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【ハイキャリア転職】管理職の面接対策、成功の秘訣は『第三者目線』をもつこと。面接官の心をつかむポイントとは

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管理職の面接では、役員クラス、経営層が一次面接を行うことも多く、一般職(一般社員)と同じ準備では不十分だと言われています。通過率10%~20%の書類選考から面接へと進むことができたら、あとは面接でいかにアピールできるかがポイントになります。では、管理職向けの面接対策は、どのようなことを行えば良いのでしょうか。今回は、パソナでエグゼクティブの転職サポートを担当するキャリアアドバイザーの田中友貴に、管理職の面接における準備や対策について、心掛けるべきポイントを聞きました。

管理職と一般職の面接の違い

-管理職と一般職(一般社員)の面接では、どのような違いがあるのでしょうか?

田中: 一般職の面接は、人事担当者や現場のリーダークラスの方が、面接官になるケースが多いですが、管理職の場合、一次面接から部門の責任者や役員クラスなど、企業内で重責を担う方が、面接を担当されることが頻繁にあります。

また、面接時に聞かれる内容も、一般職では、自己紹介や転職理由、志望動機、自己PRなど、形式に沿った一般的な質問が多いですが、管理職の場合は、形式的な質問ではなく、実際の業務を想定したスキルや、具体的な質問を多く受ける傾向があります。役員クラスの面接官ですと、会社の事業やサービスをどれだけ理解したうえで入社を希望しているのか、思考の深さを確認するような質問をされることもあります。面接に臨む前には、入念な企業研究が必要ですね。

-志望動機の他に、よく聞かれる質問はありますか?

田中: これまでの経歴やマネジメント経験についての詳しい質問や、どういうスタンスでマネジメントを行ってきたかなど、仕事に対する姿勢を具体的に質問されることが多いですね。管理職像や人柄を含め、企業側が求めている人材と合っているかどうかを、面接の中で見極めようとしているからです。

また、多くの管理職に求められる提案・改善スキルの有無も確認されるポイントです。そのため、業務改善の実績や具体的な事例などについて答えられるように準備しておくと良いと思います。

-退職理由はどのように伝えれば良いでしょうか?

田中: 退職理由を答える場合は、ポジティブな表現に変換することが大切です。その際、「自分はこうしていきたかったのにできなかった」など、他責を理由にしすぎてしまうとマイナスの印象を与えてしまいかねません。「自分にも不十分さがあったのも原因の一つであると思いますが」など、あくまでも自責の部分も添えてお答えいただくのが良いと思います。

また、マイナスと捉えられかねないことを話す際には、あまり時間をかけ過ぎないようにすることが大切です。自分から事細かに説明しすぎてしまうと、質問されることも増えてしまいますので、結論から簡潔に答えるようにしましょう。

-管理職の面接において、気をつけるポイントを教えてください。

田中: 面接のアドバイスの際には、大きく2つのポイントをお伝えしています。1つ目のポイントは、抽象的な話ではなく、具体的に数字を交えた話をすること。そのために、これまでの実績やリーダーシップという観点から、面接でアピールしておきたいことを3つくらい用意しておくことをオススメしています。これまでの実績を数値化して、事前に業務の棚卸しを行っておくことで、面接時に話しやすくなりますし、応募書類にあらかじめ記載しておけば、面接の際に興味を持ってもらいやすくなるメリットもあります。

2つ目のポイントは、概要のみを話さないこと。面接時に実績や成果を概要としてまとめて話してしまうと、どこを工夫してどう成果を上げたのかがうまく伝わりません。具体的に話す方法として、「PDCA」が見える話を展開するように心掛けてください。例えば、課題解決が求められた際に、「改善提案の申し立てから、承認をもらうまで上司をどのように説得し、いかにして実行に移したか」など実際のエピソードを軸にして、具体的に話しましょう。

面接準備は、入念な企業研究+αが決め手

-管理職の面接準備で、やるべきことについて教えてください。

田中: 一般職にも言えることですが、企業研究のために応募先のホームページを確認することですね。上場企業であれば、IR情報にも目を通してください。また、管理職の場合、企業情報だけでなく業界全体の現状を把握しておくことが特に重要です。

今はインターネットでさまざまな情報を入手できるので、同業他社や類似サービスを扱っている会社、応募企業の業界内における立ち位置なども調べておけば、面接時に話がはずみやすいですよ。事前に下調べしていることも伝わり、面接官に熱意を感じてもらいやすいでしょう。

-ホームページを見てもイメージがつかない場合、どうしたら良いでしょうか?

