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法務のキャリアパス事例をご紹介!転職やキャリアップのポイントとは

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法務の仕事をするなかで、将来のキャリアに悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。法務は専門性の高い職種であるがゆえに、多くのキャリアパスがあるわけではありません。しかし、ご自身の理想のキャリアを描くことで仕事のやりがいに繋がったり、年収アップが見込めたりするでしょう。
今回は、法務のキャリアパスやキャリアアップのポイント、実際のキャリアパス・転職の事例をご紹介します。

法務としてのキャリアにお悩みの方は、参考にしてみてください。パソナでは、法務のキャリア形成に精通したキャリアアドバイザーもいるので、ぜひご相談ください。

法務の一般的なキャリアパスって?

一般的に法務のキャリアパスには、どのようなものがあるのでしょうか。今回は、大きく2つご紹介します。法務としての専門性を高めていく「スペシャリスト」とスキルの幅を広げ、管理部門のマネジメントや経営に関わっていく「ジェネラリスト」です。 自分の適性や理想に合わせて、キャリア形成をしていきましょう。

法務スペシャリスト

スペシャリストとは、ある特定の仕事に特化して業務をおこなう方を指します。仕事の領域をあえて限定することで特定の分野の専門性を上げ、深い知識や技術を習得します。そのため、難易度の高い業務も遂行できるため、スキルを活かせる環境では非常に重宝されるでしょう。

企業法務としての経験を生かすなら、一例として次のようなポイントを参考にしてみてください。

  • 契約法務のスペシャリスト
    契約法務の業務を専門に究めるキャリアパスです。しかし、契約法務としての市場価値を高めていくことの難易度は、低くないでしょう。なぜならば、ほとんどの法務経験者は一定レベルの契約法務のスキルがあるからです。そのため、英文契約を適切に処理できたり、特定業界や特定のビジネスの契約業務に精通していたりすることが重要です。
  • 知財法務のスペシャリスト
    知的財産の業務を専門に究めていくキャリアパスです。著作権や商標、特許などの分野があり、法務部とは別に知財部がある企業も少なくありません。特許に関しては、発明発掘など深い技術理解が求められるため、エンジニアのような技術職から転身してくる方も多くいます。そのため、知財法務の領域で専門性を高める場合、弁理士資格があれば、キャリア形成においてより有利になるでしょう。
  • 組織法務のスペシャリスト
    株主総会や取締役会などの事務局業務を専門領域にするキャリアパスです。会社法や金融商品取引法などの法令をはじめ、その企業独自の社内規定や慣習などにも精通する必要があるでしょう。開示やインサイダー規制まで知見を広げることができれば、より市場価値を高めることができます。また、経営層とも近い距離で仕事をするため、経営の視点から法務業務を究めることができます。

法律関連の資格を取得して、スペシャリストを目指す道もあります。
代表的な資格として、弁護士、行政書士、弁理士などがあげられ、これらは高い専門性と豊富な知識、スキルや経験を有している必要があります。資格を持っていることで携わることのできる業務や行使できる権利もあります。専門職として一定の年収も見込めるのでしょう。常に、学びの姿勢をもち、定期的に改正される法律の知識をアップデートしていく実直さも重要となります。

法務ジェネラリスト

ジェネラリストとは、ビジネスにおける知識や技術、経験を広く有する方を指しています。法務においても特定の業務にとらわれず、チーフリーガルオフィサー(CLO:最高法務責任者)やジェネラルカウンセル(GC)などを目指す選択も可能でしょう。
さらに、管理部門の幅広い知見や経営的な知見を身につけ、マネジメント職や経営陣へのキャリアも歩むことができます。また、専門的な知識や経験を有していることから、異なる業界や業種への転職にも挑戦しやすい傾向があります。

しかし、法務のジェネラリストを目指すには企業の規模や組織体制が重要になってきます。いわゆる大企業では、法務組織も規模が大きく、業務が細分化されていることが多いです。そのため、法務の中でも担当業務が決まっており、法務のスペシャリストになりやすい環境といえます。大企業でも積極的にジョブローテーションを行っている企業では、法務の幅広い業務を経験できるでしょう。

