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魅力的な面接時の自己紹介テクニック、伝えること(例文5パターン、NG例)

魅力的な面接時の自己紹介テクニック、伝えること(例文5パターン、NG例)

面接で自分の第一印象を良くするためには、面接官が知りたい内容を盛り込んだ自己紹介をすることが大切です。面接は、自己紹介から始まることが多いため、自分の価値を簡潔かつ十分に伝えられるよう、しっかりと準備して臨みましょう。今回は、面接で自己紹介が重視される理由や、魅力的に伝える自己紹介のテクニックなどをご紹介します。

面接で自己紹介が重視される理由

応募者の名前や職歴などは応募書類で把握できているはずですが、採用面接ではなぜ自己紹介が行われるのでしょうか。その理由は主に2つあります。

①応募者がどんな人なのかを簡潔に知るため

応募者が多数いる場合、面接官は一日に何人もの応募者と会うことになります。一度は応募書類に目を通していたとしても、応募者全員の情報を覚えているのは困難です。そのため、面接官は多くの場合、履歴書を見ながら自己紹介を聞いて、記載内容の確認を行いつつ応募者への理解を深めようとしています。

②応募者の緊張をほぐすため

採用面接に集まった人たちは多かれ少なかれ緊張していて、なかなか自分らしさを出しにくい状況にあります。これから始まる面接に向けて転職希望者の緊張をほぐすため、わざと簡単な自己紹介や雑談でアイスブレーキング(初対面者同士が打ち解けるために行う手法)を行い、本来の自分を表現できるようにします。

アイスブレーキングをしても緊張のあまり話が飛んでしまうことがありますが、それほど気にする必要はありません。「少しお時間をいただけますか」と申し出て、考えを整理するまで待ってもらいましょう。面接官も応募者が緊張していることは理解していますので、気持ちを落ち着かせて、自分らしく自己紹介を続けましょう。

面接は採用担当者とのファーストコンタクトとなるため、自己紹介で第一印象が決まると言っても過言ではありません。良い印象を与えるチャンスも十分にありますが、話す内容ひとつで相手に与えるイメージを大きく左右してしまう恐れもあります。自己紹介で自分の印象をいかに良く見せられるかが、面接の合否に大きな影響を与えると言えるでしょう。

自己紹介と自己PRの違い

「自己紹介」と「自己PR」はよく似た言葉ですが、面接官がどちらを求めているかで話す内容が異なります。

初対面の相手に自分を知ってもらうことが「自己紹介」です。面接で自己紹介を求められたら、氏名、簡単な職歴、専門分野などの基本情報を伝えます。アイスブレイクの役割もあるので、要点を簡潔にまとめるコミュニケーション能力を見られる場合もあります。

自分は何ができるかを説明するのが「自己PR」です。面接で「自己PRをお願いします」と言われたら、これまでに身に付けたスキルや経験、実績などと合わせて、自分の長所や魅力を伝えましょう。

自己紹介で話すべきこと

面接では、冒頭から「自己紹介をお願いします」と言われるケースがあります。これから始まる面接の前に知ってほしいことや、質問で触れてほしいことを盛り込むと、その後の話が進めやすくなるでしょう。

1)面接官に対する挨拶

「自己紹介をしてください」と言われたら、まずは面接官へ挨拶をしましょう。自己紹介の初めに「本日はお時間をいただきありがとうございます」と言い、終わりに「本日はよろしくお願いします」と述べることで、印象が良くなります。

2)基本情報

氏名のほか、前職または現職の企業名、仕事内容、趣味・特技、簡単な自己PRなどを述べます。まずは、どのような業界で何の仕事を担当している(していた)かを簡単に伝え、時間があれば、最近気に入っていることなど、現在の自分を知ってもらうための情報を盛り込みます。

