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【転職最新動向:経理人材】40代経理部門のハイキャリア人材が求められている理由。~新型コロナ禍での転職活動成功事例

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新型コロナウイルスの感染拡大によって、新しい生活様式の導入など今までの働き方や仕事についてあらためて向き合う時間ができ、転職を検討しはじめた方も少なくないでしょう。今回は、パソナキャリアで経理・人事職部門のエグゼクティブ向け転職支援を行なっている、キャリアアドバイザー 相澤駿に、40代の経理職、部課長クラスの新型コロナ禍における最新転職動向や成功事例について聞きました。

企業は経験とスキルのある即戦力を求めている!転職成功のカギは“ITスキル”と“語学力”

-新型コロナ禍以降、経理職の求人数はどのくらい減ってしまったのでしょうか。最新の転職企業動向について教えてください。

相澤:確かに求人数は新型コロナ禍以前に比べると減ってはいるのですが、半減しているという程ではありません。7〜8割程度の求人数を推移しており、「もう減少のピークは脱したかな」と感じています。2020年7月現在では、2ヶ月前の5月に比べると新規求人数は増えています。特に経理職における求人は、影響をあまり受けていません。ですので「新型コロナ禍だし、転職活動は難しいだろう…」とブレーキをかける必要はないでしょう。

とりわけ活況を呈しているのは、いわゆる“新型コロナ特需”を受けた業界。具体的には、ITなどのWeb領域や、医療機器・衛生品を扱う企業などが目立ちます。飲食や旅行、観光などのサービス関連、小売業界は厳しい状況ですね。

-新型コロナ禍によって、企業から求められる人材に変化はありましたか?

相澤:リモートワーク(テレワーク)の推進によって、ITシステムを導入した企業が増えました。ですから、“チーム全体でフォローしあって仕事を進める”といったことが以前よりも難しくなってしまったので、経理職においても在宅環境でシステムを運用しながら個人で作業を完結できる方は強いですね。

先ほどお話ししたように、求人数自体はさほど減っていないのですが、書類の通過率は10%ほど下がっています。その理由として、「新しい人材は採用したい。けれども今後の新型コロナの状況によっては、業績がどうなるかわからないため、スキルのある即戦力人材を優先させる」と考えている企業が多いためです。確かなスキルや経験があれば、有利な転職ができる可能性は高いのです。

特に重視されているのは、財務会計全般や決算をひと通り経験しているかどうか。さらに、新しいシステムを導入した経験があると市場価値はアップします。また、新型コロナ特需を受けた業界では、海外に目を向けて売り上げを伸ばしていきたいと考えている企業は少なくありません。よって、海外での連結決算経験があったり、英語が使えたり、IFRS(国際会計基準)に精通していたりする方は、非常に有利だと思います。もちろん、会計士や税理士といった専門資格を所有しているのも大きな強みになるでしょう。

経営層と近しい立場にある部門だからこそ、スキルや経験に加え、柔軟性と人柄が大切

-40代経理人材の求職者には、どのような動向が見られますか?

相澤:新型コロナ禍以後、一番多いのは「今、動くべきかどうか」という相談です。経理職の40代というと、部課長クラスなど管理職に就いている方が少なくありません。年収は600〜800万円、それ以上になる方もおられます。経営層に近いポジションにいる方が多いためか、「この先、会社がどうなるかわからない。今のうちから転職の準備をしておきたい」という声が目立ちます。

また、転職の動機としては、「年収を上げたい」という理由は新型コロナの影響に関係なく、よく挙がりますね。加えて、「現職は上が詰まっていて、なかなか望むポストに就けない」という方も。家庭を持たれている方は現在の状況を鑑みて安定を望む声が多く、大手志向は強い印象ですね。

-転職活動時のポイントを教えてください。

相澤:ハイキャリア人材の方ほど、今までのキャリアから仕事の進め方に対するプライドを持っていらっしゃいます。そこで、面接では「いかなる状況下でも柔軟に対応し、会社に貢献できる」ことをアピールすると良いでしょう。自分の強みややりたいことだけでなく、企業方針や相手に合わせる能力があることを伝えるのがポイントです。

転職時において、年収のハードルはあるでしょう。けれども多くの企業が「希望年収が高いから採用しない」といった考えではなく、「経験や実績があれば、それ相応の評価をする」という考え方なので、さほど心配しなくて良いと思います。

新型コロナ禍での転職成功事例。ウィズコロナ時代の転職活動に必要なこととは?