また、組織体制が決まり切っていない中小企業やベンチャー企業では、法務だけでなく管理部門の幅広い業務を経験できる可能性も高いです。

法務のジェネラリストを目指したい方は、現職でそのキャリアが叶えられる環境か、今一度見直すのも良いかもしれません。

法務のキャリアアップのためのポイント

「法務としてキャリアアップしたい」「年収アップを目指したい」という場合のポイントはどのようなものがあるでしょうか。法務としてのキャリアアップに繋がる選択肢をご紹介します。

管理職を目指す

法務担当者から、管理職になることは一つのキャリアアップのポイントです。どのような職種においても、組織マネジメントの力やリーダーシップを発揮することは、重要です。役職にも限りがあり、誰でもなれるものでもありません。

法務管理職には、契約・取引法務やコンプライアンス法務、紛争対応などの法務の専門知識や実務経験が不可欠でしょう。一般的には、10年以上の実務を経験したのち、管理職に上がれることが多いですが、転職によってマネジメントのポジションにチャレンジすることもできます。 法務部を新設する企業への転職なら、組織の立ち上げに携わる貴重な経験もできるでしょう。

グローバル展開している企業へ転職する

外資系や日本の企業でも製造業などグローバル展開している企業に転職することは、一つのキャリアアップになるでしょう。日本国内向けに展開する日系企業では経験できない、国際法務や海外法務の経験を積むことが出来ます。その分高い英語力や関係各国の法律知識が求められますが、国内のみの企業と比較して給与水準は高く、年収アップが期待できます。能力が評価されれば、1000万円以上の年収提示されることも少なくありません。

グローバル展開している企業の法務担当者は、関係する国の弁護士資格を持っていると評価につながります。そのようなグローバルな環境にチャレンジすることで法務としてのキャリアを磨くことができるでしょう。

顧問弁護士を目指す

弁護士資格があれば、顧問弁護士を目指すこともできます。
顧問弁護士は、法律の面から企業を支えるパートナーです。おもな業務としては、契約書のチェックや作成、内容証明郵便等の書面の作成、コンプライアンスなどの法律相談、訴訟対応などを担当します。
これまで顧問弁護士は、企業とは別の独立した存在であることが多かったのですが、近年では企業内弁護士(インハウスローヤー)として顧問弁護士の役割を受け持つケースが増えています。

法務のキャリアパス事例をご紹介

ここでは、法務のキャリアパス事例をご紹介します。現職からキャリアアップした事例や転職によって希望のキャリアを叶えた事例など今後のキャリア形成の参考にしてみてください。

法務担当者→管理職へ

同一企業で法務担当者として実務経験を磨き、管理職へキャリアアップされた方の事例です。 新卒で入社後、法務部に配属され、メンバークラスから実務経験を積み、簡単な契約法務のチェック作業から、幅を広げていき、専門的な業務もこなせるようになりました。5年後に数名の後輩をまとめるリーダー職を経て、マネジメントのスキルも磨くことができました。法務部のマネージャー職としての活躍や戦略法務など会社の成長に関わる法務領域での活躍が評価され、法務部長を経て、管理部門長に就任。同一企業で着実にキャリア形成をしている方もいます。

転職によって法務経験を積むことも選択肢の1つですが、同一企業でキャリア形成していくことも素敵な選択肢といえます。特に管理職や経営陣に加わるような方は法務としてのスキルや経験だけではなく、企業理念の理解や人望も重要です。そういった意味では、同一企業で長く勤めていることが有利に働く場合もあるかもしれません。

日系企業の法務→外資系企業の法務へ転職

こちらは、転職することでキャリア形成をした方の事例です。 日系企業の法務からキャリアをスタートし、外資系企業の法務へ転職。前職で英文法務に携わるにつれて、より英語の専門性を高めたいと思ったことが転職を決意した理由だそうです。転職にあたって、TOEICの試験を受けて英語スキルのアピール材料を増やしました。転職によって年収も100万円アップしたようです。外資系の企業では、求められるスキルが高い分、年収や待遇も上がることがあるでしょう。

外資系企業は、英語などの外国語のスキルが必須です。また、微妙なニュアンスを法的に正しい英語で表現をすることが求められるため、求められる英語力は大変高いと言えます。転職の難易度は低くないですが、今からスキルアップすることで3年後、5年後と先を見据えたときに選択肢が増えていきます。転職によるキャリアの可能性を広げるために、TOEICや資格取得を目指しても良いかもしれません。

