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<目次>
50代から転職する場合、どのくらい求人の需要が見込めるのでしょうか。本章では、キャリア支援の現場から見た現状も踏まえて、50代の転職市場について解説します。
「50代での転職は厳しい」というのは、一般的によく聞かれる意見です。実態としては、どうなのでしょうか。
厚生労働省の調査(※)によれば、50代の転職入職率は男性で「50~54歳:4.6%、55~59歳:5.2%」、女性で「50~54歳:8.5%、55~59歳:6.7%」となっています。転職転入率とは、働いている人たち全体で見たときの転職者の割合のことです。転職転入率が低ければ、そのぶん転職が決まりにくいことを意味します。20代~40代と比較すると、50代は転職転入率が低い傾向にあり、転職決定という観点では厳しい状況といえます。
50代の転職では、他の年代と比べて年収アップを狙いにくいという傾向もあります。厚生労働省の調査(※)によれば、転職後の賃金が「減少」した割合について、50~54歳は「34.1%」、55~59歳は「48.8%」となりました。50代後半にいたっては、約2人に1人の割合で給与が減少していることがわかります。また、10~40代の転職者は給与が「増加」する割合のほうが多いのに対して、50代は給与が「減少」する割合のほうが多いのも特徴です。そのため、50代の転職では、あえて年収の優先順位を下げて企業選びする人も少なくありません。
パソナキャリアでは、50代の転職希望者の方を専門的に担当するExpert Career チームを設置し、シニア・ハイキャリア領域の求職者の皆様の活動を支援しております。転職市場の現実をお伝えしますと、最初から50代をターゲットの中心に据える求人はさほど多くはなく、40代の候補者と競合しながら選考が進むケースが多いのが実情です。その中で、50代の方が選考に打ち勝つには高い「専門性」がポイントになります。
業界によってもニーズにやや差があります。特に50代の採用事例が多いのは、電気、機械、化学などのものづくり業界です。こちらは、業種でいうとメーカー(製造業)、商社など、職種でいうと営業、エンジニアなど、幅広く求人需要があります。これは、20代・30代など、若い世代の理系出身者の減少や、理系の若手が正社員として就職する際、就業先にIT業界を選ぶ傾向が増えているなど、若手の採用が特に苦戦していることも背景にあるでしょう。
こういった業界は、社内の平均年齢は高いものの、シニア層を受け入れ慣れている側面もあると思われます。さらに「専門性」という観点から、かなりピンポイントな技術的経験・知識を求められる求人も多いため、その点がはまれば年齢の壁を打破し、選考がスムーズに進むケースが増えております。
その他の業界ですと、IT業界は年代を問わず有効求人倍率が高い業界であり、採用ニーズに対して絶対的に人手が不足しているため、SI・ベンダー側、事業会社側問わず、50代も視野に入れた採用が増えてきています。
SAPなどの大規模なERP導入経験、トレンドでもあるAWSなどのパブリッククラウドやIoTプラットフォーム開発、AI・機械学習の活用などの高い知見を持つ方は、内定を獲得したという事例も増えております。とはいえ、業界自体の平均年齢が比較的若いWEB業界などは、シニア層の採用に対し、まだ慎重な企業も多いのが実情です。
また、安定して採用ニーズがある管理系職種についても、法務や監査など高い専門性を求められる職種は、50代の内定が多く出ております。財務経理や人事系については、特にIPO経験者や海外法人の財務経理面の管理経験者、及び人事制度企画経験者などの付加価値を求める求人が多い傾向にあります。いずれにしても50代の転職では、他の世代には無い専門性・豊富な経験をもって、他の世代に競り勝つ必要があります。
50代の転職成功率が高くないのは、どのような理由なのでしょうか。本章では、50代の転職が失敗してしまう4つの原因について解説します。
調査結果からも分かるとおり、50代は転職で年収が上がりにくい傾向にあります。企業側は「できるだけ若手人材に教育コストをかけてあげたい」「年功序列ではなく成果主義で報酬を決めたい」といった理由から、50代の中途入社者の給与水準を下げるケースも珍しくありません。そのため、年収アップを最優先に転職活動をしてしまうと、企業から提示された給与額と折り合いがつかなくなり、採用を見送られてしまう可能性があるのです。
面接で自己PRをする際には、企業の求めている人物像に合わせて、最適なスキルや経験をアピールする必要があります。しかし、50代は経験を豊富に蓄積しているぶん、何が自分の強みなのかが見えづらくなる人も少なくありません。入念に自己分析をしてキャリアを棚卸ししておかないと、自分の強みを言語化できないまま選考に臨むことになります。結果的にアピールすべき強みを間違ってしまい、不採用になるケースもあるでしょう。
50代の人材は他社での勤務経験が長いぶん、多様な成功体験を積んでいることが大きな武器になります。一方で経験の豊富さゆえに、過去の働き方やマイルールに固執してしまう場合があります。面接でも、過去へのこだわりが強かったり、謙虚さに欠けた発言が目立ったりすると、企業から「組織になじめないのではないか」と不安視される可能性もあるでしょう。プライドの高そうな印象を与えた結果、採用を見送られることもあります。