田中: 異業種への転職を希望される方から「ホームページを見たがイメージがつかなかった」と、ご相談を受けることがあります。その際は、あえて新卒者向けの企業記事や企業説明をご覧いただくようにオススメしています。

新卒採用サイトには、学生が理解しやすいように、企業のサービスや業界について詳しく記載されていることが多いです。まずはそこからイメージを掴んで、もう一度、企業のホームページをご覧になってくださいとお伝えしています。

-IR情報を確認する際のポイントについて、教えてください。

田中: 売上や経営状況などはもちろんですが、多くの企業は、IR情報の後半に今後の方向性を記載しています。その内容を、志望動機や自己PRにつなげるのも良いと思います。

例えば、「IR情報を拝見して、今後のビジョンとして、〇〇と掲げられているところに共感しました」「〇〇といった方向性を目指す御社が発展していくために、私が△△で力になりたいと思います」など、IR情報を把握したうえで、自分の意見を持っているのは大きな評価ポイントになるでしょう。

-その他、企業研究をするうえでチェックしておくべきことはありますか?

田中: 社長インタビューなどがあれば、目を通しておくのも面接対策になります。これまでの経歴や、バックグラウンドなどを書かれていることがあるので、面接時の話題が見つかるかもしれません。過去に同じような業界での経験があるなど、共通項を見つけて、面接で話題にされる方もいらっしゃいます。

また、経営理念や経営方針についても書かれていますので、社長の考えを知ったうえで、ご自身がどう思ったか、どこに共感を持ったのかをまとめておくことをオススメしています。

-自己PRを考える際の注意点について、教えてください。

田中: 求められる役割やミッションを想定した、自己PRを考えることが大切です。企業側は、ミッションを解決してくれる人材を求めて採用活動を行っています。そのため、仕事内容や課題の理解を事前にしておくことが必要です。まずは、自分が任される業務を求人票から読み取り、そのうえで過去の経験を振り返ってください。「このミッションなら、この実績がアピールになるのではないか」というように、逆算して伝えるべき内容をまとめます。

また、管理職には主体性が求められますが、同時に柔軟性も必要とされるポジションです。ただし、柔軟性があることを強く伝えすぎると、主体性がないと捉えられかねないですし、主体性があることを主張しすぎると、こだわりが強すぎて柔軟性に欠けるとみなされてしまう恐れがあります。そのため、求められるミッションを理解したうえで、主体性と柔軟性のバランスを考え、自己PRを作成するように心掛けてください。

主体性をアピールする際は、最後に柔軟性のある言葉をつけ加えることで、印象が良くなりますよ。例えば、「〇〇したいと考えますが、状況に合わせて適宜柔軟に策を講じたいと思います」「〇〇と思いますが、その時々で変化するミッションに応じ、力を発揮したいです」など、要望を言い切りで終わらせないように最後に一言つけ加えると良いでしょう。

-過去にどんな自己PRが成功されていますか?

田中: 応募する企業ごとに自己PRを作り変えてアピールするのもひとつです。企業や面接官によって響くポイントはそれぞれ異なりますので、企業側にメリットのある自己PRを徹底して作成されている方は面接を通過されていらっしゃいますね。

自分に合う会社かどうか、逆質問から見極める

-面接時の対話について、最も注意すべきことは何でしょうか?