営業職→実務未経験で法務へ転職

こちらは、未経験からの法務への転職を成功させた方の事例です。
もともと大学時代に法学部で法律の勉強をしていた方です。新卒で入った企業で2年間営業職に従事していましたが、法律の知識を生かした仕事をしたいと実務未経験から法務部へ転職を果たしました。転職後は、実務に励むだけではなく、積極的に資格の勉強を行って知識の習得にも努め、着実に法務としてのキャリアを歩んでいます。

法務経験者と未経験者の間には、大きな壁があります。法務の場合は実務経験が何よりも強い武器になります。
ただ、法務経験のある優秀な人材は転職市場でも取り合いになっており、採用の難易度は高いです。そのため、法務の実務が未経験の方でも、ポテンシャルが見込める若手の方や法律関連のバックグラウンドのある方は転職できる可能性があります。法務は法律の知識や理解というベースがあるかが非常に重要となってくるため、社内異動で法律知識のない全くの未経験者を法務部門に異動させるよりも、大学や法科大学院で法律を学んだ方の中途採用に積極的な企業は多いです。実務未経験から法務へ飛び込んでいくのは勇気と覚悟がいることなので、採用担当者に仕事に対する熱意や積極的に学ぶ姿勢をアピールすることが重要でしょう。未経験という弱みがプラスに働くこともあるので、未経験者からでもチャレンジする価値はあるはずです。

法務の仕事内容・役割とは

そもそも、企業において法務はどのような役割を担っているのいるのでしょうか。法務の役割は、法律の知識を駆使し、社内外の契約を管理したり、法律に違反したりしないよう、トラブルを未然に防ぐことだといえるでしょう。また、クライアント企業とトラブルがあった場合やクレームがあった際の紛争対応も法務の役割です。
法律に関する豊富な知識を要するため、転職の難易度は低くはありませんが、企業の採用ニーズは高まっています。

法務の主な仕事内容には、次のようなものが挙げられます。

  • 契約・取引法務
  • 機関法務(組織法務、商事法務)
  • コンプライアンス法務
  • 紛争対応法務
  • 国際法務
  • 知財法務

法務の仕事内容に関する詳しい情報は、こちらの記事も参考にしてみてください。

法務のキャリア形成に資格は必要?

法務のキャリア形成において、資格が必ずしも必要という訳ではありません。資格は法律関連の知識や一定のスキルを持っていることの証明にはなりますが、どのような経験をしてきたかが重要なポイントとなります。

例えば、転職の際の応募書類に取得した資格を記載するだけではなく、その知識が実務にどのように活きたかというエピソードを記載すると良いでしょう。
資格を利用してキャリアアップを考えている方は、人事面談などで資格を取得した旨を伝え、その資格を生かせる仕事にチャレンジしたいと希望しましょう。弁護士、司法書士、行政書士は資格がないとできない業務もあるので、業務の幅を広げるチャンスになります。

法務の資格に関する情報は、こちらの記事も参考にしてみてください。

まとめ

法務のキャリア形成には、大きくスペシャリストの道とジェネラリストの道があります。どちらを歩むにしろ、自分の適性や理想を考えてキャリア形成をしていく必要があります。
キャリア形成においては、現職でキャリアアップしていくことも転職によって環境を変えることも一つの手段です。

パソナでは、専任のキャリアアドバイザーがあなたに合った情報を提供し、キャリア形成のアドバイスをさせていただきます。企業情報を豊富に揃えており、法務・知財の求人も扱っているため、あなたにとって有意義な転職が実現可能です。応募企業の検討や志望動機の参考になる情報の提供はもちろん、応募書類の添削や模擬面接なども個別でご相談いただけるので、どうぞお気軽にご相談ください。

キャリアアドバイザー 中村 詩帆里

ハイキャリアの転職に精通しており、管理部門職種(人事、経理、法務、内部監査、経営企画、事業企画など)を軸に、 業界にとらわれず幅広い領域のキャリアアドバイザーとして活躍。 大手企業からベンチャー企業まで幅広いクライアントに対しての転職支援実績を誇る。