企業側が50代の人材を中途採用する際には、「豊富な経験を活かして積極的に改善提案をしてほしい」「新しい風を吹きいれて経営に好影響をもたらしてほしい」と願っています。しかし、本人が現状維持やルーティンワークを望んでいたり、新しいことへの挑戦意欲が低かったりする場合、ミスマッチが生まれかねません。企業からチャレンジ精神が低いと判断されると、選考での評価が下がってしまい、不採用になってしまうこともあります。
厳しい状況とはいえ、50代で転職成功を実現している方が多くいるのも事実です。本章では、企業から評価されやすい50代人材の特徴について解説します。
マネジメントスキルは、若年層と比べた50代人材の武器になります。しかし、マネジメント経験は、ライバルとなる50代人材の多くが備えているのも実情です。そのため、いかに定量的な実績を持っているかが差別化のカギといえます。例えば、「今までに○○人をマネジメントした」「チームの業績を前年比○○○%で達成した」「社長賞を○○名輩出した」などの具体的な実績をアピールできると、企業側の納得度も高まりやすいでしょう。
長年の経験で構築された人脈も、50代の大きな強みです。企業側から見れば、人的ネットワークの広い人材を採用することで、新たな取引先や顧客を開拓し、事業を拡大しやすくなります。人脈の広さを感じられる人材は、選考でも評価を集めやすいでしょう。人脈の広さを企業に伝えるには、人脈形成のためにフットワーク軽く行動できた経験や、社内外の大人数を巻き込んだプロジェクトの実績などについて言語化しておくことが大切です。
50代はプレイングマネージャーとして、管理職を担いつつ、現場の第一線で業務に取り組む場合もあります。その際、必要とされるのは高度な専門スキル(テクニカルスキル)です。専門スキルが高い50代は、高いパフォーマンスを発揮できるだけでなく、育成を通じて組織のスキルを底上げすることもできます。そのため、転職では専門的なノウハウの豊富さや専門スキルの習熟度をアピールすると、企業から一目置かれやすいでしょう。
企業は50代の人材を採用する際、経営や事業に対するインパクトの大きさを期待しています。特に新規事業を推進中の大手企業や、成長期にあるスタートアップは、経営的な知見と行動力を持った人材を希求しているのが特徴です。つまり、変革推進に向けたリーダーシップの有無が、差別化のカギといえます。過去に強いリーダーシップを発揮し、事業の開発や改善に携わったことがある50代の人材は、選考で評価を集めやすいでしょう。
50代は経験が豊富な一方で、「新しい組織風土に馴染めるか」「部下とうまく折り合いをつけられるか」といった不安を企業から抱かれやすい傾向にあります。逆にいえば、適応力や柔軟性が高い50代の人材は、他のミドル・シニア人材と比べて重宝されやすいでしょう。適応力の高さを企業に伝えるためには、幅広い年代の同僚と協業してプロジェクトを成功させた経験や、応募先の組織文化に対する理解や共感を示すことがポイントです。
50代の転職は、繰り返し申し上げております通り、一定以上の専門性が求められることが多いため、全くの異業界・異職種への転職は率直に申し上げますと難しい傾向にあります。もし異なる業界や職種にチャレンジする場合は、自らのキャリアの専門性とどう結び付けることが出来るかをしっかり見極める必要があります。
例えば営業職では、取り扱ってきた製品は異なるものの売り先である顧客の属性が同じであったり(例:対完成車メーカー向け、対通信キャリア向け、対中央官庁向け、対地方自治体向けなど)、海外営業では特定の地域の商習慣や法規制などに精通していたりすると、そこが「専門性・付加価値」と捉えられることがあります。
しかし、どの業界や職種でも求められる「マネジメント力」については、管理職候補の求人に応募される競合の候補者もほとんどが持ち合わせています。そのため、よほどの実績がない限りは大きな付加価値にならないことが多く、別のアピールポイントをプラスする必要があります。
マンション管理や介護施設の管理者など、50代以上の中高年・シニア層を主なターゲットとしている求人は、業界経験がなくともマネジメント力を生かしてチャレンジできる求人ですが、応募総数が非常に多くなるため、書類選考に突破できたとしても面接で競合する人数が多く、シビアな選考になります。
50代が転職決定に結びつけるためには、具体的にどのようなことを意識すればいいのでしょうか。本章では、50代の転職を成功させるための必須ポイントについて解説します。
50代の転職で特に心得ておくべきことは、「中長期的な目線で活動を行うこと」です。
40代の求職者と競合する求人が多いため、特に書類選考通過率が他の世代に比べて低くなる傾向にあります。職種によりバラつきはあるものの、40代と比べると5~10%程度書類選考通過率が低くなる傾向にあります。
