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【転職最新動向:コンサルティング業界】事業会社を選択肢に加えることで、コンサルタント経験者のキャリアの幅が広がる

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近年、コンサルティングファーム経験者の次のキャリア(ポストコンサル)として、事業会社での活躍を希望される方が増えており、事業会社側の採用ニーズも高まっています。そこで、コンサルティング業界に特化したチームで転職支援を担当している五百川光英に、コンサルティング業界全体の市場動向や事業会社の採用ニーズが高い理由、コンサルティングファームから事業会社へ「ポストコンサル転職」をするメリット、実際の転職事例などを聞きました。

コンサルティングファームと事業会社、どちらもコンサルタント経験者の採用ニーズは旺盛

-コンサルティング業界の転職市場の市況感について教えてください。

五百川:近年、コンサルティング業界の求人ニーズは高まりを見せています。ある大手総合コンサルティングファームでは年間2000名規模の採用活動を展開していますし、数百人規模の採用を計画されているところもあります。経験だけではなくポテンシャルも評価される若手層から、即戦力としてリーダーシップを期待されるマネージャー層まで、幅広い人材が求められています。

そして、コンサルタント経験者を必要としているのは、コンサルティングファームだけではありません。事業会社から、自社の経営課題の解決や業務改善、事業拡大のために、コンサルタント経験者を採用したいというニーズも高まっています。経営企画部や事業企画部などの求人や、経営者直下の社内コンサルタントチームの求人もあります。もともと事業会社からのニーズもありましたが、ここ数年は特にその勢いが増している印象を受けます。

-ではなぜ、事業会社でコンサルタント経験者のニーズが高まっているのでしょうか?

五百川:少子高齢化による日本市場の縮小やビジネスサイクルの短期化、AIやIoTによる技術革新などを背景に、企業経営やビジネスの変化、スピードが加速していることが挙げられます。事業会社が抱えている経営課題で多いのは、「M&A(企業の合併や買収など)の対応」「グローバル化」「新規事業の創出」「DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進」「ガバナンスの強化」の5つ。多くの事業会社では、そういった専門分野に特化した人材を自社だけではなかなか育成できないという現状があります。そのため、外部から即戦力として、優秀な経験者を採用したいというニーズが高まっています。
特にコンサルタント経験者は専門特化したインダストリー(業界)の知識や経験が豊富で、業務改善・推進に長けた人材が多いため、ニーズが高まっていると考えています。

-特にコンサルタント経験者が求められている業界はありますか?

五百川:「あらゆる業界」と言っても過言ではありません。5つの経営課題の中で特にニーズが高いのは、「DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進」。業界・業種・企業規模を問わず、すべての企業の経営課題になっています。あえて言うのであれば、「M&A(企業の合併や買収など)の対応」は大手企業中心、「グローバル化」は大手企業~中堅企業、「ガバナンスの強化」は大手企業や、規制産業である金融業界、メーカーなど。そして、「新規事業の創出」はスピード感が求められるIT・Web業界はもちろんのこと、新たな収益元を模索している金融業界やメーカーなどでニーズが高い傾向にあります。

事業会社では、オーナーシップを発揮しながら、裁量権を持ってプロジェクトを進められるのが魅力

-事業会社で活躍できるのは、どのようなコンサルタント経験者でしょうか?

五百川:特に求められているのは、先ほど挙げた5つの課題解決につながる経営改革や事業改革を実行できる人材です。「M&A(企業の合併や買収など)の対応」で求められるのは、FAS(ファイナンシャルアドバイザリーサービス)での業務経験、会計知識や投資業務経験。「グローバル化」や「新規事業の創出」では、外部環境(市場・競合)を分析し自社のケイパビリティ(強み)を理解した上でビジネスを創出できる能力が強みになるでしょう。また「DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進」では、AIやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)、CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)、MA(マーケティングオートメーション)ツールなどの導入実績や知見が武器になります。さらに「ガバナンスの強化」では、内部監査やリスクマネジメントの支援経験、会社法などの知識が役立つでしょう。

-コンサルティングファームから事業会社へ転職する「ポストコンサル転職」のメリットは何でしょうか?

