にあったアピールポイントを中心にまとめることで、採用担当に「募集職種に適した人物だ」と好印象を持ってもらえるでしょう。応募書類を優先的にチェックしてもらいやすくなるため、書類選考の通過率も高まるかもしれません。

職務要約・経歴概要を書くポイント

職務経歴書に記載する職務要約(経歴概要)の作成時に、気をつけたいポイントを4つ紹介します。

3〜4行程度で簡潔にまとめる

職務要約の適切な文字数は、200~300文字ほどです。A4用紙にフォントサイズ10.5ptで作成したときに、3〜4行で収まる範囲を目安にするといいでしょう。かぎられたスペースではあるものの、メリハリをもたすためには、適宜箇条書きを取り入れるのもポイントです。

応募職種と関連性の高い内容を目立たせる

職務要約は職歴やスキルを満遍なく網羅するのではなく、応募職種で活かせる経験・スキルを強調して書くのがポイントです。企業が求めている人材を把握して、職歴やスキルの中で活かせるものをピックアップするといいでしょう。たとえば経理として働いてきた人が経営企画の求人に応募する場合は、予算管理や財務諸表の作成・分析などの経営企画と関連性の高い業務を重点的にアピールすると魅力的に映ります。

構成は経験社数や年数に応じて変える

複数の企業や部署、職種などを経験した場合、すべてを説明しようと思うと文字数の関係で具体的な内容まで入りきらないケースもあります。そのため、直近の職歴やとくに在職年数が長かった職歴を中心に書いて、どの経歴に注目してほしいかを示すといいでしょう。

数字や経験などの具体的な内容を交える

職務経歴に記載する実績は、数字やデータなどを取り入れるのがポイントです。社外の人にも伝わる客観性の高い表現ですので、アピール内容の説得力を強化できます。「売上が前年比○%up」や「コスト○%削減」といった具体的な数値で示すのが理想的ですが、「入社○年目にして難易度の高い業務を任せてもらえた」といったアプローチも効果があります。次で紹介する例文を参考に、自分のキャリアにあった具体化の方法を考えてみてください。

 

【職種別】職務要約・経歴概要の例文

ここからは、職種別に職務要約(経歴概要)の記載例を紹介します。自分がこれまでに経験してきた経歴に近い職種を参考にしながら、自分にあった職務要約をまとめてみてください。

営業

営業は個人やチームの成果が数字として表れるため、端的に示しやすい職種です。自身が関わった直近の好成績を実績としてピックアップして、箇条書きで示すといいでしょう。

<例文>
〇〇株式会社で、TELアポによる投資用不動産の新規開拓および既存顧客へのフォロー営業を担当。入社2年目からは新入社員のOJT業務も経験。
・入社3年目にはコロナ禍の苦境の中で、所属チームの売上が前年比130%を達成し、社内表彰を受賞

管理部門職(経理、人事、総務等)

経理、人事、総務などのバックオフィス系職種は、営業とは反対に数字で成果を示しにくい職種です。ただし、受け身になりやすい仕事内容だからこそ、積極的に業務改善や資格取得に取り組む姿勢をアピールすることで、効果的な職務要約へと仕上げられるでしょう。

<例文>
新卒で株式会社〇〇に入社し、本社経理部で経理職として日次・月次・年次業務を経験。入社5年目からはグループ内の連結決算やIR資料の作成も担当。
・日商簿記検定2級・FASS検定を取得し、公認会計士取得に向けて勉強中

IT・Webエンジニア

IT業界は資格や業務内容が細分化されているため、これまでに経験してきたプロジェクトの内容や業務範囲を端的に記載しましょう。さらに、PLやPMといったポジションも併記することで、ビジネススキルを伝えられます。

<例文> 大学卒業後にソフトウェア開発会社に入社し、金融業界の業務システム開発に携わる。1社目ではSESとしてプログラム設計・開発・テストを担当し、2社目ではPLとして進捗管理と顧客折衝も経験。

技術職(電気・繊維・機械・化学など)

製造・建築業界などの専門職は、担当業務の分野や関連資格などをシンプルに記載することで、スキルや実績が伝わります。たとえば製造業界の場合は、社名とともに、どのような製品のどのような工程に関わったのかを示すと、業務内容が具体的に伝わるでしょう。

<例文>
工業機械の部品製造を行う株式会社〇〇にて、NC旋盤とマシニングセンターを用いた作業および、CADによる設計を6年経験。
・機械加工技能士・CAD利用技術者試験を取得

販売員・サービススタッフ

接客・サービス業と一口に言っても、店舗での接客業務から、アルバイト・パートスタッフの指導やマネジメント、売上管理など業務範囲は多岐にわたります。応募する求人の業務内容に合わせて、重点的にアピールする業務や実績を調整するといいでしょう。

<例文>
〇〇〇〇株式会社にて1〜5年目は店舗での接客・調理およびシフト作成、パートスタッフの教育、6〜8年目は店長を経験。9年目からは〇〇エリアのスーパーバイザーとして接客・調理品質の管理を担当。

【FAQ】職務要約・経歴概要に関するよくある質問

さいごに、職務要約(経歴概要)に関する疑問をまとめてお答えします。

職務経歴書で職務要約がいらないケースはある?

職務経歴書は形式が自由なため、必ず職務要約を設けなければいけないわけではありません。ただし、職務要約を設けた方がアピール要素を簡潔に理解できるため、採用担当への配慮を伝えられます。特別な理由がないかぎり、基本的に職務要約欄を設けるようにしましょう。

転職回数が多い場合は職務要約をどう書けばいい?

転職回数が多い場合は、職務要約でこれまでに勤めたすべての企業に触れようとすると、適切な文字数に収まりません。そのため、直近のものもしくは勤続年数の長いものに絞って記載することで、メリハリある職務要約になるでしょう。

職務要約・経歴概要は応募する企業ごとに変えるべき?

職務要約にかぎらず職歴や自己PRも、応募先企業の求める人物像に合わせて調整するようにしてください。企業ごとに内容をすり合わせることで、書類通過の可能性を高められるでしょう。

正社員経験がない場合は何を書いたらいい?

これまでの社会人経験がアルバイトや派遣社員、契約社員などのみの場合も、これまでに経験した業務内容や得たスキルを記載して構いません。正社員の場合と同じく、応募職種と相性のいい要素を重点的にピックアップするといいでしょう。

まとめ

職務経歴書の職務要約(経歴概要)は、経歴の中で応募職種に適したアピールポイントを端的に伝えるための項目です。採用担当に注目してほしい実績やスキルを効果的に表現しながら、3〜4行程度にまとめましょう。今回紹介した例文を参考にしながら、応募先企業の求める人物像に合わせて職務要約で自分の強みをアピールしてみてください。

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この記事の監修者
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近田知営業統括本部マネージャー

管理部門(経理財務・法務・経営企画等)ハイクラス領域専門部署にてキャリアコンサルティングに従事。現在はハイクラス・管理職向けのセミナー・イベントを通じて転職後のキャリア構築をお手伝いしています。

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