会社都合や早期退職・転身制度の利用など特別な事情がある場合を除き、「なんとかなるだろう」と甘い想定で退職後に転職活動を行うと、思わぬ活動の長期化に焦り、かえって良い結果につながらない……ということになりかねません。ある程度は中長期的な活動になることを転職活動当初よりイメージして、書類選考での落選が続いても焦らず、自身の経験やスキルが「はまる」求人を手繰り寄せるまでじっくりと待つ姿勢が必要です。
数十社応募して、ようやく初めて面接に入った会社で一気に選考が進んで内定となり、条件面も前職と同等もしくはそれ以上のオファー額となった例は数多くございます。モチベーションを維持しながら常に積極的に応募していきましょう。
書類選考さえ通過すれば、面接の通過率は他の世代よりも高めに推移しているため、自信を持って面接に臨んでください。
ただし、専門性やスキル面は評価されていても、受け身の姿勢で面接に臨んでしまうと、せっかくの貴重な面接の機会を取りこぼしてしまう恐れがあります。お人柄やポジティブな姿勢は世代に関係なく重視されますので、積極的な姿勢をアピールするようにしましょう。
パソナキャリアでは、模擬面接などの面接対策にも力を入れておりますので、面接に慣れていないと自覚がある方はキャリアアドバイザーへ相談されることをおすすめします。
50代は他の年代と比べて求人数が少ないため、転職の希望条件がすべてかなうとは限りません。「給与も役職も高いほうがいい」「経営基盤は安定しているほうがいい」「事業内容は社会性が高いほうがいい」など、条件にこだわりすぎてしまうと、転職活動が難航する可能性もあります。そのため、転職の軸を定め、希望条件をある程度絞ることも重要です。優先したい条件と妥協できる条件を明確に決めておくと、企業選びもスムーズでしょう。
50代からの転職活動は、求人が少ないぶん長期化するリスクも高いのが特徴です。退職後に転職活動を始めてしまうと、退職金や失業保険は支給されますが、転職先が思うように決まらなかった場合に無収入の時期が長くなってしまいます。そのため、できるだけ在職中のうちに転職活動を開始することが重要です。早いうちから転職サービスを活用し、積極的に求人情報を集めておくことで、より余裕を持って転職先を決められるでしょう。
50代からの転職では応募先の候補が限られるため、できるだけ幅広い転職サービスを活用し、多くの求人情報に触れることが大切です。企業を選ぶ際も、大手企業や知名度のある企業だけに絞らず、スタートアップやベンチャー企業にも目を向けることをおすすめします。また、今までとは違う業界の企業から、経験を高く評価されるケースも珍しくありません。求人の選択肢は絞りすぎず、幅広い視野を持っておくことが成功の秘けつです。
職務経歴書についても「専門性」のアピールが必要です。よく見られる汎用的な職務経歴書の構成(簡単な職務要約・時系列での職務経歴詳細・性格面や業務の拘りなどを記載した自己PR)では、他の経験豊富な候補者との差別化がしづらくなります。
おすすめする構成は、以下の通りです。
今までの職歴を簡潔に記載します。
専門スキルを含めた自己PRを記載することで、あなたの強みを強調します。
まずは、業務面の強みを記載しましょう。エンジニア職であれば技術スキルを、営業職であれば営業手法、製品知識などを項目別にできるだけ複数記載します。それぞれの項目に簡単な主題をつけ、説明を簡潔に数行程度で記載すると読みやすくなります。また、応募する求人票の応募要件に記載されている事項を優先して上位に記載するとベストです。
その後に、マネジメント力や語学力、業務に対する考え方などの強みを専門スキルと同様、項目別で記載します。ここで意識することは、「アピールポイントを明確にすること」。1ページ目で自分のアピールしたい点を明確にしておくことで、書類選考や面接の担当者にあなたの良さをより簡潔に、わかりやすく伝えることができます。
1.で記載した職務要約についての詳細を記入します。
逆時系列タイプを用い、メリハリをつけて記載するようにしましょう。
現在50代の方が、より主体的に業務を進めるようになったと思われる2000年前後以降の経歴を特に重点的に記載し、それ以前の経歴はやや簡素にまとめると冗長的にならないので、おすすめです。
上記の構成はあくまで一例ですが、50代の求職者の皆様が職務経歴書を提出する際は、専門性や豊富な経験を効果的にアピールすることが重要です。パソナキャリアでは、職種ごとの職務経歴書の書き方の見本・テンプレートもご用意しておりますし、個別に書類添削も承っておりますので、お困りの方はぜひご相談下さい。
50代の人材は豊富な経験を持っている一方で、企業から「年収が折り合いそうにない」「社風になじめないのではないか」と不安を持たれることもあります。50代の転職を成功させるためには、謙虚な姿勢で選考に臨み、柔軟性や挑戦心をアピールすることが大切でしょう。
また、50代の転職失敗を防ぐには、転職サービスを幅広く活用してできるだけ多くの求人に触れることが第一です。その点、転職エージェントに登録すれば、あなたの経歴・スキルに合った求人を転職コンサルタントが親身に提案してくれます。他の転職サイトでは公開されない“非公開求人”にも出会えるため、ぜひ転職を考えたタイミングで早期に登録することを心がけましょう。
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