五百川:ひとつは、オーナーシップを発揮しながら、裁量権を持ってプロジェクトを進められることです。実際、多くの求職者の方々が事業会社への転職の決め手として、第三者の視点ではなく、当事者として課題解決に取り組める点を挙げています。長期的な視野で経営や事業に携われるのも、事業会社で働くメリットのひとつ。もちろん、率先して周りを巻き込んで事業を推進していく必要はありますが、その分、自らの手で会社を動かしていくダイナミックさを体感することができるでしょう。

ほかには、事業会社へ転職することで、仕事のコントロールがしやすくなり、ワークライフバランスを実現しやすくなったという声もあります。最近ではご自身の働き方改革のために転職を考える方も増えているように感じます。

-どういった年代の方々が、事業会社へのポストコンサル転職を考えているのでしょうか?

五百川:年代はさまざまですね。ただ、マネージャー、シニアマネージャークラスの方になると、現状の年収が高い分、別の業界への転職に動きづらくなる傾向があるようです。ですが、それも「何を転職の優先順位に置くか」なので、求職者の方によっても異なります。コンサルタント経験者の方は、常にご自身の市場価値を考えている方も多いので、25歳、30歳、35歳、40歳…というスパンで次のキャリアを考える方も多いようです。

-事業会社へポストコンサル転職された方の成功事例を教えてください。

五百川:以前、ITコンサルタントの経験がある20代後半の女性の転職サポートをさせていただいたことがあります。その方は、コンサルティング業界やITの領域ではなく、金融機関へのキャリアチェンジを希望されていました。そのため、ご本人の「できること」と「したいこと」をじっくりと伺い、これまでのキャリアの棚卸しを行っていきました。そして、対話を通して、コンサルタントとしての知見に加え、会計システムに携わったご経験や、FP2級や簿記2級の知識というアピールポイントを引き出し、企業側に訴求することができました。その結果、ご本人の希望が叶い、ある外資系銀行の管理会計に携わる仕事に転職することができたのです。

2年連続『オリコン顧客満足度(R)調査』1位に裏付けされた、「求職者ファースト」の転職支援

-では、コンサルタント経験者が転職エージェントを使うメリットは何でしょうか?

五百川:求人のご紹介はもちろんのこと、企業の採用傾向や面接のポイント、実際に転職された方の声など、選考に関するリアルな情報を得られることです。また、転職活動を進める上で、プロのキャリアアドバイザーに気軽に相談できることもメリットだと考えています。転職というデリケートな相談は同僚や家族にはしづらいですし、ご自身を客観的に見るためにもぜひプロの知見を活かしていただきたいです。
また、総合型の転職エージェントを利用すると、転職の際の選択肢の幅を広げることができると考えています。コンサルティング業界特化型と比べて、事業会社を含め、扱う求人数も多いため、ご自身では気付いていなかったキャリアの可能性に気付けることもあります。

-総合型の転職エージェントとして、パソナキャリアの強みを教えてください。

五百川:パソナキャリアでは、求職者の方々一人ひとりに寄り添った手厚い転職サポートをさせていただいています。ただ求人をご紹介するだけでなく、中長期的な視点に立って、求職者の方々の市場価値を高められるようなキャリア形成の支援や、転職サポートを心がけています。そうした丁寧なサポートをご評価いただいた結果、『オリコン顧客満足度(R)調査』の転職エージェント部門で、2019年、2020年と2年連続1位をいただくことができました。

-最後に、ポストコンサル転職を考えている方に向けて、メッセージをお願いします。

五百川:コンサルタント経験者の方々は、ビジネス経験が豊富なため、幅広い活躍の場があります。その分、これからのキャリアに悩まれることも多いと思います。コンサルティングファームと事業会社では、業務の役割や進め方も異なるため、求職者の方々が求める理想の働き方やキャリアの方向性によってもどちらを選ぶかは変わってくるでしょう。そのため、それぞれの特徴を知った上で、これからのキャリアを考えることをお勧めしています。
パソナキャリアではこれまで豊富な転職サポート実績を有するため、コンサルタント経験者の方が転職に悩まれた際には、ぜひご相談いただけたらと思います。どういった転職先であれば、ご自身の求める働き方を実現しやすいのか、会社選びの優先順位の付け方などのアドバイスもさせていただきます。ぜひ一緒にこれからのキャリアを考えていきましょう。


(取材・文/佐野勝大)

〈話し手 プロフィール〉

キャリアアドバイザー 五百川 光英

キャリアアドバイザー歴10年以上。入社後は、IT・Web業界や金融業界、経営企画・経理といったコーポレート部門の転職支援を担当。現在は、経営コンサルタント・ITコンサルタント・アドバイザリーといった、コンサルティングファームや監査法人の出身者の方々の転職サポートを担当している。キャリアアドバイザーとリクルーティングアドバイザーを兼務しているため、企業のニーズを把握した上でのアドバイスを強みにしている。

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