転職エージェントの電話面談とは？ メリット・デメリットや事前準備を紹介

転職エージェントとの面談は電話、オンライン、対面のいずれかで実施されます。電話面談の内容は、オンラインや対面での面談と基本的には変わりません。希望条件のヒアリングや、求人紹介、応募書類添削や面接対策など、求職者が必要とするサービスや情報を提供する場です。面談も応募先企業との面接と同じように、事前に担当者とスケジュールや面談方法を擦り合わせたうえで実施されます。

電話面談の時間目安

面談にかかる時間は、1回あたり60ほどが目安で、電話面談も同じです。時間帯は10〜21時が一般的で、18時以降は在職中の求職者の希望が集中するため予約を取りにくい傾向にあります。

オンライン面談や対面面談と比較した場合の、電話面談のメリットを4つ紹介します。

自宅で転職サポートを受けられる

電話面談を利用すると、自宅や職場から転職エージェントの拠点への距離が遠くても、転職サポートを受けられます。育児・介護などで自宅をなかなか離れられない人も、利用しやすい点がメリットです。また、リラックスしやすい自宅で面談できるため、対面よりもスムーズに受け応えできるかもしれません。

移動時間が不要のため都合を合わせやすい

電話面談は対面やオンラインと違って場所を問わず行えるため、移動時間が必要ありません。在職中で転職活動にかけられる時間がかぎられている人も、スキマ時間で面談できる点がメリットです。車通勤の方であれば、退勤後に自家用車で面談することもできるでしょう。

身だしなみの気遣いが不要

オンライン面談では服装をスーツやオフィスカジュアルに整えて、髪やメイク・髭などを整える必要があります。電話では顔が見えないため、そうした気遣いは不要です。ただし電話面談は、顔が見えないため伝えられる情報にかぎりがある分、丁寧な言葉遣いを心がけることが重要になってきます。

日頃から使い慣れているツールで面談できる

電話であれば、「使い方がわからない」という人は年代を問わず基本的にいないでしょう。また、オンライン面談のようにアプリを新たにダウンロードしたり、自宅の通信環境を整えたりする必要もありません。普段から使っているからこそ、スムーズに面談できる点も電話のメリットです。

電話面談は非常に便利ですが、事前に把握しておきたい注意点もあります。

人柄が伝わりにくい

電話では表情が見えないため、伝わる情報がかぎられてしまいます。転職エージェントは経歴や資格だけでなく、パーソナリティも把握したうえで、求職者に適した求人を紹介してもらえるサービスです。そのため、電話では十分に強みを伝えられない可能性が高く、転職エージェントのメリットを十分に受けられないリスクがあります。

書類添削や模擬面接は難しい

電話での選考対策を希望する場合は、応募書類を事前に送って口頭でアドバイスしてもらうことも不可能ではありません。しかし、担当者の顔が見えないためニュアンスを掴めず、対面やオンラインよりもわかりにくいと感じるかもしれません。また、模擬面接を電話で実施しても、求職者の表情や仕草を把握できないため、合否判定やアドバイスの精度が下がるリスクもあります。

事前準備が必須

転職に関する希望を口頭でしっかり伝えるためには、スキル・経歴やキャリアの展望などを自分である程度整理しておく必要があります。準備不足だと「十分なアドバイスを受けられなかった」と感じる可能性もあるため、要注意です。

電話で充実した面談を受けるためには、求職者自身の事前準備が重要です。ここでは、電話面談に向けて準備しておきたい内容を5つ紹介します。

経歴やスキルを整理しておく

これまでに経験した業務内容や身につけたスキル、資格などを整理しておきましょう。スキルや資格は、希望職種と関連度が高い順に並べておくのが理想的です。

転職理由を明確にする

「なぜ転職をしたいのか」や「希望を現職で実現させるのはなぜ難しいか」といった転職活動の軸をはっきりさせます。理由をはっきりと伝えることで、より自分にあった求人を紹介してもらいやすくなるでしょう。

求人の希望条件をまとめる

業界・職種や勤務場所、給与、残業の多さなど、転職先に望む条件を自分で考えておきましょう。妥協できる条件や、譲れない条件のように優先度の高さも含めて決めておくのもオススメです。