3)今後への意気込み

自己紹介の終わりは、今後の意気込みを伝えるとその後の話題へと移行がしやすいです。例えば、「前職で培った経験を、御社でも活かしたいと思っています。本日はどうぞよろしくお願いいたします。」といった内容がよいでしょう。

自己紹介にかける時間

自己紹介にかける時間は、特に面接官から指示がない場合は30秒~1分程度を目安にします。話が長すぎたり、一度に多くの情報を伝えすぎたりすると、「要点をまとめられない人」と評価されることがあります。自己紹介では要点のみを簡潔に伝えましょう。

自己紹介では、その人の対応力や適応力を見るために「1分間で自己紹介をしてください」などと時間制限が設けられることもあります。1分間・2分間・3分間と、時間ごとに自己紹介のパターンを準備しておくといざとなったときに安心です。

ただし、文章の丸暗記は棒読みのようになってしまうため、避けましょう。自分の強みを1~2つにまとめ、キーワードとして覚えたうえで、自然に話すようにアピールするのがおすすめです。

自己紹介の時間配分例

冒頭あいさつ+氏名:10秒
職歴、その他趣味:40秒
今後の意気込み+締めのあいさつ:10秒

印象に残る自己紹介のポイント

面接時に自己紹介で話す項目は大体決まっており、それぞれの項目の伝え方にはポイントがあります。他の応募者と差をつけるため、以下3つのポイントに注意しましょう。

● 職歴

経歴・職歴を話すときは、前職でどのような部署やポジションにいて、どのような役割を担ってきたかを簡潔に伝えましょう。すべての職歴を詳細に話す必要はありません。短いなかでも面接官が職場環境や仕事ぶりをイメージしやすいように、要点をおさえて話すことが大切です。

要点をおさえて話すコツは、総論から各論の順番で話すことです。各論を並列にならべるような話し方は要領を得づらいためおすすめしません。例えば、2つの職歴について話したい場合は、「これまで、〇〇を3年、△△を2年行ってきました。」と総論を述べたうえで、「〇〇は具体的に~。△△は具体的に~。」と各論を説明します。

● 一番アピールしたい強み

他の人と差をつける自己紹介にするには、自分がもっともアピールしたい仕事上の強みを盛り込んで話しましょう。ただし、長くなりすぎないよう自己紹介では概要を述べる程度に留め、詳細は面接のなかで話すことをおすすめします。

例えば、「自分の特技でもあるプログラミングを活かし、社内の新ソフト開発のプロジェクトメンバーとして力を注いできました」と冒頭の自己紹介で話すことで、面接官はその後に具体的に掘り下げた質問をしやすくなりますし、応募者のスキルや入社後に自社で働くイメージもしやすくなるでしょう。

● 簡潔な自己紹介のなかに印象に残る内容を盛り込む

面接では、応募者が限られた時間のなかでどのように自分をアピールできるかも大事なポイントです。そのため、簡潔な自己紹介のなかにも、印象に残るエピソードをいかに盛り込めるかが大切です。

例えば、地方出身者なら、「青森出身で実家がりんご農家です」「大阪出身なので、定期的に仲間とたこ焼きパーティをするのが趣味です」といった情報を織り交ぜて紹介すると、面接官の印象に残りやすいでしょう。

自己紹介は、多数いる応募者のなかから自分を選んでもらうために、売り込む絶好のチャンスです。今までの経験を交えつつ、「そのときの状況」「どのような目的で、どのように行動したか」「どんな成果を得たのか」など、その後の自己PRにつなげることを意識しながら述べましょう。

魅力的な自己紹介の例文5つ

これまでにお伝えしてきたポイントを盛り込みながら、自己紹介を考えてみましょう。ここでは、自己紹介の例文を2つご紹介します。自分の職務経歴などを振り返りながら、自己紹介の内容を考える際の参考にしてみてください。

