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法務の残業は多いの?忙しい時期や残業が増える要因について解説

法務の残業は多いの?忙しい時期や残業が増える要因について解説

法務の仕事をされている方のなかには、「残業が多くて大変……」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。または、「現在の残業は多くないが、転職した時に残業が増えたらどうしよう……」と心配な方もいるでしょう。今回は、法務の平均的な残業時間について解説します。忙しい時期や残業が増える要因に関してポイントをまとめました。今後の法務のキャリアや転職をお考えの方は、参考にしてみてください。

パソナでは、無料の転職サポートを行っております。法務のキャリアに関するご相談や転職市場の情報提供もおこなっておりますので、お気軽にご相談ください。

法務の平均残業時間はどれくらい?

法務の平均残業時間は、月20〜30時間ほどです。担当している業務の量や繁忙期にもよりますが、毎日コンスタントに残業がある企業は少ないでしょう。しかし、突発的なトラブルや緊急度の高い業務が入ったときには、残業や休日出勤の負担は大きくなることが予想されます。

このほか、上場準備中の企業、ベンチャーや新規事業の立ち上げフェーズ、M&Aの頻度が高い企業は、法務の業務量が増える傾向にあるため、状況次第では残業が増える可能性もあるでしょう。

また、グローバル企業のように海外の子会社とテレフォンカンファレンス(telephone conference ※1)が発生するような企業は、時差の関係から早朝や夜に業務対応を行うこともあります。残業という形をとるのではなく、フレックス制を導入して業務時間を調整している企業も多くみられます。

※1:遠隔会議や電話会議のこと。「テレカン」「テレカンファレンス(teleconference)」とも呼ばれる。

法務の忙しい時期はいつごろ?

組織法務の繁忙期は、3月決算の会社であれば4~6月のように、事業年度が終了した後の3か月以内となることが多いです。なぜならば組織法務は、事業年度が終了した後に行われる株主総会の準備を行うからです。決算の報告や会社の経営に関わる事項を法的な観点からチェックする必要があり、業務が忙しくなるでしょう。

また契約法務は、大型の契約が入ったり、複数の契約処理が重なったりする時期は繁忙期となる可能性が高いです。契約法務は、経営に損失が出る契約になっていないか、法令違反となる事柄が契約書に含まれていないかなどを確認します。契約関連の業務が増えると、期日までに契約内容を整える必要があるため、急ピッチで作業を進めなくてはならないケースも少なくありません。

法務では、一般的に〇月が繁忙期というものはありませんが、事業年度の切り替わりの時期や会社の事業内容によって忙しくなる時期があるでしょう。

法務で残業が多く発生してしまうのはなぜか?

法務に繁忙期があり、どうしても残業が避けられないことがあるのは事実です。では、残業を減らすための対策はできないのでしょうか。繁忙期以外にも法務で残業が増えてしまう要因を解説します。

専門性の高い業務を行っているため

法務は、企業において法律にかかわる専門性の高い業務を行っているため、法務にしかできない業務が多くあります。そのため、他の部署と業務の分担を行うことができず、業務が増えてしまうことがあるでしょう。

他の部署だと人事労務の業務を総務部で請け負ったり、技術担当者がサービス企画に携わったり協力して仕事を行うこともあります。しかし、法律にかかわる専門性の高い業務は全て法務部へ任されます。

例えば、下記のような緊急課題が発生すると法務の業務負担が一気に大きくなることが予想されるでしょう。

  • 契約が拗れてクレームに発展しているため解決策を講じる必要がある
  • 更新期限までに許認可を取らなくてはならない
  • 企業不祥事が発生したことで緊急対策を行わなくてはならない
  • 契約の締結日までに、法令違反になる事柄が含まれていないかを確認する必要がある
  • 外国語で書かれた契約書を和訳し、その上で外国法や条約などもチェックしなくてはならない
  • 新規事業を展開するため、期日までに許認可の調査や用地買収、交渉など法的課題をクリアしなくてはならない

法務の仕事は専門性の高さゆえに、法務でしか行えない業務も多いため、業務量に比例して、残業が発生する可能性が高いといえるでしょう。

法務の業務に関して、詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。法務に関する資格や転職の際のポイントなどもまとめてあります。

担当業務領域が決まっているため

法務部の組織体制として、担当業務領域が決まっていることが多いです。法務部の中でも、契約関連の担当、コンプライアンス担当、組織法務担当、知的財産担当のように、メインの担当業務があります。もちろん、チームで協力して業務を行うこともありますが、専門性の高い仕事であるがゆえに、自分の担当を明確にして、そのスキルや知識を極める傾向が高い仕事だといえるでしょう。

そのため、自分以外にその業務をできる人がおらず、業務を抱え込まなくてはいけないことがあります。自分の業務が増えた時は、必然的に残業をせざるを得ない可能性があるでしょう。

法務の人材の採用が難しいため

法務部門の人手が足りずに残業が増えてしまうのであれば、採用すればいいのでは?と思うかもしれません。しかし、法務人材の採用は非常に難しいのが現実なのです。

法務をはじめとする間接部門は、企業の売り上げに直結する部門ではないため、採用の緊急度が低いことが多いです。採用方針として、法務の人材を1人採用するより、営業組織を強化する営業マネージャーを1人採用することを優先する企業もあるでしょう。

また、法務は専門性の高い仕事であり、担当する業務も明確であることが多いので、求める人材にマッチした人を採用することが難しいです。年収の点で折り合いがつかなかったり、内定を出しても他の企業に入社を決められてしまったり、することもあります。そのため、なかなか採用ができずに常に人手不足となっている企業もあるでしょう。

 

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まとめ

法務は、繁忙期があるものの残業時間は、平均して20~30時間です。残業が発生してしまう要因は企業によって様々ですが、特別な仕事が入っていなければ普段の休暇も長期休暇も取得することが可能です。現在の自分の業務や今後の転職を考える際に参考にしてみてください。

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キャリアアドバイザー 中村 詩帆里

ハイキャリアの転職に精通しており、管理部門職種(人事、経理、法務、内部監査、経営企画、事業企画など)を軸に、 業界にとらわれず幅広い領域のキャリアアドバイザーとして活躍。 大手企業からベンチャー企業まで幅広いクライアントに対しての転職支援実績を誇る。

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