転職コンサルタントへの相談内容を考える

転職活動にあたって悩みがあれば、面談で正直に話すと転職コンサルタントが力になってくれます。面談を通して疑問や不安を解消できるよう、事前に相談内容をまとめておきましょう。

面談場所を確保する

電話面談の場所は、自宅でなくても構いません。電波が途切れる心配がなく、雑音が入らない場所が理想的です。面談では企業名やプライベートな情報も話すため、カフェやファミレスのように人の多い開放的な空間で面談するのはオススメできません。

転職エージェントの面談は一般的に、電話やオンラインなど手段を問わず次のような流れで進んでいきます。

それぞれ紹介していきます。

自己紹介

まずは挨拶をして、求職者と転職コンサルタントが互いに自己紹介します。面談を担当する転職コンサルタントは、今後の転職活動を伴走するパートナーです。信頼関係を築いて転職に関する本音を打ち明けるためにも、自己紹介で相互理解を深めていきましょう。

経歴・自己PR・転職活動状況などを整理

事前に担当者へ提出した履歴書をもとに、求職者の経歴を振り返ってアピールポイントを整理します。第三者に話すことで、自覚していなかった強みに気づける可能性があるでしょう。そして、転職活動の軸や、現在までの転職活動の状況、転職目標時期なども共有してください。

希望条件を擦り合わせ

整理した情報をもとに、紹介してもらいたい求人の条件を洗い出します。優先順位をつけて決して譲れない希望や妥協できるポイントを決めていくことで、転職活動の軸を見直していきます。数多くの求職者の転職活動に伴走してきた担当者だからこそ、希望条件が実現可能性の高いものになるようアドバイスしてもらえるでしょう。

求人の紹介

希望条件に合う求人を、その場で担当者から紹介してもらえます。応募したい求人がなかった場合、後日あらためてメールで案内してもらうことも可能です。求人への応募を断る際に担当者から「転職への意欲がそこまで高くないのだろう」と捉えられると、求人を案内される頻度が下がるリスクがあります。そのため、転職意欲の高さをしっかり伝えるようにしましょう。

相談・質問

転職コンサルタントには、転職活動全般やキャリアに関する相談をすることも可能です。気になることを素直に相談・質問して構いませんので、電話面談の前にある程度考えておくと良いでしょう。

電話面談にかぎらず、転職エージェントの面談では「すぐにでも転職したい」「希望に合う求人があれば転職したい」といった転職意欲や希望条件を明確に伝えることが大切です。正直に伝えることで、理想に近い転職活動ができるようサポートしてもらえます。自分だけで考えてもわからないことがあれば、その旨を正直に伝えることで、転職コンサルタントが一緒に考えてくれるでしょう。

Q．転職エージェントへの連絡で、電話とメールはどう使い分けたらいい？

「面談前日・当日にスケジュールを変更したい」といった緊急の連絡は電話で、それ以外はメールを利用するのが一般的です。電話の場合は転職エージェントの営業時間中に、メールであっても深夜や早朝を避けた時間帯に送るのがマナーです。

Q．転職エージェントからの電話来ない、もしくはしつこい場合は？

転職エージェントからの連絡頻度が希望と大幅に異なる場合、転職意欲が担当者にうまく伝わっていない可能性が高いでしょう。連絡が来ない場合は転職意欲の高さを伝え、電話がしつこい場合はいますぐの転職は考えていないことを伝えるようにしてください。

転職エージェントの担当者との面談を電話で実施することで、ちょっとしたスキマ時間にも転職活動を進めやすくなります。一方で、表情が見えないぶん担当者にニュアンスが伝わりにくい点には要注意です。かぎられた時間内で有意義な面談をするためにも、話す内容を事前に準備しておきましょう。とくに登録後の面談では、転職活動の軸や希望条件について話すため、自分の意見が固まっている場合は電話でも問題なく伝えられます。しかし、迷いがある場合や、転職エージェントに相談しながら進めたい場合は、オンライン面談や対面での面談をオススメします。

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