-新型コロナ禍での転職成功事例を紹介してください。

相澤:医療系メーカーにお勤めで、中国の子会社の経理と管理を任されていた40代の方が、「新型コロナ禍の影響で日本に異動になった。海外で活躍したいので、転職したい」と、相談に来られました。中国語が堪能な方だったので、経営管理スキルと語学力を武器に転職活動をスタート。活動を始めてすぐに、大手精密機器メーカーへの内定が決まりました。海外拠点のマネジメントを期待されての採用だったので、今後は国内の研修を経て状況が落ち着き次第、海外に行かれる予定です。年収も800万円台から900万円以上へとアップしました。

私は転職活動をサポートする際には、面談をしながらご経験やスキルだけでなく、「どんな会社が合っているか」「本当に望んでいることは何か」をしっかり掴むことを心がけています。

同時に、各企業の採用背景を知ることも重要です。募集の裏側にある企業の実情を知っておくことで、求職者の方が“価値を発揮できそうかどうか”を判断できるからです。さらに、企業の現在の状況を把握しておくことは、求職者の不安を払拭することにも繋がるでしょう。事例でご紹介した方は、「新型コロナの影響で入社前に中国の拠点がなくなるのでは」という懸念をお持ちでしたが、企業の業績や今後の方針をお伝えしたことで、安心して転職することができました。

-現在、転職を検討している40代の経理人材の方々に、相澤さんやパソナキャリアがサポートできることを教えてください。

相澤:パソナキャリアでは、企業ごとの担当ではなく、あらゆる業界の経理部門を専門にしているので、フラットな目線で幅広い企業情報を提供できるのが強みです。その方の長期的なキャリアを見据えたアドバイスができると自負しています。

さまざまな選択肢の中から、ご自身が納得したうえで選択し、転職することが重要です。そのため、企業の強みだけでなく、弱い部分も事前にお伝えすることで、入社後にギャップが生じないようにしています。また、これまでサポートさせていただいた転職成功事例や、転職された方がどのように活躍されているのかをお伝えできるのも、経理部門専任で転職支援をしているからこそのメリットでしょう。

-ウィズコロナ時代の転職について、意識すべきことはありますか?

相澤:応募したい、興味のある求人情報があれば、迷わずにチャレンジする。その基本姿勢は、新型コロナ以前と変わりはありません。「こんな時代だから…」とあきらめる必要は全く無いと考えます。動きたい、変わりたいと思ったら、ぜひ挑戦してみてください。

転職活動は物件選びと似ています。実際に動いてみて初めてわかることは、意外とたくさんあります。ご自身の本音や、現職のメリット・デメリットを新しい目で眺めることができ、建設的なジャッジメントができる。転職活動を行ったことで現職の環境の良さを再確認し、活動をやめた方も少なくありません。なかには、現職の仕事のモチベーションが上がって結果を残し、昇進された方もいらっしゃいます。もし、モヤモヤを抱えたまま働き続けているのなら、ぜひ動き始めてみてください。


(取材・文/萩原 はるな)

〈話し手 プロフィール〉

キャリアアドバイザー 相澤 駿

大学卒業後、株式会社パソナに入社。看護職、営業部門などの転職支援に携わったのちに、経理部門を中心とした管理職領域のキャリアアドバイザーとなる。現在は、20代から50代まで幅広い年齢層に対し、幅広い業界への転職サポートを実施。多角的な視点から、長期的かつ客観的なキャリア支援を行っている。模擬面接担当も務めており、面接対策を含めた活動支援で好評を得ている。

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