田中: 質問の回答を、結論から簡潔に話すことです。これは一般職にも言えることですが、管理職の方は、経験豊富なため、伝えたいことも多く、質問の回答に時間をかけてしまう傾向があります。面接は、面接官との対話のキャッチボールが大切。面接官が聞きたいと思っていることについて、テンポよく話すことが重要です。

まずは、質問の回答を端的に簡単に説明し、その答えに対して、面接官がさらに深く知りたいことについて聞いてくるのを待ちます。そうすることで、面接官の知りたいことを的確にアピールすることができ、知的な印象を与えることもできるでしょう。

-自分に合っている会社なのか、面接の中で判断する方法はありますか?

田中: 多くの場合、面接の後半に「何か質問はありますか?」と聞かれます。その際に、「入社後のイメージを持つためにお伺いしたいのですが」と伝えたうえで、「配属予定部署の現在抱えていらっしゃる課題は何でしょうか」「今後、その部署をどのような部署にしていきたいなど、ビジョンがあれば教えてください。」といった質問をされると良いと思います。現状の課題や今後のビジョンを面接官から直接お伺いすることで、自身の目指す方向性・ビジョンと合うかどうかのすり合わせが出来ると思いますよ。

-やりたいことができる会社かを見極める、逆質問はありますか?

田中: 自分に対する期待を聞くのが、一番分かりやすいと思います。ただ、厚かましい印象を与えかねないので、「私の経歴をご覧いただき、もし御社に入社が叶った場合、どういう働きをご期待いただけますか?」「自分としては〇〇で貢献したいと考えていますが、御社のご意見をお伺いできますでしょうか?」など、質問の仕方に注意して、プラスの印象を持ってもらえるように心掛けてください。自分への期待感を、入社後1年後と数年後の中長期目線両方で聞いてみると、相性の見極めになると思います。

また、面接官から「3年後、5年後、どういう風になっていたいですか?」とキャリアプランを聞かれることもあると思います。自分の意見を伝えたうえで、逆質問ができるタイミングで「先程のご質問についてですが、3年後、5年後、御社が期待されることについてお教えください」というように伺うのも良いと思います。

転職エージェントを活用すれば、アフターフォローも万全

-パソナキャリアでは、面接終了後のサポートもしてくれるのでしょうか?

田中: もちろんです。面接後は、必ず求職者の方に電話やメールなどで感想をお伺いしています。入社のご意向があれば、パソナキャリアからもすぐに企業様へアピールのご連絡をさせていただき、内定に繋がるよう後押しさせていただきます。また、内定をいただいた場合、入社までのスケジュール調整や、複数社応募しているときの対応も、間に入って行わせていただきます。条件面や入社日の交渉、現職の退職交渉についてのご相談などもサポートいたしますので、ご安心ください。

-最後に、転職を考えている管理職の方にメッセージをお願いします。

田中: 面接準備の際には、必ず第三者目線を意識してください。管理職の方は、経験豊富ゆえに、これまでのキャリアを自分目線でアピールされてしまう方が多くいらっしゃいます。まずは、求人票や企業ホームページから情報を読み解いたうえで、ご自身のアピールポイントを第三者目線で考えるようにしてください。

「企業側が求めている経験やスキルは、何か?」「自分の経歴からどんな話を聞きたいのか?」と考えながら準備をしていただくと、面接の通過率が上がる傾向にあります。管理職の場合、企業の中核人材としての役割が求められるため、事前の準備次第で結果も変わってきます。ぜひ前もって面接に備えておきましょう。パソナキャリアでは、面接準備や面接対策もサポートさせていただきますので、お気軽にご相談ください。


(取材・文/廣田 美千代)

〈話し手 プロフィール〉

キャリアアドバイザー 田中 友貴

ブライダル業界で婚礼衣装のスタイリストとして就業後、かねてより関心の深かった人材業界にて、転職という人生のターニングポイントの選択に悩まれている求職者に寄り添いお力になれる仕事がしたいと考え、パソナキャリアに入社。管理部門やバックオフィスのご経験をお持ちの方を中心とする専門職およびハイキャリア領域のキャリアアドバイザーを担当。

【得意分野】

大手から中小企業、ベンチャーまで幅広くサポートさせていただいていますが、特に以下を得意としています。
・人事・経理・法務・経営企画などの管理部門系職種
・ハイキャリア領域を担当し30代後半~40代の転職に強み

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