<例文1>もっともアピールしたい強みや、印象的なエピソードを盛り込む場合
「◯◯と申します。本日はお時間をいただき、ありがとうございます。私は△△株式会社で3年間、営業として主力製品●●の新規開拓を担当してまいりました。顧客のニーズを分析し、提案する営業が得意です。これまで、対前年比130%の実績を残し、2年目にトップとなる営業成績を収め、社内表彰も受けました。
学生時代にはサッカーチームに所属して主将を務めました。その経験から、チームで業務を進めていくのが得意です。現在は20代から30代の営業チームのリーダーを任されています。積極的にメンバーとコミュニケーションをとり、困っているスタッフのことはいち早くフォローするように努めています。
これまでの営業経験を生かし、御社の売り上げに貢献できればと思い、志望いたしました。本日はどうぞよろしくお願いいたします」

<例文2>出身地や趣味の話など、印象に残る内容を盛り込む場合
「◯◯と申します。本日はお時間をいただき、ありがとうございます。私は株式会社△△に2年間勤務し、主に化粧品部門でスキンケアブランドのマーケティングを担当していました。新商品の発売に向けたプロジェクトリーダーに選ばれた際は、イベントの企画や広告媒体の選定のほか、チームの進捗管理や課題解決などを通してマネジメントスキルを身に付けることができました。
私は長崎県にある漁村の出身で、釣りが趣味です。今でも休日には、友人たちとよく釣りに出かけます。魚を釣るときは、必要な道具や場所、釣りやすい時間帯などをしっかり下調べするのが大切ですが、その点が仕事面にも活かされ、十分にリサーチをしたうえで企画を提案する姿勢が評価されてきました。今までの経験やスキルを御社で生かしつつ、さらに新たな事業に挑戦したいと考え、応募いたしました。本日はどうぞよろしくお願いいたします」

<例文3>自分の性格を伝え、人柄を魅力的に伝える場合
「◯◯と申します。本日はお時間をいただき、ありがとうございます。私は人事部で5年間勤務し、主に新卒採用を担当してまいりました。私は行動力を持って積極的にチャレンジする性格です。採用活動では、応募者数の増加や優秀な人材の確保に向けて、自ら積極的に動くことを心がけてきました。
例えば、応募者数が目標に達しなかった際には、すぐに採用市場のトレンドをリサーチし、新たな採用プログラムを提案・実施しました。SNSやオンライン説明会を活用し、社員を巻き込んだインターンシップを開催するなど、自ら行動して改善に努めた結果、前年を大きく上回る応募者数を達成することができました。
このように、行動力を活かして課題に取り組み、チームをリードすることが私の強みです。御社でも積極的に動き、新たな人事施策に貢献できればと考えております。本日はどうぞよろしくお願いいたします。」

<例文4>応募先と前職の関係性を印象づける場合
「〇〇と申します。本日はお時間をいただき、ありがとうございます。私は前職で、△△株式会社の営業事務として10年間勤務し、受発注処理、在庫管理、売上データの分析、顧客対応など、営業活動を支える業務に従事してまいりました。この経験から、営業の現場で求められるサポート力や顧客対応の重要性を深く理解しているつもりです。
貴社の営業職に応募した理由は、これまでの事務経験を活かし、お客様と直接向き合いながら貢献したいと考えたからです。営業事務として、常に営業担当者と連携し、お客様のニーズや市場動向を把握してきたため、提案力やコミュニケーション力には自信があります。また、データ分析スキルを活かし、顧客の課題を的確に把握し、最適な提案を行うことで貴社の売上向上に寄与したいと考えております。
これからは自らの営業力を発揮し、貴社の成長に全力で貢献する所存です。本日はどうぞよろしくお願いいたします。」

<例文5>志望動機につながるエピソードを盛り込む場合
「〇〇と申します。本日はお時間をいただき、ありがとうございます。私は株式会社△△で営業職として賃貸物件や中古マンションの販売仲介を4年間担当してまいりました。お客様のニーズに合わせた提案を行い、理想の住まい探しをサポートしてきた中で、「お客様の理想の家づくりにもっと深く関わりたい」という思いが強くなりました。
その思いから、注文住宅販売において高い実績を持つ貴社で、お客様の理想を叶えるお手伝いをしたいと考え、今回応募いたしました。これまでの経験を活かし、お客様に寄り添った提案で高い顧客満足度の実現に貢献したいと思っております。本日はどうぞよろしくお願いいたします。」

面接時の自己紹介でやってはいけないNG例4つ

冒頭で、自己紹介では自分の印象をいかに良く見せられるかが、面接の合否に大きな影響を与えるとお伝えしました。では、印象が悪くなる、やってはいけない自己紹介にはどんなものがあるでしょうか?

1)長すぎる/短すぎる自己紹介

「長すぎる自己紹介は、聞き手に対して「要点がまとめられない」「話がまとめられない」人、という印象を与えてしまいます。長くなりすぎることで重要な情報が埋もれてしまい、結局何を言いたかったのかが伝わらず、「話の長い人」以外の印象が残りにくくなります。
「時間を守れない」「相手のことを考えられない」という印象をも与えてしまう可能性があります。

一方で、「私は〇〇と申します。現在は△△株式会社で勤めております。本日はよろしくお願いいたします」というように、挨拶と氏名だけ、あるいは挨拶と氏名、在職中の社名だけといった短すぎる自己紹介もNGです。先に述べたように、採用担当者はどんな人なのか、を短時間で知ろうとしているのに対して、協力的でない、やる気がない、といった印象にうつります。

2)ネガティブな発言

自己紹介の際にネガティブな発言をすると、どうしてもマイナスな印象を与えてしまいます。特に、転職しようと考えたきっかけだったとしても現職の不満や失敗談などを強調するのは避けるべきです。採用担当者は前向きで意欲的な人材を求めているため、ポジティブなエピソードや学びに焦点を当てるようにしましょう。たとえ困難だった経験を話す場合でも、大変だった出終わりにするのではなく、それを乗り越えた結果や成長につなげたといったポジティブな部分にフォーカスして伝えることが大切です。

3)採択に関係のなさそうな話

趣味や家族、ペットの話など、採用に直接関係のない話題に時間を割くのは避けましょう。応募企業、職種を選択した理由に関係する場合でも、要点をまとめて伝えるようにすることが大切です。採用担当者が聞きたいのは、応募者がどのように企業に貢献できるかという点です。無関係な話題に時間をかけすぎる、話が流れてしまうと、意欲や準備不足を疑われてしまうかもしれません。

4)過度な謙遜/誇張・自慢

自分をアピールする場では、自慢しすぎても謙遜しすぎても印象が良くありません。
実績を誇張して自慢話のように聞こえてしまうと自己中心的な、周囲が見えていないといった印象に見えてしまい、一方で謙遜しすぎても、自己評価が低い、意欲がないように見えてしまいます。
事実に基づいて、自身のスキルや経験を具体的なエピソードを交えながら、自然な形で伝えるように心がけましょう。

自己紹介のテクニックを身に付ければ第一印象もアップ

自己紹介は、短い面接時間の最初のアピールポイントです。自分のセールスポイントをいかに簡潔に伝え、好印象を与えられるかが、その後の面接の手ごたえにもつながります。自己紹介をする際は、面接官に質問されたい内容や関心をもってほしい点を意識的に含みつつ話しましょう。そうすることで、質疑応答でも自分の強みを自然とアピールすることができ、高い評価を得られる可能性が高まります。

面接は、自分を最大限に売り込める絶好のチャンス。ぜひ、しっかりと準備を行ったうえで第一声の自己紹介から好印象を与えられるように意識し、面接に臨みましょう。

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この記事の監修者
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パソナキャリア編集部

転職エージェントの視点から、転職活動の始め方、自己PRの作り方、面接対策や円満退職の秘訣まで、転職ノウハウをわかりやすくコラムでご紹介します。

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